厄介事はいや! 投稿者:ムサシ 投稿日:2000/11/10(Fri) 15:53

――スレアに会いたければクワトロアンカーに来い。
一言もここにいるとは言ってないな。
市場を眺めて数時間。
いいかげんに疲れてきたムサシはその場所を降り、市場の人ごみに混ざる。
元来、人ごみは好きではないが、考え事をしているときは逆に助かる。流れにのるだけでいいから。
彼はスレアがデリートした瞬間を思い出していた。
今日だけで数十回目である。
彼女の最後の微笑み、彼の手の中で消えた。
どう考えても生きているとは思えない。
まったく同じ名前、姿かたちで再登録したのか?
それはありえないだろう。たとえ出来て、それをやったとしてもそれならば自分を消した相手に居場所を知らせるようなまねはしないだろう。
それなのに、フェイが知っていたのだから……
彼の思考は突然の衝撃によって強制的に中断させられた。
いつのまにか流れを外れ、反対側を行く人にぶつかったのだ。
「あ、すみません」
「すみませんじゃないわい!」
どうやらぶつかったのは老人らしく、怒りをあらわにしている。
「爺、俺らも余所見をしてたんだ、そう怒るな」
老人をたしなめている男は、猫だった。
正確には猫の着ぐるみを着ているのだが。
やばい奴らにぶつかってしまったかな……。
ムサシの予感は見事に的中していた。
彼の不幸はまだまだ続く。
――――――――――――――――――――――――
はいはい、ヘルグルーヴと接触。
拉致するなりなんなりご自由に。

おうおう!(笑) 投稿者:黄鷲全 投稿日:2000/11/11(Sat) 00:03

「お主、暗い顔しとるのー」
 一瞬出た怒りを収めると、黄はムサシの顔をしげしげとのぞき込んでつぶやいた。
「だがまぁ、アイツよりはましじゃな」
 そういって指さした先には、ロッドを構えた陰鬱な男−ヘル−がなにやらぶつぶつとつぶやいている。
「コンパイル・この世は全て虚構・・・だったら、今の姿も変えられるに違いない・リンク・・・・ロード・コスチュームチェンジ・ラン」
ぱー!!
 ヘルの全身を虹色の輝きが包み込むと、そこにはいつもの服装に戻ったヘルが平然と立っていた。
「・・・そろそろ、この服装にも飽きたな」
「普通に着替えんかい!」
 黄がヘルのどたまを思いっきりどついている。
(なんなんだ、こいつら・・・・)
 ムサシの苦悩はさらに深まった。
 だが、一時的とはいえ、スレアの事が頭から離れているようだ。それはしばらくぶりの、まともな思考を巡らせられることを意味していた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
なんか分からないけど、取りあえずヘルは着ぐるみは来てないんじゃないかなぁ?(^^;
後はヘルか、ムサシさん。まかせたー(^^;
とはいっても、あんまり遅いと、勝手に進めちゃうからねー

ムサシと、ヘル 投稿者:ヘル(JOHAN) 投稿日:2000/11/11(Sat) 00:09

「それに見ろ爺。カッコからいって、こいつらはライバルかもしれんぞ?挨拶ぐらいしておいたほうがいいかもしれん。」
 ヘルがこんな格好で海戦に参加しようと思っているなど夢にも思っていなかった(ただの変人くらいに見ていた)ムサシは、わけもわからず首をかしげる。
「ふ、俺はヘル。こっちの爺は黄。貴様らとは近いうちにまた会うような気がするんでな。名くらいは名乗っておこう。」
 そう言って、ヘルは尻尾を振りながら歩いていった。次に唖然としたのは黄である。
「なんじゃヘルめ・・・急に人が変わったようになりよって・・・頭でも打ったのかのう・・・。」
 呟きながら後を追う。取り残されたムサシは、ただ立ち尽くすばかりだった。
「なんだったんだ?あいつら・・・。」

バザー 投稿者:黄鷲全 投稿日:2000/11/12(Sun) 00:16

 チラシに書かれた場所に向かうと、すでに屋台が行列をなしていた。さすが商売人。
 開始まではまだまだ時間もあることだし、黄とヘルがなにげーに、ぶらぶらと屋台を歩いていると、一人の屋台のおっさんが手招きをしている。
「なんじゃ?」
「そこのお方!」
「なんだ、オヤジ」
 いきなりビシィ!とオヤジに指名されて、ヘルも不思議そうに近づく。
「貴方は実は賢者でしょう!いーや、おじさんには分かる!この商売人の勘がぁ!」
 勘でなくとも、ヘルの金色の宝玉のはまった杖を見れば分かるのだが−
「それがどうした」
 ほとんど傲然というかんじでヘルが無意味に胸をはる。
「賢者になって、でも、なにかを極めたいと思っているんじゃないですか!?そんな貴方にコレ!戦士転職キット!これさえあれば、接近戦にお悩みの貴方にも、素敵な接近戦タイムが訪れるってもんです!どうです、お一つ!今なら500Gと大変お得ですよぉ!」
「ほう」
「やってみればいいじゃろ、ヘルよ。賢者にはレベルはないからのー。武術なら、ワシがしこんでやる」
 相変わらず無意味にけしかける黄だったが、実はヘルも最近、いまいちサイアドが面白くなかったところだったのだ。
 魔術を極めたが・・・そろそろ新しいことをするのも面白いかもしれぬ。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
さっさと参加しないと、武術大会始まりますよー!
さぁみなさん。寄った寄ったぁー!(笑)

まじっくまぁぶる♪ 投稿者:マイナリス=グリム(みゅーく) 投稿日:2000/11/12(Sun) 02:43

目の前に落ちて来た三人に、クリスは釘付けになっていた。
なにか、不測の事態でも起こったのか、三人のうち、
子供二人には結構ひどそうなダメージが見受けられる。

クリスの視線に気が付いて、スレアが顔を上げた。
「あ、えっと……こんにちは……」
「あ、うん、こんにちわ。」
間抜けな会話になる。
「あつっつつつ……どうやら、逃げ切れたみたいですね……」
「だいじょぉぶ?」
「はい、なんとか……」
わき腹の傷が痛むらしく、クキは血の気の無い顔でマイナに微笑んだ。
心配したマイナも、実は結構な傷だらけだ。
その有様に、クリスも気がつく。
「あらっ、大怪我してるじゃない!」
「あ、今――えっと……」
ごそごそとアプリ倉庫をかきまわし、何か良い物が無いかと探すスレアに、
クキは何か差し出した。
「ぼくは大丈夫です。これで、マイナくんをお願いします。」
「びーだま?」
「あら、マジックマーブルね?」
「中級までの魔法、どれか一つを封じてあるものです。
――それには、グレーターヒーリングが入ってます。」
「ふぅん……?」
覗きこんだ二人に、クキが説明する。
と、スレアがクキから手渡された珠を、マイナの方に差し出す。
「あうっ?」
「――『ロード・グレーターヒーリング・実行!』」
ちょっと驚いたマイナが後ろにコロンと尻餅をついている間に、
スレアはマーブルを呪文と共に開放した。
珠が弾け、光と共に消える。
マイナの体中にあった傷が、乱数と共に塞がれ、治ってゆく。
「へぇ〜、便利なものねぇ。」
「……一回きりの消耗品ですけどね。」
そう言って、クキもマーブルを使用する。
「――そう言えば、ここはどこなんですか?」

何の違和感も無く仲良くなったその女性(?)は、
ここが「クワトロアンカー」である事を教えてくれた。
立ち止まって話すと人の流れの邪魔になるので、
四人はとりあえず適当に歩きながら、色々話す事にした。

******************************************

さて。

せっかくきたことですし・・・ 投稿者:スレア=リーベント 投稿日:2000/11/12(Sun) 03:41

四人は丁度クワトロアンカーの中心に来ていた。
まだどこに行くか決まってないので、とりあえずどこにでもいける場所にしようと言うことになったのだ。
途中、並んでいる露店に興味を示したマイナをなだめるのに苦労したが。
「さて、どこにいく?」
クリスが三人に聞く。
「私はどこでも構いませんよ」
「僕も」
スレアとクキはマイナに視線を移す。
「あう?おもしろいとこぉ☆」
「だったら、海戦場は?今やってるはずよ」
「海戦……ですかぁ……」
スレアはあまり良い顔をしない。
「ほかにありませんか?」
スレアが闘いを好まない性格だと判断したクキは、他の場所を求める。
「うーん……」
クリスも首をかしげる。
「お魚見たい!」
マイナが突然叫ぶ。
結局、鶴の一声で竜宮場に行くことになった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ま、簡単に。

目指すはクワトロアンカー名物 投稿者:ブラック(砂時計) 投稿日:2000/11/12(Sun) 11:32

「ちっ!爺・・・!ヘル・・・!どこへ行きやがった・・・!」
数時間は歩き探しただろうか、そろそろいらだってきたブラック。
鋭い目がさらに鋭くなっている。
「・・・とりあえずこの町で人が集まりそうな所へ行くか」
そう言うと人が集まりそうな所を歩いていた男に聞こうとする。
「すまん。この町で人が集まりそうな所はどこだ?」
「・・・・!?クリーチャー!?」
男は逃げていった。ブラックはうすうすこうなる事は目に見えていた。
「ちっ・・・!ほかの奴に聞くか・・・」
ため息をつきながら言う。
(男がダメなら女に聞こう・・・)
「すまん。この町で人が集まりそうな所はどこだ?」
見つけた女に聞く。すると近くにいた子供が寄って来た。
「あう♪いぬ〜♪」
その子供はベタベタとブラックの体を触る。
(・・・ちっ!子供だから手出しはできないか・・・!)
「すまんが・・・離してくれ・・・」
顔を引きつりながらも無理に笑って言う。
「?しゃべった?」
また近くにいた別の子供が疑問を抱く。
「え?人が集まりそうな所?」
なんとか質問は聞き入れてくれていたようだ。
「ああ。どこか知っているなら教えてくれ」
「そうねぇ・・・、海戦じゃない?」
「海戦・・・?」
ブラックは海戦の事を詳しく聞いて、その女に礼も言わずにすぐにそこへ向かった。
「待ってろ爺・・・、ヘル・・・」
向かうはクワトロアンカー名物、「海戦」。
―――――――――――――――――――――――――――
一瞬だけクリス組と合流しました。(^^;

U^ェ^U 投稿者:シリン=ダー(みねの) 投稿日:2000/11/12(Sun) 14:40

「……見つかりませんねぇ、ムサシさん」
「ったく、ほんとに何処ほっつきあるいてやがるんだ」
「あんな奴、別にほっといても良いと思うんだが」
「駄目ですよう、クトファーさん」
 シリン、ステフ、クトファーはかなり長いことムサシを捜し歩いていたが、今の会話から判るように、成果はちっとも上がっていない。侍は戦士系職業の中でも服装的にかなり目立つはずなのだが、聞き込みの相手の選択がまずいのか、目撃証言の一つも得られないでいる。
「セピアさん達はラスファーさんを見つけたんでしょうかねぇ?」
「さあな――」
 それから三人はしばらく歩いていたが、突然シリンのエルフ耳がぴんっ、と立った。
「あーーーっ!!ワンちゃんだあっ!!!」
 何かを見つけたらしいシリンは、彼女にしては珍しい機敏な動作でそれに向かって駆け寄った。不意を付かれたらしい動物は、哀れシリンに掴まってしまう。
「おい、何やってんだシリン」
「おふたりともー、みてくださいよぅ、頭がみっつあるワンちゃんですよー」
「おい、こら、離せ!」
「わー、喋ったぁ!」
「お嬢ちゃん、犬好きだったのか」
 取り敢えずステフ達はシリンの方に行く。シリンは犬の首にしっかりとしがみついて、逃げるのを許さなかった。
「お前、ケルベロスだな。マスターとはぐれたのか?」
 先に犬――もとい、ブラックに話しかけたのは、ステフの方だった。
「おい、少年。この娘の連れなら何とかしてくれないか」
「何だとっ!?おれはれっきとした女だ!」
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久々の書き込み。ステフちぃとも書かへんから。
海戦の方はいつ書こうか……。
あれって魔法駄目なんだったよね?

http://homepage1.nifty.com/matsubay/


倒れる女と笑う紳士 投稿者:サナリ<みやび> 投稿日:2000/11/13(Mon) 02:01

「・・・・解ればよい。」
目の前にいる紳士をジロリと睨みつけて儂は剣を鞘に収めた。
「先程も言いましたが、これは試練だったんです、したがって私の意思はそこにはなくてですね・・・・。」
涼しげに、全く他人行儀に・・この男・・・。
「結果は同じじゃ。儂には一言も話さなかったじゃろう・・。」
悪夢じゃ・・・。
「はぁ・・・・・・。」
深い溜息が漏れる。
「・・・色々複雑なようだな・・・。」
見るに耐えない様子で再び姿を現すスケイルソード。
「私も困っているところなんですよ・・・。」
乱れた髪を整えて紳士。
「どこをどうしたらお主の口からそのような言葉がでるのか・・全く・・本当に・・・。」
クラッと力が抜けて儂はキュッと目頭を押さえた。
「おやおや・・・困りましたねぇ・・・。」
飄々と儂の周りを歩き回りながら紳士。
「ゴホン・・・・・友よ、これから先、何処向かう当てはあるのかな?」
この場の雰囲気を一層しようというスケイルソードの計らいである。
「ええ・・もちろんです貴方にはここより次に向かうべき目的地を教えてもらいました事ですし。」
クスっと小さく笑いながら紳士はスケイルソードに言葉を返した。
「そうか・・では再会を記念にひとつ・・我が力で汝等の望む場所に転送してやろう。」
「おお・・それはそれは・・ではお言葉に甘えましょう。転送をお願いします。」
「もう一方の友よ、汝はどうする?同じ場所でよいのか?」
「儂は・・・そうだな、大きな街ならばどこでも。」
横に立っていた紳士の顔が緩む。
「ほぉ、それはそれは・・奇遇ですねぇ・・私が次に向かう場所というのはその(大きな街)なんですが?」
「撤回する。小さな街にしてくだされ。」
「おぉ・・それは先程貴方が私に言った言葉とは若干食い違いがあるようですが?どういうことでしょう?」
いつの間にか紳士は儂の背後に立っている。
「・・・ここに置いていく気ならば・・という場合の話じゃ。どこにでも行けるという話なのならば先程の儂の言葉は無効だ。」
「はぁ・・・何て酷いことを言うお嬢さんなのでしょう・・私はてっきり貴方もついてきてくださると思っていましたに・・。」
まるまるバレバレのうざったいぐらいの演技で紳士はその場にヨヨヨと泣き崩れる。
「止めい!ではお主に聞こう。」
「おや?何でしょうか?」
(スー・・・・・・・・・)
儂は思い切り息を吸い込んだ。
「船でいきなり遭遇した怪しい男にこちらの意思とは無関係にさらわれて、辿り着いた場所はモンスターの巣!そして、先に進んだ先にはドラゴンゾンビ!あまつさえ一連の戦闘はただの!試練だったということを一切知らされなかったのを自分に置き換えて、この状況においては自分はどう考えるか考えてみぃ!」
今までの鬱憤が一息で胸中より吐き出された。
「ゼーーーゼーーー・・・。」
今まで起こったことを一息で喋るのには自分でも感服した。
「・・・・・確かに・・しかし一つ腑に落ちない点が挙げられます・・・。」
神妙な顔つきで紳士。
「ぜぇ・・・何じゃ?その点とは・・・。」
「その(怪しい男)という存在がどうしても気になりまして・・・どう考えても私と貴方しかこの場にいないはずなのですが。」

「・・・・・・・・・ぅ。」
精魂尽き果てて・・その後儂は卒倒。
儂の記憶はそこままでで終わってしまっている・・。

そして・・・今。
「おぉ・・今日はなかなかの買い物日和ですねぇ・・。」
不運・・今の儂はこの一言に尽きるじゃろう・・。
「どうしたんですか?」

あの後気を失った儂を連れた紳士殿はクワトロアンカーに転送されていたのだった・・・。

「睡眠は昨夜十分にとってあるはずだと思いますが・・。」
儂の顔を覗く紳士。
「・・・・・。」
「御気分がすぐれないという顔つきですねぇ・・ここのホテルにはお身体が合いませんでしたか?」
「・・・・お主・・・。」
「はい、何でしょう?」
「・・お願いだから・・黙っていてくれぬか?」
「おやおや・・・朝から厳しいですねぇ・・。」
儂は本気で言っているのだがこの男はそうは受け取らない。
「あ、そうでした・・一つ言い忘れていました。」
ストーンと手を打って紳士殿。
「ふぅ・・何じゃ?教えてくれ・・。」
「私のことは(紳士)ではなく、リチャード=アールセキン。と呼んで下さい。」
「・・はぁ・・解り申した・・アールセキン殿・・これでよいかな?」
「はいはい^^とってもお上手です^^サナリ様。」
「・・・・それは有り難う・・。」
今の儂の顔を鏡で決して見たくはないと、心の中で固く決意をする儂であった・・。

=============================
個人的にアールセキンさん大好きッスねぇ^^
面白いです^^
果たして・・この2人にどんな厄災事が待ち受けるのか・・・?
がんばれゴ●ウ〜!<ギリギリですな・・^^:

さて海戦場!? 投稿者:ヘル(JOHAN) 投稿日:2000/11/13(Mon) 21:43

「さあて、爺。海戦と言うからには魔法を使うわけにはいかんのではないか?」
 二人は海戦場にやってきていた。とはいえ開催まではまだまだ時間がある。だだっ広い会場には人一人いない。
「ふうむ、確かにそうじゃのう。んじゃがお主が出る必要はあるのか?」
 ヘルの目が怪しく光る。
「ふ、当然だ。・・・・決めたぞ、俺は武闘家に転職する。」
「いきなり何を言い出すかと思えば・・・。」
「爺、ついて来い。エキスパンド・テレポート・ラン!!」
_____________________________

 というわけで、海戦場の格闘大会に出場するため、ヘルは
 武闘家に転職+修行の旅に出るため、一瞬だけクアトロ
 アンカー離脱。

去りゆく彼女と見送る少年 投稿者:クキ(宗一郎〉 投稿日:2000/11/13(Mon) 23:44

「綺麗ですね」
「わーい、お魚さんだぁ」
クワトロアンカーにおいては珍しい東洋風の建物の門をくぐると、そこにはついさっきまでいたダンジョンのほぼ同じシステムで海水が霧状に張り巡らされていた。
ただ、ここがダンジョンと違うのはその霧の中をまるで熱帯の海さながらに、色とりどりの魚が泳いでいる点だ。
タテジマキンチャクダイや、チョウチョウウオ、主にサンゴ礁に生息する熱帯魚の類が多い。
本来なら、海水に含まれた高濃度の塩分のせいでここまですっきりとは見ることができないだろう、魚群がはっきりと見える。
「まあ、一種のテーマパークですね」
クキは誰に言うでもなくそっけない調子で呟いた。
すると、上から覗きこむようにしてクリスが顔を覗かせた。
「あら?君は見ないの?」
「いえ。ただ、こうやってゆっくりと見たほうが面白いと思いますから」
そう言うと、クキは目を細めて軽く微笑した。
一瞬、クリスはその笑顔に既視感のようなものを抱いて、はっとした。
「あう〜」
前の方ではマイナが逃げる魚を必死で追いかけている。
「あんまりのんびりしていると、置いていかれちゃいそうだ。行きましょう、クリスさん」
そう言って、クキは何気ない風にクリスにそのまだ幼い紅葉のような手を差し伸べた。

その日の夜。
四人は結局そのまま、クワトロアンカーに逗留する事にして、小さな宿屋の一室に泊まった。
食事と風呂を済ませると、四人はゲームやおしゃべりで盛りあがっていたが、夜が更け10時ごろになるとマイナがすうすうと寝息を立て始め、みんなは邪魔にならないようにとはやめに眠ることにした。
そして、さらに時刻は過ぎ、深夜になってくると、暗闇の中、一人の影が起きだし、こそこそと自分の荷物をまとめ始めた。
素早く自分の荷物をまとめると、他のメンバーを起こさないようにそっと部屋を出る。
廊下はまだ明かりが付いており、出てきた者の顔を照らした。
クリスだ。
彼女、いや彼は床が音を立てないようにそっと歩くと玄関を抜けて、表通りに出る。
「行ってしまうんですか?」
不意に後ろから声がかかった。
クリスが慌てて振り向くと、水玉のパジャマ姿のクキが立っている。どうやら、気づいて後をつけてきたらしい。
「ちょっと、用事思い出しちゃって。私,実は大切な人を探してるのよね」
「それにしても,急ですよね」
「ええ、あなたのおかげで思いだしたのよ」
「僕の?」
クリスの言葉にクキの顔に疑問の色が浮かんだ。
なぜ,自分が?と言った様子だ。
「なんだか、あなたと彼ってよく似てるのよね。落ち着いた物腰とか、穏やかな笑顔とか」
「そうなんですか」
「もしかして、引き留めに来てくれた?」
やや,冗談めかしてクリスが問い掛ける。
その言葉に、クキがかすかに笑った。子供のものとは思えないような暖かく、そして穏やかな笑みを。
「そう言いたいところですけど,実際はただの見送りです」
「あら,残念。でも、わざわざ見送りに来てくれたから、いい物あげる」
そう言って、クリスがクキを手招きする。
素直にクリスの前に来ると、不意に彼はクキの両頬に軽く手を添えると、そっとキスをした。
数秒の後、クリスが唇を離す。クキは相変わらずかすかに微笑んだままで、ほとんど顔色を変えていない。
「男の人とキスをしたのは初めてですよ」
「ホントによく似てるわ。私が男だって知ってても動じないところとかね。じゃあ、縁があったらまた会いましょ」
「ええ、お元気で」
そう言って二人は何事もなかったかのように静かに、そして穏やかに別れを告げた。

武道の道は、険しく、遠い 投稿者:黄鷲全 投稿日:2000/11/13(Mon) 23:44

 虹色が目の中ではじけると、そこは賑やかなクワトロアンカーではなく、どこかの島だった。
 ひたすら荒涼とした空間が広がり、島の中央の方には岩山がそびえ立っている。
 あの、上空を飛び回っているのは、ワイバーンか?
「ここはどこじゃ?ヘルよ」
 周りを無造作に見回しながら、黄はのんびりとヘルを振り返った。
「くっくっく!知らん!」
「・・・・じゃが、化け物はいるのぉ、修行か?」
「くっくっく!あの岩山なんか、いそうだな」
 ヘルの指さした所には、やっぱり岩山がそびえたっていた。
 上空には無数のワイバーン・・・・
「ワシも、転職しよーかのー」
 黄はのんびりとつぶやきながら、岩山に向かうヘルの後を追った。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
戦闘だねー、かなーり、久しぶりだねー(^^;

夜が更けてゆくー 投稿者:クリス・コファー 投稿日:2000/11/14(Tue) 00:02

 とはいっても、クリスには相変わらず宛はなかった。
 適当に夜の街を歩き回り、フェイのことを人に尋ね歩く。
 だが、なんの成果も上がらない。
 フェイの顔を浮かべていると、クラリシアの顔も浮かんできた。
「そういえば・・・」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
以後、クリスはサイドで活躍する時間になります。
クリスの出現は、ワタシが書いたときからです。
どこにも出さないでください(^^;

レッツ修行タイム 投稿者:ヘル(JOHAN) 投稿日:2000/11/14(Tue) 00:03

「くっくっく。」
 二人に気付き飛来するワイバーンを見据え、ヘルは一人岩に登って身構えた。
「来い、武闘家となった俺の力、見せてくれる!」
 バッと威勢良く飛び蹴りをかましたヘルだったが、あっさりはじき返され、頭から岩に激突する。
「ぬう、やるな。」
「ってお主が勝手にこけたんじゃろうが。」
「なんのこれしき!」
(にしてもさすがに生命力だけはあるようじゃな。それに操作のほうもかなりのもの。これはひょっとしたらすぐにでも強くなれるかもしれん。・・・たのしみじゃのお)
 かくして二人の(ヘルの)特訓が始まった。

LVがあがった! 投稿者:黄鷲全 投稿日:2000/11/15(Wed) 00:30

「踏み込みは強く!ほれほれ、まだまだ甘いぞー!・・・そこで右に回り込む!・・・よーし、よくやったぁ!」
 黄のアドバイスに合わせて、スケルトン相手に奮闘するヘル。
 ヘルに左側頭部を破壊されて、スケルトンは地面に崩れ落ちた。
「ふー・・・骨ごときに苦労するな」
「そういうな湿っぽいの。最初はだれでもそんなもんじゃ・・・それじゃ、あそこにでも行こうかのぉ?」
 黄が指さした先には、岩山があった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
海戦始まるまで、ここでいーかー

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