クリスの緻密な☆計算(笑) 投稿者:クリス・コファー 投稿日:2000/09/14(Thu) 02:02

そろそろと下がりながら、クリスちゃんは考える。
さーて、このまま逃げるのは簡単だけど・・・どーやら蜘蛛野郎は、側近らしいしねぇ・・・謎のボスに近づくには、いい手かも(邪笑)
クリスは一人ほくそ笑むと、どちらの味方にもなれるように、見物することにした。
******************************
はーい、どんどん邪悪なキャラになっていってしまいまーす(笑)
これから一体どうなるのかなぁ?(笑)

元気な爺さん初登場! 投稿者:クリス・コファー(RUNA) 投稿日:2000/09/14(Thu) 03:04

「うむ!男は海じゃ!」
海を見渡せる岬に立ちながら、黄鷲全はうんうんとうなずいた。
近くを通り過ぎる住民が、奇異の目で立ち去っていく。
黄は槍を突き刺して、手を離すと、倒れた方向に向かって歩き出した。
ほいほいと、歩いていくと、「海魔亭」という酒場にぶつかった。
酒場は街の外れにあり、その向こうには青い海が広がっていた。
昼間だというのに住民や、冒険者たちがたむろしている中を、黄はゆっくりとカウンターに向かった。
「主人よ。老酒あるかのぉ?」
「うーん・・・悪いなぁ。ビールじゃだめかい?」
日焼けした主人は、そういうと、よく冷えた大ジョッキをカウンターに置いた。
あふれ出しそうなビールの泡が、うまそうに黄を誘う。
ぐびびび・・・・
「ぷふぁーうまいのー」

言ってるそばから… 投稿者:中島上等兵 投稿日:2000/09/14(Thu) 09:37

 踵を返す格好でセピアだけがワタルに先導されて進む。
「しかし、自分が護衛としてお側におれないのは甚だ心配である
な」中島上等兵が不安そうに二人の後姿に視線を送っている。
 その言をついだのはルフィーだった。
「そうなのよ。なんかワタル君、様子もいつもと違うし…」
「ますます心配であるな…」
 西崎が口を挟んだ。
「少し、つけてみたらどうだい?」
「む…同志を疑うようでどうも自分はそういうのは…」
「でも、姉さんに何かあったらどうするの!」ルフィーも西崎と
同じ考えらしい。
「ルフィー殿の指揮がそうであれば従うしかない」
 生粋の軍人である中島上等兵にとって、セピアから指揮権を委
譲されたルフィーの命令は、すなわちセピアの命令を意味するも
のである。
 ちょうど、中島上等兵が着剣した38式歩兵銃を構えつつ、先
陣を歩く形で少しづつ後をつける。指揮官であるルフィーは、中
島上等兵とほぼ同じ位置で進んでいる。ロッキーはしかし物音を
たてないで、奇声を発しないではいるが、相変わらず舞い踊って
いる。
中島上等兵がルフィーに小声でささやく。
「矢の用意は万全であるな?」
「ええ、当然に」

「きゃぁぁぁぁぁ!」
 角を曲がったすぐ先でセピアの悲鳴が上がる。が、セピアの
姿はそのいるべき位置からは消えている。上からロープのよう
な罠が仕掛けてあり、セピアを捉えて上へと連れ去られようと
している。
 中島上等兵は即座に38式歩兵銃を構えると、セピアの方角に
向けて、瞬間のうちに照準をあわせた。
「上等兵、あなたっていうひとは!?」ルフィーが叫ぶのには答
えず「ロッキー!」と短く言って目配せをする。
 銃声―――。
 38式歩兵銃の6・5ミリ小銃弾は正確にセピアを奪おうとし
たロープを撃ち抜いた。ただ、ひらひらと舞っているように見え
るロッキーが落ちてくるセピアをベストの位置で受け止める。
「そういう銃の使い方もあったのね!」と納得するルフィー。
「…気をつけないとこうなってしまいます…」
 と、なんとか場を取り繕うセピアに、中島上等兵が「お怪我は
ありませんでしたか?」と尋ねる。
「ありがとう。おかげで何とかたすかったわ…でも、何でここに
いてくれたのですか?」
「いや、何か危険な雰囲気を感じて、少し警戒していたのであり
ますが…しかし、お怪我がなかったのがそれは何よりでかと自分
は思います」
 ワタルは無言で立っている。
「しかし――、ワタル殿は先ほど、こちらからやってきたんだ
から、この罠くらい気づいているはずだ。何で注意をしなかっ
たのだ?」中島上等兵がなかば怒りをこめて非難した。
 ワタルはただ下を向いているだけだ。
 何の説明もできないでいるワタルに対する一同の疑念は、一挙
に深まった。

\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\
 さて、ワタルくん、どう出てくるのでしょう?
 朴がこれに関する情報もいま探っているところでしょう。

面食いクリスを狙え! 投稿者:ワタル(かっちん) 投稿日:2000/09/14(Thu) 11:22

ワタルは無言で立っている。
「しかし――、ワタル殿は先ほど、こちらからやってきたんだ
から、この罠くらい気づいているはずだ。何で注意をしなかったのだ?」
中島上等兵がなかば怒りをこめて非難した。
ワタルはただ下を向いているだけだ。
何の説明もできないでいるワタルに対する一同の疑念は、一挙に深まった。
突然、ワタルは無言で夢遊病者のように龍尾別荘の方に歩いて行ってしまった。
ワタルを不審に見つめる中島たちの背後に飛燕の要請で駆けつけた銃を持った
龍尾本部の多数の応援隊の人民服たちが龍尾の造ったトーチカや土嚢越しに
中島たちに向かって一斉射撃を開始した。
「敵を殲滅せよ。 一斉射撃開始!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

一方、リン、アレイク、クリス、アールセキン、クリスが閉じ込められた龍尾別荘内の鉄格子内では
意外な弱点を見せるリン。
「フン。虫の分際で偉そうな口を叩くな」
冷たく言い放つアレイク。
「蜘蛛じゃねぇぇっ!!」
ぶちキレる高順。
そして‥‥
いつの間にやら三人から一歩づつ離れてゆくクリス。
「高順 、止めておけ!やつらの挑発に乗ったお前の負けだ」
突然、鉄格子の外から高順を諫める6道士のボスの呂布の声が聞こえた。
「呂布様の言われるとおり少し熱くなっていたわい」
呂布は唯一、龍尾の味方になりそうなクリスに声をかけた。
「フェイ様がそなたにお話があるそうだ」
クリスは居合わす仲間たちに軽くウインクしながら
「みなさん、お先に失礼するわ!Cアクシス一番の極悪人の龍尾のボスに逢えるなんて わたしぞくぞくしちゃうわ!」
鉄格子の中の仲間たちから「裏切り者」の冷たい視線を浴びながらクリスは高順に連れられて鉄格子の外に出た。
「とうとう罠にかかったな。貴様たちの裏切りは計算済みだ。この部屋は3重の鉄格子と壁は特殊合金で出来ているので壊すのは困難だ。」
呂布は鉄格子の中の囚人たちに薄ら笑いを浮かべていた。
クリスは呂布たちに連れられて張飛の待っている部屋に案内された。
「綺麗なお嬢さん、失礼 クリス様、お待ちしてました」
「いよいよ龍尾のボスに逢わせてもらえるんですね」
「ここに六枚の写真があります。その中の一人がフェイ様です。さぁ、あててください」
張飛はフェイ本人、ワタル、飛燕、馬超、黄忠、陳武の顔写真をクリスに手渡した。
「さぁ、どれでしょうか?フェイ様に面会の前に龍尾を絶対に裏切らないという誓約書にサインしてくだされ」

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
張飛は唯一、龍尾の味方になりそうなクリスに照準を絞り クリスの面食いの心理をつく作戦にでました。
さて、クリスさんはどの写真を選ぶのでしょうか?そして誓約書にサインするのでしょうか?

http://homepage1.nifty.com/k-ichihara/


「パンドラ」爆発! 投稿者:シリン=ダー(みねの) 投稿日:2000/09/14(Thu) 14:34

「あわわわわわわ――」
 突然火花と煙を吐き出し始めたパンドラを見て、シリンは大慌て。
「火事、火事ですぅ〜!」
 だが、逃げようにも自分がしっかりと戸締まりをしてしまったのだから、何処にも行きようがない。こんなところで警戒が仇になるとは、まぁシリンの頭では考えつきもしないだろう。
 シリンは、杖の宝玉にカードをセットした。
「ええっと、消化、消化――書庫解凍(エキスパンド)!ウォーターシュート、実行(ラン)!」
 水流は狙い違わずパンドラに直撃する。そして――
 どがああぁぁぁぁぁあっ!!
「あああああああっ!!!」
 パンドラを初めとした機械類は、轟音を立てて爆発した。その衝撃でガラスは全て粉々になり、別荘の天井に穴があく。これを幸いと呼ぶか不幸と呼ぶかは判らないが、この部屋だけ構造を丈夫にしていたため、四方の壁は扉と窓ガラスを残し崩れることは無かった。
 逃げ場の無かったシリンは爆風に吹き飛ばされ、壊れた扉から廊下の壁に叩きつけられた。
「あうっ!」
 そのままシリンは力を失い、ずるずると壁から引きずり下ろされるかのように倒れた。
『状態異常・状態異常・シリン=ダーは戦闘不能に陥りました』
 ピーッ、ピーッ、という警告音だけが、パンドラの残骸の燃える不気味な音に混じって響いていた。

http://homepage1.nifty.com/matsubay/


港の酒場にて 投稿者:ヘル(JOHAN) 投稿日:2000/09/14(Thu) 23:40

 港の酒場「海魔亭」のカウンターに、頬に刺青をした一人の男が腰を下ろした。時間帯が時間帯だけに店はだいぶ混雑し、隣の会話も聞き取りにくいほど騒がしくなっている。
「店主。」
 そんな中、男は不意に声を掛けた。店主にあれこれと片言で質問し、望みの情報が得られないとわかると、男は何も注文せずに席を立った。
「まあまあ、お若いの、そう焦るでない。」
 そんな男に声を掛けたのは、奥のテーブルから出てきたばかりの老人だった。巨大と言っていい槍を持ったその老人は、男が少し上目遣いをしなければ目を合わせられないほどだから、これもやはり巨漢と言っていいだろう。振り返り、睨むように目を見開いた男は、一歩ニ歩と、老人に歩み寄る。
「人探しかの?」
 男は大きな瞳が引き絞り、いよいよきつく老人を睨む。だが並の人間はおろか熟練の冒険者でも冷や汗をかきそうなその鋭い眼光を、老人は涼風のように受け流していた。
「何だ爺・・・。」
 男は初めて出会った人間に相対しているとは到底思えない口調で返答し、ズカズカと老人に近づいていく。
「ほお、威勢のよい若者よのお。いいからまずは腰を下ろして、酒でも飲むが良かろう。」
 男は訝しげに老人を一瞥すると、その隣に腰を下ろした。
「水割りをもらおうか。」
 
 そうして男が酒に手をつけて、どれだけ時間が経っただろう。
どういうわけか、二人は妙に意気投合していた。
「それで、俺はそのハッカーを追っている。・・・別に今すぐにでも殺さなければならないわけではないし、そもそも必ずしも俺が殺さねばならん相手ではないのだが。」
「じゃが、仲間の敵なのじゃろう?ワシもそういう敵討ちの旅とか言うのには弱くてのぉ。よければワシも付き合うぞ。」
「・・・ふん。」 
 いつもの男なら、「老いぼれの力など借りん」と突っぱねていただろう。だが、珍しく男は老人に敵意を抱かなかった。
「まあ、いいだろう。せいぜい足手まといにだけはなるなよ。」
 この老人が、足手まといになるような人物でないことに、男はとっくに気がついていたが、「では頼もうか」などというのは彼のプライドに関わるのだろう。
「さて、面倒だが船でも手配するとするか。・・・俺はヘルだ。
爺、貴様は?」
「ワシは黄鷲全じゃ。どんな職かはお主ならわかるじゃろ?」
「大体な。俺は一応今のところ僧侶ということになる。」
「僧侶?お主がか?」
「・・・何か言ったか?」
 奇妙に繋がった奇妙な二人の冒険者は、一路クワトロアンカーを目指すこととなった。

Mr.面食い(笑) 投稿者:クリス・コファー(RUNA) 投稿日:2000/09/15(Fri) 00:09

「これと、これと、これと、これは違うわねぇ」
クリスは顔写真をざっと見ると、即座に飛燕、馬超、黄忠、陳武の写真を机から払い落とした。
一瞬、写真の顔が情けないような、ほっとしたような複雑な表情を浮かべたのを、呂布は見たような気がした。
「・・・・理由はなんでしょうか」
張飛はこめかみから、つつつっと一筋の汗を垂らしつつ訪ねた。
クリスは床に落とした写真を一瞥すると
「・・・濃いからイヤ。弱そうだしぃ」
(己が一番濃いわー!!)
張飛は心の中で思いっきり叫んだ。
「・・・・そ、それで。残りは?」
気を取り直して続ける張飛ちゃん。
まったく、龍尾の鏡(?)といえる野郎だ。
クリスは残る二枚の写真を見比べると、片方の写真を机に戻した。
机の上には、ワタルの仏頂面が映った写真が載っている。
「そっちも、まぁまぁなんだけどねぇ・・・やっぱ悪の帝王はこっちでしょ☆」
クリスの手元には、フェイ本人の写真が残っていた。
「おめでとーございます!クリス様。それで、忠誠を尽くすと、契約してほしいんですが」
「いいけど。わたしが忠誠を尽くすとしたら、龍尾にじゃないわよ?」
「そ、それは・・・」
「フェイちゃん本人よん☆」
クリスはそういうと、フェイの写真にキスをした。
ちゅっ☆
******************************
さぁ、納涼を祈願して(笑)という感じになっちゃいましたねぇ
ちなみに、RUNAは受験のため17日まで書き込みできません。
勝手に進めてくださいね。
あしからず。

キングギ○ラだー!(笑) 投稿者:黄鷲全 投稿日:2000/09/15(Fri) 00:18

しぎゃぴぃぃぃ・・・・
「おい、爺。老い先短い命だ。俺の犠牲になってこい」
「なーにを行ってるかぁ!ここは敬老の精神を発揮して、若いモンが犠牲になれぇ!もれなく、お前さんの罪の清算も出来るぞい!」
あんぎゃぁぁぁぁ・・・・・
一路、クワトロアンカーを目指して、小舟をチャーターした黄とヘルは、早速海の化けモンの<海竜>と遭遇していた・・・。
「ふん・・・俺の体は綺麗そのものだ・・・」
「・・・これほど虚しい言葉を聞くのは久しぶりじゃのぉー」
「黙れ。爺」
黄と、ヘルはお互いに向かって武器を構えた・・・。
しぎゃ、しぎゃ、しぎゃ・・・・・
「ぬ?」
「なんだ?」
そんな二人の様子を見て、なんと笑い悶える海竜ちゃん。
「・・・なんか妙にむかつくのー」
「・・・珍しく意見が合ったな、爺」
二人は海竜に向かって、武器を構えた。
*****************************
ってことで、いきなり戦闘です!
よろしくねー

地味な作業も派手に‥ 投稿者:アレイク(うなぎ) 投稿日:2000/09/15(Fri) 02:15

「さて、困ったものだ」
「とても困ったような顔には見えませんが?」
アールセキンの指摘通りアレイクのその表情は薄笑いすら浮かべていた。冷たい光を放つ特殊合金で出来た三重の格子を目の前にして。
「アールセキン、君ならどうする?」
「アルとお呼びください。私ならそうですね、このままここに居て次の襲撃者を待つか、あるいはこの囲いを壊して襲撃者を探すか‥‥」
格子が壊れるかどうかではない。この男には待つか攻めるかの選択しかないのだ。そしてアレイクもまた‥‥。
「派手にやれば幹部クラス‥‥いや、もしかしたらボスさえも誘い出せるやも知れんな」
「フェイ‥ですか」
アルの目の光がその輝きを増した。
「ああ。私はあの男をデリートするためにここに来た」
「強いですよ。あの頃のままの彼であれば」
「だろうな。フフ、さすがは瞬殺王。貴様も奴とやり合った事があるのか」
「特異な遊びに昂じていれば、必然的にね」
アレイクは格子に一歩近づき法衣の中から薄汚れた聖書を取り出す。
「貴様も、ハッカーか?」
アルの方を向かずに問いかける。短く。そして冷たく。
「さぁどうでしょう?一つ言える事はリン様の弟子であったと言う事ぐらいですか」
その言葉でアレイクは理解した。かつてパートナーだったリンの事はよく解っている。その弟子ともなると想像はつく。
「フフ、ハハハ。噂の瞬殺王が弟子とは、リンもとんでもない弟子を持ったものだ」
「お誉めにいただいて光栄です」
「フン、好きに解釈するがいい」
聖書を前にかざし、そしてもう片方の手を乗せる。法衣から覗いた腕の刺青が青く光り出す。身体データに組み込まれたアプリが唸りを上げ、聖書の中に積め込まれた魔法データを解凍し始める。
「書庫解凍(エキスバンド)」
『‥‥ナウ ローディング‥‥』
「ラグナレク、ラン!」
カッ!
いくら硬度の高く設定された特殊合金であっても、結局のところプログラムである。乱数に解析されれば同じなのだ。
ライムグリーンの乱数の柱が幾本も立つ。それは格子だったものである。そして‥‥
ズアァァァ!
まるでウイルスが侵食するが如く、闇がその乱数の柱を食いつぶしてゆく。やがて‥‥
「行こうか」
格子の消滅した部屋の入り口から三人は出て行った。
------------------------------------------------------
ラグナレクにもなんか制約付けないとなぁ。
一度実行したら暫く魔法全てが使えなくなるとか。
その時のために銃を携帯しているとか。
しかし、アールセキンのあの味が出せないっ!(T-T)

http://www.geocities.co.jp/Bookend/1060


VS海竜 投稿者:ヘル(JOHAN) 投稿日:2000/09/15(Fri) 22:29

「フン、化物の分際で笑うとは生意気な・・・。」
 目を細めて海竜を睨みつけると、ヘルはマントの袖を跳ね除けると、宝玉のついたグローブを相手に向けて構えた。
「エキスパンド・ファイアボール・ファイアスネーク・ラン!」
 ヘルの周りの空気が朱色に染まり、両手からはまず巨大な火球が放たれる。直撃を受けて吹き飛ぶ海竜を幾本もの炎の蛇が追い、海上に一瞬炎の柱が浮かぶ。
「ほお、やるのう。」
 海竜は全身を焼かれながらも、奇声を上げてのた打ち回る。
「じゃが、詰めが甘いのではないかの?」
 そう言って、黄は弓矢を構えた。
「ふん!」
 黄の放った弓は見事海竜を捉え、眉間を撃ちぬかれた海竜が力なく海に沈んでいく。黄は完全に息の根を止めたのを確認して、
ヘルの方を振り返った。
「海竜は炎が効きにくいはずじゃろう。」
「ふん、だがこんなボロ船だ。何かの拍子に通電しかねんから電撃は使いたくない。同じく嵐でも起こしてしまえば通電どころでなく船は木っ端微塵だからな。威力をセーブした炎を撃つのが妥当だと思った。何か問題があるか。」
「なるほど、正論じゃな。」
「・・・フン、まあいい。それより爺、その足はなんだ?」
 黄の右足は船底を付き抜け、その周りから水が流れ込んできている。どうやら弓を放ったのは、そしてその弓も撃つのが遅れたのは、動けなくなったためらしい。
「い・・いやはや・・こんなに脆いとは思わなんだ。」
「爺が!ふざけたことを!」
「何を!こんなボロ船を借りてきたのは誰じゃ!」
「貴様だろうがー!」
 そうしている間にも、水はどんどん侵入する。
「うお!まずいな。」
「ヘルよ、こんな老いぼれと一緒に海の藻屑となりたくはなかろう。ささ、水の掻き出し、頼んだぞ。」
「爺!覚えていろよ!!」
 ヘルはそう言ってマントを破り捨てると、そばにあった革袋で水を掻き出し始めた。
 クワトロアンカーまでは、あと4時間ほどである。順調に進めば、の話だが。

知られていない孤島 投稿者:ブラック(砂時計) 投稿日:2000/09/16(Sat) 01:27

「爺!!なに笑ってんだ!?」
「ほほう。頑張れ頑張れ」
ヘルはいまだ水を掻き出すのに苦労している。
「なぁヘルよ?」
「黙ってろ!」
「・・・・・・なぁヘルよ?」
「うるさい!」
「・・・船の進路変わっとらんか?」
「ごちゃごちゃうる・・・。なに!?」
ヘル達の船の進路は明らかにクワトロアンカーへの進路から外れていた。
「貴様のせいだぞ!」
「まぁそうかっかするでない」
ヘル達の船はある孤島に漂流した。まさに無人島である。
「・・・どうするんだ爺・・・こんな所に漂流しちまったじゃねえか・・・」
「まぁこの島には多分誰もおらんのぉ」
「・・・俺たちはこの島でのたれ死ぬのか・・・」
「まぁクリーチャーぐらいはおるじゃろう」
「クリーチャーがいたからなにになるんだ!?クリーチャーに食い物くれとか水くれとか言うのか!?」
二人がケンカしている所を隠れて見ている影があった。
「・・・なんだあいつ等は・・・?こんな島に・・・」
―――――――――――――――――――――――――――――
合流はヘルさんお願いします(^^;

地獄の番犬、ブラック 投稿者:ヘル(JOHAN) 投稿日:2000/09/16(Sat) 02:32

「まあ、こんなところで無駄に体力を使うのも愚かしい。俺は食い物を探してくる。爺、わかっているな?」
「この船を直すんじゃろう?わかっておるわい。」
 ヘルは森の中へと踏み入った。辺りに得意の眼光を飛ばしながら、奥へ奥へと進んでいく。だが、食べ物になりそうなものなど何も生えてはいないようだった。もしかしたら、ここにはそういう類の植物など生えていないのかも知れなかった。ここに人間がまったく住み着いていないことも、それを暗示している。
 ふと、油断なく辺りに視線を飛ばしていたヘルは足を止める。
「おい、出てきたらどうだ。」
 辺りはしんと静まり返り、風が木の枝を揺らす音の他は、聞こえてくるのは波の音くらいのものだ。
「出てこないなら、この森全部焼き払ってもいいんだぞ。どうせ役に立たん森だ。人間を巻き込む心配はいらんようだしなあ。」
 ガサ、という音と共に茂みから出てきたのは、一匹のケルベロスだった。
「なんだよ強暴な人間。お前なんかクリ−チャ−と一緒だ!」
 ケルベロスが喋ったのを見て、ヘルは片眉を吊り上げたが、すぐにいつもの彼にもどっていた。
「喋る化物とは珍しいな。まあ今はそんなことはどうでもいい。貴様には食料になってもらおうか。」
「なんだよ!やる気か!」
 身構えたケルベロスに、ヘルは片手を差し向けた。
「犬め!死ね!エキスパンド・パウダーミスト・ラン!」
 ヘルの周りに無数の火の粉が浮き上がると、飛びかかろうとしていたケルベロスは一転して回避に走った。
 カッ!!!
 爆風が一瞬にして辺りの森を消しとばす。だがその中をケルベロスが抜けてくるのを、ヘルはちゃんと目で追っていた。
「エキスパンド・ワ−ルウインド・ラン!」
 巻き起こった竜巻は炭になった木々、灰になった葉を飲み込んで、辺りに真空波と共に撒き散らす。
「ち・・。」
 だがヘルはその中を、油断なく睨んでいた。まだ、相手は死んではいない。直感がそう教えていたのだ。
「来たか!」
 飛び込んできたケルベロスを、ヘルは寸でのところでかわしていた。
「避けた?」
 ケルベロスも素っ頓狂な声を上げる。
「・・・待て。」
 突然構えを解いたのは、ヘルだった。
「貴様、ただのケルベロスではないな?ビーストマスター・・・それも中々の腕利きに育てられたらしい。」
 相手から殺気が消えたのを悟ったケルベロスも、元の姿勢に身体を戻す。
「だから、なんなんだよ。」
「・・・飼い主を探しているのか?」
「・・・・・そうだよ。」
「ならば、貴様一人では何かと不便だと思わないか?」
「う・・・。」
 確かに、元は買われていたクリ−チャ−とはいえ、飼い主が一緒でなければ所詮はただのクリーチャー。普通に歩いていたのでは今のように冒険者の攻撃の的になるだけだ。
「どうやら腕は立つらしい。どうだ、まず俺達とクワトロアンカーに行き、そこで飼い主の情報を集めると言うのは。」
 それはまともな意見だった。だが、ヘルという男にはあまり似合うとは言えない行為であることも確かだ。
「・・・・・」
 ケルベロスは、姿勢を変えないまま、考え込んだようだった。

「・・・ヘル!そいつが夕飯かの?」
 船はすっかり直っていた。どうやったかは知らないが、やはり錬金術の心得が効いているのだろう。
「残念ながら、こいつは新しい仲間であって、夕食ではないぞ。
こいつはブラックといってな。飼い主を探している。爺もこの手の話には弱いんだったな。」
「おお、そうかそうか。飼い主をのお・・・。」
「よろしくな、爺。」
「じ・・・爺?」
 俺は教えておらんぞ?とばかりにヘルは黄の視線をかわし、さっさと船に乗り込んだ。
「ほら、さっさとしろよ。腰でも抜けたのか?」
 そう言ってヘルに続くブラックを唖然として崇めている黄。
「・・・また厄介なのが増えるようじゃのお・・・。」
「・・・何か言ったかよ爺。」
_____________________________
ヘルの口調ですが、ブラックとは被りません。ヘルはもっとおっさんくさい喋りをします。ちなみに魔法を唱えるとき以外は
「!」は付きません。基本的に。

ええと、ブラックはこんな感じでいいんでしょうか?

トカゲ陣武 投稿者:ラスファー(砂時計) 投稿日:2000/09/16(Sat) 17:16

「シリン何処におるんや?」
「シリンさんの事ですし、なんとか無事でしょう」
「いや、シリンの事やから心配やねん・・・(^^;」
シリン救出のために別荘の中を探し回っているガル・マイナ・ラスファーの3人はある事に気付いた。
「しかしえらい敵が全然出てこえへんやんけ・・・」
「あう・・・?」
敵が何処にも見当たらないのだ。この不自然さに3人は警戒心を持った。
「・・・これワナかもしれへんな・・・」
「ワナですか・・・」
そう言いながら恐る恐る歩いていると突然ラスファーの首に何かが巻きつき締め上げられた。
「う!!」
ガルはすぐに気が付いた。
「ラスファー!!」
首に巻きついた長いものはラスファーを持ち上げた。ラスファーの足は宙に浮いている状態で締められているのだ。
「う・・・!ぐあぁ・・・!!」
「・・・こんな初心者を一番後ろに歩かせるとはバカだな・・・」
「誰や!?」
影から人影が出てきた。いや、人影と言うよりトカゲの化け物である。ラスファーの首に巻きついているのは
そのトカゲの尻尾であた。
「トカゲだ〜!!」
「トカゲやて・・・!?」
「フフフ・・・。俺は陣武と言う。お前等は俺に出会った時点ですでに死んでいると思え」
「う・・・!ぐ・・・!」
「さぁ、こいつの息がどこまで続くかが問題だな・・・」
陣武はラスファーをさらに締め付けた。
「うわぁ・・・!!あ・・・!!」
(どないしたらええねん・・・?)
ガルは考えたが一瞬にしてひらめいた。
(まだ月の光出とるやんけ・・・!)
薄ら笑いを浮かべたガルを月の光が照らす。
――――――――――――――――――――――――――――
またまたマイナさんのセリフが少ない・・・(^^;
ごめんなさい・・・(^^;

合作 投稿者:ムサシ&アレイク 投稿日:2000/09/16(Sat) 17:36

「さって、どうする?」
「自分で考えろ、大将だろ?」
ムサシに冷たい突っ込みをいれるクトファー
「結局、ここの奴らを倒せばいいんだよなぁ?」
「簡単にいえばそうですね」
ジンクが見かねて相槌をいれる。
このメンバー、ムサシを大将として認めている者はいないようである。
「じゃあ、ばらばらに分かれたほうが効率がよくない?」
「でも、それだったら危険だろ?」
アピアの提案に対して、ステフが返す。
「この馬鹿、ほっといたほうが役に立つんじゃないの?」
「でも、それでまた倒れられたら面倒くさいじゃないか」
「いいんじゃない?同じ事を二度もするような大馬鹿なら死んでも」
「おい、言い過ぎじゃ・・・・・・」
アピアとステフの会話に弱気な突込みを入れるムサシ。
横ではクトファーが声を殺して笑っている。
「で、でも!ムサシさんなら大丈夫ですよ!僕信じてますから!」
ジンクが出来る限りのフォローを入れる。
「うーん、でも一人だったら危険だからなぁ」
それでも渋るステフ。以前のことが気になってるようである。
「じゃあついてくるか?」
「いや」
「ぶっ!」
ムサシがステフに問い掛けるが、即座に否定され、堪えきれずに噴出すクトファー。
「・・・・・・くっそーーー!!」
ムサシは叫んで、ひとり駆け出していった。
「あーあ、いっちゃった・・・・・・」
「ま、何かあったらなんかあったとき、とりあえず放っておきましょ」
提案したアピアが放任主義的な発言をする。
「そうそう、あいつだったら心配要らないから、俺たちは俺たちでとっとと先に行こうぜ」
クトファーがステフの頭に手を置こうとして――
アピアに弾かれる。
「痛っ!なにすんだよ!」
「汚い手で私のステフに触らないでよ!」
「てめえ!」
「なぁ・・・・・・先にいこうよ?」
ステフの頭上で繰り広げられている、闘いにはまったく気づかず、ステフが先を促す。
こうして、世にも険悪なパーティが出来上がった。

「ここか!」
北に向かったムサシは、目に付くドアというドアを開けていく。
「・・・・・・また誰もいない?」
しかし、そのたびに拍子抜けする。
先ほどから、誰一人として遭遇していない。
「う〜〜ん・・・・・・」
あごに手をあて少し悩む。
「ま、いいか。とりあえず先にいこっと」
こういったやり取りを数回繰り返したそのあと、ムサシは人の気配がするドアを見つけた。

部屋中に立ち込める血の匂いにむせ返りそうになる。だがしかし、この三人の男女はその匂いに酔いしれていた。
逃げ惑う人民服姿の男達。アルの手刀から逃れられた男の前には、アレイクの銃口が待ち構えている。青ざめる男。その傍らでは別の男がリンのピアノ線によってデリートされている。
容赦ない攻撃。いや、殺戮であった。
「う、うわぁぁぁっ!」
一人の男が叫びながらドアに走る。しかし、男がノブを回す一瞬前に、そのドアは開かれた。
「こ、これは‥‥」
そこには一人のサムライ風の男が立っていた。
「た、助けてください!」
「ふん、逃げられると思うな」
ダァァー――ン‥‥
「ぐふっ」
男はそのサムライ風の男の前でこと切れた。悲壮に満ちた視線を投げかけながら。
「な、なんて事を‥‥。逃げようとする者を背中から撃つなんて‥」
サムライ風の男。それはムサシその人であった。彼は苦悶の表情を浮かべて部屋の中を見渡した。そして彼の脳裏に張り付いていた、あるシーンがよみがえる。
「あの時と‥‥同じだ‥‥‥」
脳裏によぎる過去のシーン。
崩れ行く人民服の姿が、青い髪をした少女と重なる。
「お前は確か・・・・・・」
呆けているムサシに近寄っていくアレイク。
「邪魔しにきたのなら帰れ・・・・・・」
言い終える前に、ムサシが動く。
言葉どおり、目にもとまらぬ速さで動き、アレイクに右ストレートを放つ。
だが、その拳は虚しく空を切る。ほんの20センチほど上体を右にずらしたのだ。表情も変えずに。
だが、次の瞬間アレイクの表情が凍りつく。頬からつと流れる一筋の血。
「馬鹿な!かわしたはず‥‥」
うろたえた顔を見せたアレイクであったが、その顔も不気味な笑みに覆い隠される。
「フフフ、おもしろい」
手の甲で頬を伝う血を拭い取り、それをぺロリと舐める。
「待って!」
二人を止めようと叫んだリンであったが、その声が届くよりも早く、二人は同時に動きだしていた。
アレイクは銃口をムサシに向け、トリガーに指を掛ける。だが、その銃口が火を噴くよりも早くムサシの腕が動いた。いや、正確には動いたように見えた。
カッ!
気が付けばムサシは後方へと駆け抜けていた。
ゴトッ
アレイクの銃のバレルが音を立てて地面に落ちる。一閃。居合い斬りである。
「やるじゃねぇか・・・・・・」
アレイクが殺気を込めた笑みを放つ。

「どうする、止められそうにないわよ?」
リンがアールセキンのもとに近寄り、小声で話す。
「いいじゃないですか、面白そうですし」
どこからかとりだしたのか、ティーポットから紅茶を注いでいる。
「どうです、師匠も一杯?」
「そうね、いただくわ」
「クッキーもありますよ」
二人のやり取りをまったく無視して、平和そうにお茶会をはじめる。

「どうして殺したぁ!」
刀に手を掛け、いつでも使えるように構えながら叫ぶ。
「何故?なにを言ってるんだ・・・・・・いま倒したのは敵だぞ?」
ムサシの言っている言葉が理解できず、馬鹿にしたような表情を浮かべる。
「敵だったら、殺してもいいのか?」
「当然だ」
「・・・・・・てめぇ・・・・・・」
腰をより深く落とす、ムサシ。
「おもしろい・・・・・・やる気だな?」
そう言うとアレイクは懐からおもむろに銃を取り出した。
「てめぇいくつ銃持ってんだよぉぉっ!」
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つづく。
今夜また書き込むかも。

捕虜ハセヌ方針ナレバ片端ヨリ之ヲ片付クル 投稿者:中島上等兵 投稿日:2000/09/16(Sat) 20:02

「姉さん、伏せて!」
「セピア殿! お伏せくだされ!」
ルフィーと中島上等兵の声が同時に響く。
 中島上等兵は咄嗟の回避行動をとりながら97式手榴弾を投
げる。
「アイヤ〜」敵の数名を撃滅。
 中島上等兵は傍らの書類ロッカーのようなものを引き倒すと
バリケードとした。
 その影から89式重擲弾筒を連続的に射出。敵がいったん後
退するのが判る。
 その瞬間を見逃さずルフィーの放つ矢と38式歩兵銃の6.5�o
小銃弾が敵を正確に倒す。中島上等兵は敵の急所を敢えて外し、
敵の下腹部を狙って撃っている。
 激戦下、ルフィーがそれを指摘する。
 中島上等兵は「あとで説明致す」と短く答える。
 中島上等兵が敵の急所を外すのは理由がある。
 下腹部を撃てば少なくとも戦闘行動は確実に不可能に陥る。
 しかし、撃たれた側は絶命までに時間がかかるので、のたう
ち回る事になる。必定、敵は負傷した戦友を救出するためにの
このこ出てくる事になり、二匹目のどぜうになるのだ。
 次々と雲霞の如く出てくる敵兵はあたかもルフィーの放つ矢
と中島上等兵の狙撃の腕比べの対象のごとく次々と撃滅されて
ゆく。
 その要領で次々と敵を撃滅。人民服を着た死体とのたうちま
わる重傷者で廊下はあふれかえる。
「突撃!」敵の第一波を撃滅したところで中島上等兵が先頭を
切って前進。
「はぁッはっはっはー! ドーパミン沸いてきたぜぇ!」
 中島上等兵は独り言をつぶやきながらのたうちまわる敵に30
年式銃剣でとどめを刺しつつ死体の山を乗り越える。
 廊下の端には階段がある。
 その線まで敵をおいつめた。
 敵は階段の上から散発的に射撃してくる。
 ときおり、手榴弾が飛んでくる。
 中島上等兵は投擲された手榴弾それ自体を狙撃して爆発させ
る。
「ロッキー、打ってみるか?」
 敵の持っているライフルを奪いとり、筒先を手に持って、ス
トックの部分で潜んでいる敵の頭蓋を砕いているロッキーに中
島上等兵が発した。
「にらへらぁーぁぁ、六根清浄、尊師の一撃〜♪ なかじぃま
ーくぅん、ありぃがとぉー」
 ロッキーは第一線に飛び込むと、敵から飛んでくる手榴弾を
さかさまに握った小銃で打ち返し始めた。自ら放った手榴弾に
肉体を粉砕された敵の死体、敵の死肉、装備品が階段の上から
降ってくる。ときおり、断末魔の声を叫びながら降ってくる敵
もいるが、それはルフィーと中島上等兵が息の根を断つ。
「わぁっはっはっは、全部ホームランであるな!」
 中島上等兵は機嫌よく口にすると、背嚢から92式重機関銃を
取り出し、階段に向かって据え付けた。

……………………………………………………………………………
いやぁ、普段は軍人の矜持を保ち、戦場では羅刹となるのが中島
上等兵の姿ですから…。セピア殿、忠義は尽くしますぞ。

五行蜘蛛の理 投稿者:アールセキン(宗一郎) 投稿日:2000/09/17(Sun) 00:43

アールセキンはリンの隣に座って自分の紅茶に口をつけた。
「そう言えば……」
ふと思い出したように、アールセキンが口を開いた。
「確か、ムサシ様はこの殺戮に激昂していらっしゃるのでしたよね?」
「そうですね」
リンはのんびりとした口調で答えながら、紅茶を一口すすった。
「でしたら、私達も同罪では?」
「でしょうね」
「じゃあ、とっとと退散した方がよさそうですね」
「ですね」
二人は意見の一致を確認したところで、こっそりとその部屋から脱出した。

「さて、外に出たのはいいですけど、やる事に変わり映えがしませんね」
アールセキンは手に持ったハンカチを敵に向かって投げつけ、一人、また一人と打ち倒しながら、ぼやいていた。
「仕方ありませんよ。この別荘をまとめて壊滅させる方法があるわけじゃないし」
「この別荘を……なるほど、それはよいアイディアかもしれません」
アールセキンはリンの言葉に何かを触発されたらしく、あくまで敵を倒しながら、考え事をはじめた。
「なるほど、殲滅作戦ですか……2,3度したことはありますが、どうでしょう……まあ、やってみる価値はありそうです」
アールセキンには何か考えがあるらしい。
「リンさん。殲滅作戦を行うにはいくつか必要なものがありまして、一旦町へ買い付けに行きたいのですが、よろしいですか?」
「うん、これくらいの相手なら私一人でも大丈夫ですよ」
リンはにっこりと微笑むと、力強く頷いた。
自らに対する自信とアールセキンへの信頼。それゆえに、彼女はアールセキンの唐突な提案にも質問ひとつすることなく、任せる事ができる。
「では、御武運をお祈りします」
別れがたそうな視線でリンの姿を見つめながら、加速のために身を屈める。
そして、アールセキンは周囲の敵を撥ね飛ばしながら、相変わらずのスピードで走り去った。
リンはそのアールセキンの去った方向を名残惜しそうに見つめたが、すぐさま真剣な表情に戻ると、周囲の敵に向けて殺気を放った。
今にも、襲いかかろうとしていた敵たちが怖気づいて背後にじりじりと下がる。
「雑魚では相手になりませんよ。部下の命が惜しければ、私には自ら挑みなさい」
はっきりとした強い口調で、リンはそう言い放った。
男達は口惜しそうに歯噛みするが、それが事実であるだけに反論できない。
と、そんな人民服の男達をかき分け、彼らのボスが姿をあらわした。
「ヒヒヒ、またあったな。お嬢さん」
卑下た笑みを浮かべながら、背から生えた外骨格の足を蠢かす怪人。蜘蛛に模した姿の六道士が一人、高順だ。
「ええ、今度は仕留めますよ」
「ほう、それが貴様にできるかな?嫌いなのだろう,この姿が?」
そう言う高順の顔には歪んだ優越感のようなものが浮かんでいた。
「ええ、嫌いですよ。あなたのように醜い者はね」
「なにいい!!!」
「敵を怯えさせるために身体データを改造したのでしょうけど、私から見れば醜悪以外の何物でもありませんよ」
「貴様ああ!!!!」
怒りに我を忘れ、絶叫する高順に向かってリンは冷静に糸を投げ放った。
だが、それを見た高順の口から笑みが漏れる。
高順はその口から、無数の白い糸を吐き出した。
それは飛んでくるリンの糸を巻きこんで、リンの方へと向かう。
その攻撃に,リンはすぐさま反応したが、さすがに完全には避け切れず、粘着質の糸はリンの左腕を絡め取った。
「どうだ、小娘。そのような攻撃では我が蜘蛛糸には勝てぬぞ。それが理と言うものだ」
「で?」
自慢げに言う高順にリンは慌てた様子もなく、冷たい視線を返した。そのあまりの冷静さに高順が一瞬,気圧される。
「糸で絡めとりました。で?」
やや、苛立ちの混じった厳しい目つきで高順を睨みつける。
「所詮はこの程度……か」
リンは冷静な目でそれを見つめると、空いた右手無造作にを振った。
空中に何かがキラリときらめき、降順の放った糸が根元でぶっつりと立ち切られる。
「糸というのは、こう使うんですよ」
蜘蛛糸の呪縛から開放された左手を、リンはぐっと引いた。高順の背後でブツッいう音がして、背から生えた足のうちの一本が落ちた。
「ぐああぁぁぁ」
どうやら,背中の足にも痛覚はあるらしく、高順は大声で悲鳴をあげた。
「……
リンが無言のまま、右手を真横に突き出すと、そこから数条の糸が放たれる。
糸はまるでそれ自体が、意思を持っているかのような動きで高順の体に絡み付く。
「やはり、あなたに糸はふさわしくない。……だから,蜘蛛は嫌いなんですよ」
リンが自分の手を握ると同時に、高順の体に食い込んだ糸がその四肢をばらばらに切断する。
そして、そこから緑色の体液が飛び散った。
リンは高順の死体を見て、やや眉をしかめるとすぐさま、その背後で戦いの行方を固唾を飲んで見守っていた人民服の男達に視線移した。
「さあ、まだ死にたいですか?」
結局,人民服の男達が完全に逃げ去るのに2分もかからなかった。
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ふう、蜘蛛退治終了。
ちなみに作中内では酷い言われようですが、僕自身は蜘蛛は結構好きです。

修正版です

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