武術大会参加! 投稿者:ムサシ 投稿日:2000/04/14(Fri) 20:07
夜も更け、誰も通らなくなった大通りを二人と一匹が歩いている。
ムサシから三歩ほど下がったところをステフがとぼとぼ
とついてくる。
ステフは拳を握り締め、俯いている。
ムサシも何も話さない。
沈黙を辛うじて足音で破っている。
宿屋が並ぶ通りに入ると、喧騒がもれてきた。
『明日の大会、俺が優勝するぜ!』
『お前がか?やめとけ、武術大会だぞ?怪我するって〜』
『なんだと!やるってのか…………』
何処かで机のひっくり返る音がする。
それらを無視して進んでいたが、突如振向きステフに告げる。
「なぁ、明日武術大会があるらしいねぇ」
「…………」
「多分あいつも出ると思うんだ」
「…………」
「俺はでるけどステフはどうする?」
「…………勝手にしろ……俺はでない……」
ムサシを素通りして、先を歩く。
ジンクが困った視線をムサシになげ、ステフの後を追う。
「……ふぅ……」
ムサシも溜息をつきステフの後を追う。
「これから言うのは独り言だけど……」
両手を頭のところで組んで、ムサシが呟く。
もちろんステフに聞こえるように。
「全てを鍛えるって不可能だと思うんだ……誰にだって得意、
不得意な分野がある。相手の得意分野で戦うのは無謀だ……
勝つための最善策は、自分のペースにはめることだよ……」
小さく、本当に小さくステフは頷いた。
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武術大会、でてやろうじゃないの!
まってろルネリオ!
アウトローの邂逅 投稿者:中島上等兵 投稿日:2000/04/14(Fri) 23:44
「チープラフさんよ!」
朴が立ち去ろうとするチープラフに声を発した。
「こいつら、ホントにアンタの手下じゃないのかい?」
「弟子なんかとらねぇって言っただろ」
「じゃあ、しょうがねえよな。ま、まだ借用書に記名する前だっ
たからええ。俺はこの辺りで金貸しやってる朴ってもんだ。アン
タ、鉄火場で見かけるけどさ、もし金詰りの奴がいたら、廻して
くれや。いくらかはマージン廻すぜ」
…………………………………………………………………
あえてここで止めておきます。チープラフさん、どういう反応し
てくれるのでしょうか…面白いことになってきたと思いますよ?
伏線を張ってみる 投稿者:トート 投稿日:2000/04/15(Sat) 00:00
道を行く人々が不審そうな顔をして通り過ぎていく.
道端に座った物売りがブツブツと何か喋りつづけているのだ.
夜の大通りを酔っ払いさえもが避けて歩くムシロ.
トートだった.
『・・・・また殺っちまったよ』
「・・・馬鹿が」
『面目ねぇ』
チープラフが不可視シートを使ってトートの横に座っているのだ.表情を窺い知ることは出来ないが、いつもの笑い声もなく非常にしぶい声だ。
「どうすんだよ」
『逃げるしかねぇだろ』
「何処へ?」
チープが立ち上がったようだった。シートがずれて頭の先が見え隠れしている.
『そうだな・・・今回は目先を替えてC-ポセイドンにでも行くかな.』
「・・・・ふん」
『”善は急げ、悪は早まれ”って言うじゃないか.もう出発する』
「そうか。確かにこの街には嫌な予感がする」
『・・・・一応忠告しておく.俺の占いでは”待ち人来たる”だ』
「なんだって?」
『そうだな・・・昔泣かせた女でもいるんじゃないか?』
「馬鹿を言え.早く行かないとカロンが動き出すぞ」
『ん。じゃあ行く。縁があったらまたな』
トートのすぐ横で空気がざわざわと動き、白いピエロが姿をあらわす.
「おう、カリンよぉ」
振り向いたチープラフの顔目掛けてアイテムが飛んでくる.
慌てて手を伸ばしたチープが掴んだのは翡翠色の大きな宝玉。
『何よ!金には困ってないわよ!』
「ちげぇよ、開発者がデバッグ用に作ったパスだよ.これがあれば海域の呼吸制限を消すことができる.海の中まではさすがにカロンも辛いだろうよ.ずっと海洋生物やってれば捕まりはしないだろうよ.」
リアリティーを出すためにプログラム上、水中では呼吸が出来ないことになっている.それはもちろん管理側も同じであって、水中が自由自在であれば隠遁するにはこれほどの場所は無い.
『助かったわ.またパーティーでも組みたい感じね.』
「こっちから願い下げだ、このオカマ!」
この場所の背後の建物がカッツェの泊まる宿だとはトートも、そして走り去るチープラフも知るはずが無い.
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結構強引だったかな?むー、かなり反省.
朴、なんか一攫千金のチャンス. 投稿者:チープラフ 投稿日:2000/04/15(Sat) 00:12
「・・・どうでぇ、チープの旦那?」
先程から”待っていろ”とチープに言われて屋台のコーヒーを片手に待っていた朴がチープに擦り寄ってくる.
『そうね。金詰まりはいないけど、金余りはココにいるわ!』
そういってチープが朴に手渡したのは大きな頭陀袋!朴が不審に思って中を覗くと入っていたのは大粒の宝石!
呆然とする朴を尻目にチープは言い放つ.
『さっきの打算といい、借用書のタイミングといい、とってもあなたの事、気に入ったわ.これは契約金って事でここを初めとした33の賭場を貴方に任せていいかしら?』
宝石の重さからいくと宮殿の一つは買えそうな量である.
朴は生唾を飲んだ.
『・・・・旦那、なんであっしに?』
「これから高飛びよ.理由は殺し、見ていた通りよ。」
『さいですか・・・・』
「いいかしら?もしやこれでは不十分?」
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・・・・ブッキングだったのでフォロー.いい感じじゃん.
勝手にインターバル〜〜マイナ、夢の中〜〜 投稿者:マイナリス=グリム(μξ) 投稿日:2000/04/15(Sat) 01:14
――マイナは夢を見ていた。
現実ではない――まさに夢のようなこの世界で、さらに眠りについて夢を見ると言うのも
おかしな話だが、その内容は、夢と言うよりは思い出に近かった。
そして、夢の中だからこそサイアドの影響が薄れて、『夢』を知覚出来ていた。
随分と昔の――“グレムリンのマイナ”として、この世界に降り立って、初めて出会った
友達――いや、どちらかと言えばその雰囲気からして、頼り甲斐のある――そう、どこかで出会った事のあるような感覚……。
この世界について、グレムリンについて、プレイヤーについて、ハッカー狩りについて――
様々な知識を与えてくれた『モノ』――『バグクン』
自分と同じハッカーなのか、誰かの使い魔なのか、突然変異のモンスターなのか――それとも、
その名の通りバグなのか――マイナには分からなかったが、そんな事はどうでも良かった。
バグクンの言葉が、耳から離れなかった。
「おまえの行動が、言葉が、この世界での人生そのものが、“答え”に繋がる――」
自分の存在を見透かされたような、そんな気分だった。
知能レベルは低下し、本能に近い行動が多くなったこの世界(サイアド)でも、
記憶に保存しておく事は難しくても、それがどう言う意味かは理解できる。
まさに、的を得ているのだ。
いつかまた、『彼』に会う事があるのだろうか?
『彼』にだけは、なぜか警戒心が無条件で働かない。
――ぼんやりと、『彼』の姿が揺らいで行く。
この、夢の世界が終わるのだろう。
これからまた、『第二の人生』を進まなければ行けない。
……それまでこのまどろみの中で、もう少しだけ、ゆっくりとしていたかった。
「――ふにゅ?」
体を起こして、目をこする。
ぼんやりとした頭と、周囲の暗さに、目がついてこない。
「むぅ〜……」
何か夢を見ていた気がするが、それがなんだったか思い出せない。
夕ご飯の中華を思いっきり食べて――眠くなって――しつじのおいちゃんに抱きかかえられて――
そこから、眠ってしまったんだろう、記憶が無い。
辺りを見まわす。
――特に危険は無いようだ。
それに、ふかふかのベットで寝るのは久しぶりである。
「…………みゅ。」
ばふっ、とマイナはベットに体を倒した。
――まだ、眠い。
眠れば、さっきの夢の続きも見れるかもしれない。
……マイナは、ゆっくりと目を閉じた。
ふわりとした睡魔が襲ってくる。
警戒する必要が無い眠りと言うのは、こんなに楽なものだったのかと、思う。
そんな事を考えながら、マイナは再び眠りに落ちて行った……。
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久しぶりに書き込みたくなったのですが、マイナ寝てましたので、こういう形を。
『サイアド』とか『この世界』とか、少々問題発言もしてますが。
引っかかる様なら消しますので、ご指摘下さい。
そして分かれる 投稿者:朴哲周 投稿日:2000/04/15(Sat) 20:50
「よし判った。ま、俺の本業は金融屋だからな、もちろん店長っ
ていうか責任者はいるんだろ。俺は経営者として廻るって事でい
いな」
「引きうけてくれるのかしら」
「いや、こんないい話はないからなぁ。当然、アンタが戻ってき
たら経営権は返すんだろうが、いま受け取ったこれだな、つまり
保証金以上は返さねえって事で。まぁ、俺もこの街で裏金融やっ
てっからだいたいアンタの店は知ってっから勝算はあるしな」
チープラフは小さく頷くと、
「じゃぁ、さっそく高飛びさせてもらいますよ?」
と言って踵を返した。
「さて、と。じゃあ今日から俺の店になったところを廻ってこよ
う、と。それに、賭場が傘下にあれば、客には不自由せんだろう
しな」
朴は改めて視線を転がすと、新しいシノギの前に余分な連中は
不要、とばかりに促した。
「ええと、セピアってたっけか? ええっとあと判らねぇや、と
もかくお前らな、ここでさよならだな。ま、金に困ったらいつで
も俺をさがしてくれや。朴ってっからよ」
朴がそういって立ち去ろうとした背中に、中島上等兵が謝辞を
述べた。
「朴殿! 我々の人探しにまでのご尽力、厚く礼を述べる。皆も
感謝している。今回の義理は忘れまい」
アンバランスな二人のやりとりに、セピアは笑いを噛み殺して
いる。
朴は苦笑しながら軽く手を挙げると、そのまま立ち去っていっ
た。
……………………………………………………………………………
中島上等兵、セピア、クトファー、ロッキー、4人に戻りまし
た。まっすぐ帰ればいいですがね(笑)。
何だか書いてて筆者の中の二つの人格が話しているような気に
なってきました…(・・;)
逃がさへん〜(笑) 投稿者:アレイク=ハードラ(うなぎ) 投稿日:2000/04/15(Sat) 23:24
賭場の権利を朴に任せ、トートに別れを告げたチープラフ。まだ
酔いが残っているのか、陽気に鼻歌を歌いながら真夜中のゼフィロ
スを歩く。この街も今夜が見納め。この街を去り高飛びせざるを得
なくなった事よりも、C-ポセイドンへの期待が彼の心を占領す
る。未練は断ち切った。自然、気分も軽やかになる。
「さぁて、あっちでは何をしようかしらね〜」
シャンダンのチープラフ、彼にとって可能性は無限大である。
やがて街のゲートが見えて来た、その時である。彼の足が止まっ
た。寝静まった大通り。月光の反射がその輪郭を縁取る黒い影。
「て‥‥てめぇは‥」
目深に被った黒い帽子の下から白い歯が覗く。薄い笑みをたたえ
て。胸元には白い十字架の首飾りが浮かび上がっている。右手には
鈍い光を放つ短銃。左手には聖書。その男、アレイク=ハードラ。
「待っていたぞ、シャンダンのチープラフよ」
「いつぞやのエセ神父野郎!」
「今宵はゼフィロス祭。多くのハッカーを倒し、この世界に平穏と
秩序を取り戻させたかつての英雄を讃える祭。アドベンチャラーキ
ラーである汝の最後にふさわしい日じゃねぇか」
言葉の最後は声無き笑いへと繋がる。それはクトファーの代わり
に報復すると言うのではなく、個人的な制裁に過ぎない。
「神の名に於いて貴様に天罰をくだす」
「冗談じゃないわよ!俺様にはやる事が山ほどあるんだから!」
銃をしまい、聖書を掲げてそれに手を乗せるアレイク。蔦の絡ま
った杖を突き出すチープラフ。
「書庫解凍‥」
「書庫解凍‥」
「ラグナレク、ラン!」
「ハデスアイ、ラン!」
目を覆うほどの目映い光が、闇に包まれた街角を瞬時にして侵食
する。ビルが、街路樹が、アスファルトが、そして二人の男が、そ
の一瞬の光に包まれた。
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久々の書き込み。すでに忘れられてるかも。(^^;
ところでチープ殺していいですか?(笑) チープのかっこいい死に
様書きたい〜〜(おいおい)。あるいは誰かが通りすがるか?
守るべき者 投稿者:クトファー=フィナンシェ 投稿日:2000/04/16(Sun) 15:03
少し焦げてるガル狼を連れて、4人は宿へと向かっていた。その途中、クトファーは始終複雑な表情を絶やさなかった。時々悔しそうに後ろを振り返ってはいたが。
「……追わなくて良かったんですか?あれ、あの時のハッカーですよね。皆を殺した…」
とうとう見かねたジンクが小声で尋ねる。しかしクトファーは、ジンクの方を向かずに静かに答えた。
「街中で暴れる訳にもいかないさ。今回は見逃してやるしかないだろう。だが、次こそは逃がさねぇ」
ジンクが心配そうな顔でクトファーを見上げる。そう言うクトファー自身の心にも、どうしても拭いきれない不安がよぎる。
(―――次などあるのだろうか。この広い世界で…たとえ奴が本当にC-ポセイドンにいたとしても、あの海中都市の中で奴を見つけられるのか?それに……)
考えこむクトファーの表情が一層曇る。その時突然、セピアに肩を叩かれ、考えを中断せざるをえなくなった。
「ねぇ、あたし達の宿ここなんだけど、あなたはどうするの?」
「そうだな〜☆俺としちゃあ、こんなにぎやかな街まで来て野郎の寝顔なんざ見たくもねぇし、本音を言えばきれぇ〜なお嬢さん方とご一緒したいんだが、あいにくと他に宿をとってあるんでね。しょうがねぇからまた明日覗わせてもらいますわ。そうだ、明日っからは同じ宿にすっか♪」
そう言いながらセピアの手を取って恭しくキスをしようとしたが、後ろで中島上等兵が銃を構えた音がした気がするので諦める。
「そんじゃ、ステフをよろしく☆Good Night,Lady♪」
セピアが飽きれた顔で見守る中、ひらひらと手を振って去っていく。ジンクが当たり前のように後に続いた。独りになったクトファーは、宿に着くまでずっと先ほどの続きで頭を悩ませていた。
(…奴を倒さなければ俺のプライドに罅が入る。けど、あいつには――ステフにだけは、俺がハッカーだということを知られたくない。俺が昔、奴と同じ事をしていたことだけは隠さなければ……じゃないときっとあいつ、壊れちまう。信用している者に裏切られたら、今度こそ立ち直れなくなっちまうかもしれねぇ…俺だけは、絶対あいつのそばにいてやらなきゃ!)
そして固い決意を胸に、アールセキンとマイナのいる宿へと入っていった。
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やっと宿に辿りつきましたねぇ。
武術大会、クトファーも参加させようかな?暇だし【爆】
悔しさも、涙も、希望に変えて… 投稿者:ステファン=ノティス 投稿日:2000/04/16(Sun) 23:10
結局、二人はあれから一言も話すことなく、宿の少し手前まで来た時だった。
わお〜〜〜〜〜〜ん♪アオォーーわぅん♪
宿の前から大きな声をあげながらガル狼が走ってきた。ステフの数メートル前まで来ると、ステフめがけてジャンプし、押し倒す。
『くぅ〜〜ん♪きゅうぅ?くぅ〜〜〜……』
「うわっ?!ガルなんだよぉ…」
ガル狼が嬉しそうにステフの顔をなめ始める。ムサシがむっとして思わず刀を抜きかけるが、ステフの笑顔を見て苦笑いを漏らし、刀を納める。
(――今回はガルに任せるか。俺じゃあステフを元気付けられそうもないしなぁ…)
まだ楽しそうにじゃれている二人(?)を見て溜息をつく。
「なぁ、ステフ。俺は先に帰るけど、早めに帰ってこいよ?夜は冷えるからな」
「オッケー!わかってるよ」
「じゃ、おやすみな」
「うんっ。また明日な〜」
いつものステフと同じような返事を聞いて、少し安心しながらムサシは宿へと入っていった。
それからしばらくして、それまでガル狼と楽しそうにじゃれあっていたステフが、真面目な顔でガル狼を押しのけ、優しくガル狼に話しかける。
「お前も先に帰って寝ててね。おれはもうちょっとぶらぶらして、夜風に当たってくるからさ」
何処か寂しそうなステフの笑顔を見上げ、ガル狼がぷるぷると首を横に振る。
「いい子だからお帰り。おれもすぐ帰るから。な?」
『くぅ〜ん……』
ステフがもう一度帰るように促すが、ガル狼はガンとしてそこを動こうとはしなかった。ただ、心細そうな、ステフを心配するような目で見上げ続けるだけだった。それを見て、とうとうステフも諦め顔で微笑む。
「全く…しょうがないなぁ。いいよ、ついておいで。だけど、これは皆には内緒だからな?」
そう言って、自分に擦り寄ってくるガル狼の顔の前で、人差し指を立てて自分の口に当てウインクをした。ガル狼が首を傾げ、それを見たステフが苦笑する。
「――と言っても、お前はしゃべれないし、ガルは今夜のことは覚えてないだろうから心配しなくてもいいんだよね。それじゃ、行こっか?ガル」
ヒュッ…ヒュッ…ヒュッ…ヒュッ……
街外れの、開発の波に取り残されたような小さな林の中。何かが風を切る音が絶え間なく響く。
ヒュッ…ヒュッ…ヒュッ……どさっ!
「はぁ…はぁ…はぁ…す、素振り5000回、クリア〜……腕、結構なまってたなぁ…」
仰向けに倒れこんだステフの火照った頬に、突然、冷たい何かが触れる。
「うひゃあ?!…っと、なんだ。ガルかぁ!びっくりさせんなよぉ…」
汗だくになったステフの顔にガル狼が顔を摺り寄せる。ステフはくすぐったそうな顔をしながら、ふと、先ほどのムサシの言葉を思い出し、呟く。
「…全てを鍛えるのは不可能。勝つためには自分のペースにはめろ、かぁ。あいつ、アリスと同じこというんだもんな〜」
ステフの呟きを聞いて、横に伏せていたガル狼が顔を上げる。そんなガル狼の頭を軽く撫でながら、苦笑する。
―――こら、焦るな!自慢の判断力が鈍ってるぞ?!感情で動くと必ず失敗するからな?
―――またそこっ!さっきと同じ動きはするなって言っただろう?!
―――お前はスピードにばかり頼り過ぎるから攻撃がワンパターンなんだ。それじゃあ、敵にすぐ読まれちまうぞ?
―――ほれ!こんな場合、お前ならどう動く?……そうだ。そうすりゃいいのさ!
―――いちいちいじけるんじゃない!鬱陶しい。次があるだろ?!今は無理でも、次にできればいいのさ。だろ?
何処からかアリッサムの言葉が聞こえた気がする。
「――次がある…か……そうだな。ここで立ち止まってちゃ、残された希望も逃げちまうしな。よしっ!頑張るぞぉ!」
足を振って反動で立ちあがると、慌てて立ちあがろうとしているガル狼に向かって声をかける。
「さ!宿に帰ろうぜ?だいぶ遅くなっちゃったし、早く帰ってゆっくり寝なきゃ♪ガルも一緒に寝るかい?」
『くおん!』
ガル狼が嬉しそうに尻尾を振る。ステフもくすくすと笑いながら、宿へ向かって歩き出した。
(今日はいろんなことがあって、兄貴にも会えて、めいっぱい体も動かして…今夜は久しぶりによく眠れそうな気がする…)
そんなことを考え、人通りのないメインストリートをガル狼と競争することにした。
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いっつも長くてすみません(汗)
とりあえず、ステフは自力で立ち直りました!
それじゃ、朝の部分はガルさんにでも頼もうか♪
ガルさん、よろしくね〜★
夜明けです。 投稿者:アレイク=ハードラ(うなぎ) 投稿日:2000/04/17(Mon) 13:15
バチィッ!
クラシカルな造りをした大通りの街灯が、螺旋状に渦を巻く乱数
に戻されて消滅する。街灯の前に立っていたはずのチープラフの姿
は、もうそこにはなかった。同時に通りに設置されてあったゴミ箱
がプリズムのような虹色に包まれて空気に溶け込んでゆく。そこに
立っていたはずのアレイクの姿もまた、掻き消えている。
近代的な建物の屋根の上に二人は立っていた。張り詰めた空気。
依然対侍する二人。
「キシシシシ、何様のつもりよ、あんた」
引き吊った笑顔で恐怖心を繕うチープラフ。アレイクもまた、し
かり。不敵な笑みを浮かべて聖書を開く。その中から取り出した一
枚の魔法圧縮ファイル。聖書そのものが倉庫であると同時に解凍ア
プリの機能を兼ね揃えているのだが、彼はもう一つ解凍アプリケー
ションを持っている。右腕をまくり露になった、青く光るアラベス
ク模様の入れ墨。その右腕に、魔法圧縮ファイルが吸い込まれてゆ
く。チープラフはその隙に跳躍し、再び路上へと降り立つ。
「あんたには構ってらんねぇよ」
「逃がさん。我が制裁を甘受しろ!」
青く輝きだす右腕。屋根の上から、それをチープラフに向ける。
「書庫解凍‥‥」
言いかけたその時。
「いつまでうろついてんだよ、お前は」
「ウヒョヒョッ?、トート!」
東の空が白み始めた。夜空は紫から濃紺のグラデーションへと変
化を遂げる。朝日が、昇ろうとしていた。全ての色彩が淡く、薄墨
を流したような街角の風景の中、通りの中央に一人ポツンとたたず
む男。ローブを纏いムシロを抱えたトートであった。
「お前は、あの遺跡にいた‥」
アレイクの右腕から光が消えた。
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すんません、トートまで引き込んで徹夜してしまいました。
とにかく朝にしないと話進まないと思って、、(^^;
夜明けの散歩 投稿者:ムサシ 投稿日:2000/04/17(Mon) 20:14
誰もが眠る夜明け前。
誰にも気づかれないように、こっそりと宿を抜け出す影一つ。
袴姿に不精髭、時代錯誤の侍、ムサシである。
流石に大通りには誰もいない。
ムサシは当ても無く、ただ歩いていた。
朝の空気は澄んでいて、妙に肺に心地よい。
「大会かぁ……公の場で戦うのは久しぶりだなぁ……」
鼓動が早くなってくるのがわかる。
きっと奴も出場するだろう。
自分が好意を抱いている相手に、狙いは逸らしていたとは言え、
攻撃した男、ルネリオ。
許す気はなかった。デリートする気もないが。
ただ純粋に倒したいという感情だけが沸いてくる。
その昂ぶりをなんとか抑えるために、彼は散歩していた。
っと、自分の進行方向の景色が激しく光る。
「……!?」
彼は刀に手をかけ、駆け出した。
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アレイクさん、チープさん、トートさんおじゃましまーっす(笑)
おいらも参加するかも(爆)
黒猫、朝の散歩 投稿者:シュバルツカッツェ(みねの) 投稿日:2000/04/18(Tue) 02:29
カッツェはそのころ、黒猫の姿でゼフィロスの市街を彷徨っていた。一人ホテルで寝ているルネリオは、その事は知らない。
(そろそろ朝になるわね……変身、解けるかしら)
その時、彼女もムサシと同様、チープラフとアレイクが互いの違法魔法で激しくぶつかり合う、その閃光を目撃した。長くC-アクシスでの冒険を経験し、賢者として管理側に認定されている全ての魔法を熟知しているカッツェは、それがハッカーの作った危険な魔法の光であることを瞬時に判断していた。ハッカー、と言えば彼女が真っ先に思い出すのは、以前指輪を盗んだ犯人とその友人の顔。まさか彼らと再び会うことがあろうとは、カッツェは思っても見なかった。
「お前、この悪辣な犯罪者と知り合いなのか?」
「……古い仲間でな」
「まぁいい。お前のようなアドベンチャラーキラーの話は聞かないし、俺の裁きの邪魔をしないなら何もしない。一刻も早く、ここから立ち去ることだな」
「――とは言われてもな」
アレイクとのやりとりに、トートは苦笑する。ハッカーキラーのアレイクの噂は知っていたが、ここでチープラフを見捨てるわけには行かないだろう。
(仕方ない、やるか……)
三人の間に流れる、緊迫状態。
その時、彼らの前に更に意外な人物が現れた。ムサシである。
「なっ……お前、シャンダンのチープラフ!?」
ムサシの方も、まさか昨日取り逃がしたチープラフとこんなにも早く再会することになろうとは思っていなかったので、かなり驚いた様子であった。
「お前もこいつを知っているのか?」
「うーん、昨日仲間と探してて、取り逃がしたんですよ。もしかして、あんた達もチープラフを追いかけてるのかい?悪いことは言わない、深追いは止めた方がいいですよ」
どうやらムサシはアレイクとトートがチームを組んでいると思っているらしい。
「いや、俺は違うんだが……参ったな」
更にややこしくなった状況に、トートが頭を掻く。そして、闖入者はムサシで終わらなかった。
にゃあ……。
ちょうどアレイクの背後から、一匹の黒猫が現れた。猫を見た途端に、トートとチープラフの顔色が変わる。
「!!」
そして、四人のちょうど真ん中で、黒猫は突然その姿を変えた。
「あっ、あんたはルネリオと一緒にいた……」
「ひぎゃ!」
「か、カッツェ!!」
「……なんだ、あなた達がこの騒ぎを起こしていたの?相変わらず悪いことばかりしているようね、チープラフ」
「おいおい、ライカンスロープのお嬢さんまでこの犯罪者と顔見知りなのか?」
流石のアレイクも、偶然の三連発にあきれ顔になった。だが、チープラフとトートの様子はさっきまでとは明らかに異なっていた。
「あ、アタシは予定通り逃げるわよっ!じゃっ、トート、縁が会ったらまたあいまひょっ!!」
(多分)顔面蒼白のチープラフは、ステフ達から逃げたときと同じように、紫色の煙幕を張って次の瞬間に消えてしまった。
「!!しまった!」
この状況下で油断していたアレイクは血相を変えた。
「逃がすものか!必ずやあいつに正義の鉄槌を下すぞ!」
そして、ムサシ、トート、カッツェの三人には目もくれずに、彼もまた素早く立ち去っていった。
「……何だ、一体」
狐につままれたようなムサシが、先程までずっと柄に掛けていた手を放し、顎を撫でた。
「何だかよくわからないが、俺もひとまず自分の宿に帰らせて貰うよ。あ、お嬢さん、ルネリオに『武術大会では覚悟しとけ』って言っておいてくれるかい」
「?ええ……」
そして、ムサシも首を傾げながら仲間の眠っている宿へと帰っていった。
結局、トートとカッツェが二人きりでその場に取り残された。
「――久しぶりだな」
「そう、全身で警戒しないでもらえるかしら?」
「お前に人質に取られていた一週間は生きた心地がしなかったんだ。身構えもするさ」
「もうとっくに指輪も取り返したの、あなたには何もしないわ」
カッツェが左手の薬指に填めている指輪――これはかつて、チープラフに奪われたことがあった。彼女は指輪を取り返すために文字通り東奔西走し、やがてチープラフが最も信頼している人物、トートのことを突き止めたのだ。
彼女はトートを発見すると彼を人質に取った。指輪のためならアドベンチャラーキラーになっても構わない、という姿勢でのチープラフとの交渉の末、無事に指輪を取り返したのだ。流石のチープラフも、先程のトートがそうだったように、かつての仲間を見殺しにすることはできなかったらしい。
「……ゼフィロスに来たのは、やはりナイフのためか?」
トートの問いに、カッツェは頷く。彼を人質に取っている間、指輪とナイフについてはかなりトートに喋っていた。あの時は相当精神が高揚していたのだろう。
「お前、実はまだゼフィロスのことが好きなんじゃないのか」
さぁ?とカッツェは曖昧な微笑で小首を傾げた。
「私もホテルに帰るわ。昨日できた仲間に心配をかけたくないし」
「仲間?意外だな。あの『伝説のシュバルツカッツェ』とは思えない。どういう心境の変化だ」
「伝説だなんて、よして。じゃあ、本当に帰るわ。チープラフじゃないけれど、縁があったらまた会えると良いわね」
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ムサシってば殆ど逆恨み状態。
先に戦う言うたのはステフなのに(爆)
そのムサシですが、後でステフの寝てるところ
に行くそうなので、皆さん時間は早朝(夜明け頃?)
から進めないでね。
まどろみの中で… 投稿者:ステファン=ノティス 投稿日:2000/04/18(Tue) 03:05
「うぅん……うにゅ?」
視界がとても明るい。重い瞼を無理矢理押し開けると、柔らかい朝日が目に入る。
(――なんだ。もう朝かぁ?夢も見ないほどぐっすりだったな…)
ベットの上に座りこみ、まだ眠い眼を何度もこする。
ガタン……ギイィ………
「…あれ?なんか、音がしたような…?……まいっか」
低血圧でもともと寝起きの良くないステフは、小さく呟くとまたころんっと横になり、布団をかぶる。そして、ちょうどそばにあった銀色の糸の束のようなものを左手で握る。
(…もうちょっと寝てよ♪)
自分の布団に一緒にいるものが何か、自分が握り締めているのがなんなのかを確認するのも忘れ、ステフはまた、深い無意識の底へと沈んでいった。
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ガルさん、後よろしくね〜♪
途中の音、ムサシが帰ってきた音ですね。多分
早起きは三文の徳 投稿者:ガルデュン 投稿日:2000/04/18(Tue) 19:42
窓から差し込む朝日は心地よく、まどろみの中からゆっくりと意識を現実へと引き戻していく。
「んんっ・・・ん?・・・」
ぼやけた視界が次第に鮮明になり、そして…
「!!!」
朝のまどろみは一瞬のうちに吹き飛んだ!
何度見直しても目の前にあるのは紛れもなくステフの寝顔…
いつもとは違い、少女の顔のそれである。
手にガルの髪を握り締めながら穏やかに寝息を立てていた。
「・・・・・・・・」
ガルの頭の中を凄まじい勢いで駆け巡る危険な言葉の数々…
「マジかよ……」
混乱する頭の中を必死に落ち着かせる。
『落ち着け落ち着くんや!……思い出せ!…俺の目の前に何でステフがいるのか思い出せ!!』
昨日の出来事を順を追って思い出していく。
朝食のメニューに始まり、街の検問、そして宿での一時…
『そのあとシリンのやつと買い物に出かけて、せっかくの儲けが全部シリンの買い物に…それから…それから…』
そこまで思い出してガルの表情が固まった。
いや…すでに固まっているのだが…、更に固まったというべきか…
言い知れぬ嫌な汗が額を流れ落ちた。
記憶はそこで終わりを告げていた。
ログも調べたがスッポリと抜け落ちて記録されている。
ガルにとって、こんな出来事は初めてではない。
ライカンスロープ狼男を種族としているのだ、満月の日には決まって起こる現象である。
「うぅん……ガル…くすぐったいって♪…」
今のガルには恐ろしい寝言と共に、ステフが更に首元へと近づく。
ちょうどその時だった…
「ステフ、おはよう!」
三度のノックの後に、扉から覗き込むようにしてムサシが姿を現した。
*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*
こんなものでよろしいでしょうか?(^_^;)
とても不安なのでここで切ります。
……!?(・・ 投稿者:ムサシ 投稿日:2000/04/19(Wed) 06:25
ガタン……ギイィ………バタン
建付けの悪い扉が大きな音を上げる。
実際には小さいのかも知れないが、静かな建物の中では結構響く。
微かに足音を残して自分の部屋に戻る。
その手前、共同洗面台に掛けられた鏡の前でふと足を止める。
「……だいぶのびたな……」
顎に手をあててぼそりとつぶやく。
「……剃るか……」
一度部屋に戻り、剃刀を持ってくる。
じょり……じょり
「ついでに髪も整えてっと……」
整髪料をぬり、髪も綺麗にする。
「……誰だ……俺…………」
思わず自分で突っ込むほど別人になっている。
なかなかの美男子、少なくても平均以上の容姿は持っているその
男は、何か思いついたらしく、にへーっと笑う。
「ステフ、俺って気づくかな?」
陽気に鼻歌なんぞを歌いつつ、ステフの部屋のドアを開ける。
……仮にも女性の部屋だぞ……ノックくらいしろよ……(爆)
「ステフ!おはよう!」
ムサシの目に飛び込んできたのは、同じベッドに寝ている一組の
男女……ガルとステフだった。
ガルの髪を掴んで寝ているステフの表情は至福そのものだった。
一方、ガルはといえば。
「あ……いや、そのなんだ……これは間違いと言うかなんと言う
か…………って…………誰?」
ムサシには何も聞こえていない……否!聞くのを拒否した。
これ以上聞けばガルをデリートさせてしまいそうだからだ。
「………………ごめん……」
ムサシはそう言うと静かにドアを閉めた。
「その声……ムサシか!?」
ガルは叫び、起きあがろうとして……
「いででででで!」
ステフが掴んでいる髪がじゃまで動けなかった。
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とりあえず、ドアを閉めただけでまだ表にいます。
誰でもいいので繋げてください(爆)
誤解が誤解を呼ぶ ! 投稿者:セピア=インフラレッド 投稿日:2000/04/19(Wed) 11:21 [返信]
神経が高ぶっていたせいかセピアは朝早く目が覚めた。
階段を下りてフロントの前まで来たとき宿の女将さんにセピアが挨拶したのがきっかけでセピアは女将と暫く雑談していた。
女将は大のC-ヤマトファンで趣味で集めた着物を見せるためセピアを自分の部屋に案内した。
「わぁ〜、素敵! いろんな柄があるのですね」
「よかったら着てごらんなさい。着せてあげるから、好きなものを選んでみて」
「わぁ〜、嬉しい! ほんとに着てもいいんですか?」
「さぁ、遠慮しないで・・・着物姿とても似合いますよ。ちょっと、そこらへん散歩してみたら!」
セピアは女将に着せてもらった着物を着てルンルン気分で庭に出て、愛用の横笛を吹き始めた。
一方、ムサシは見てはならないものを見てしまったショックで気が狂わんばかりで階段を駆け下りたせいで途中踏み外してそのまま1階に転げ落ちてしまった。
(痛ててて!!泣きっ面に蜂だなぁ!今まで縁起を担いで髭を剃らなかったけれど、髭剃ったためにツキの女神に見放されたようだ)
ステフとガルのショックと転んだ痛さがダブルショックとなってムサシの脳天に目眩を起こさせていた。
どこからか音色のいい笛の音が心地よく彼の耳に響いている。
ムサシは、ぼんやりした頭でその笛の音を求めて歩き出した。
窓越しに綺麗な着物姿の女性が笛を吹いているのが目に入った。
ムサシは庭に通じるドアを開けてうっとりした表情で笛を聴いている。
(俺はきっと夢を見ているんだ!!)
ムサシにはその着物姿の女性がステフに見えた。そして彼は暫く夢見心地で陶酔に耽っていた。
着物姿のステフが見返り美人のようにムサシに振り返って微笑んでいる。
「ステフの着物姿とても綺麗だよ。もう一度笛を聴かせてくれないか」
「ムサシさま、お慕いしておりました。その大きな手できつく抱きしめて下さい」
「ステフ、よさないか。ステフの女らしい優しい言葉使いを初めて聴いたよ」
「ムサシさま、 何を躊躇っているのです。さぁ、早く抱きしめて!」
着物姿の女性がステフだと思いこんだ夢見心地のムサシは、笛を吹いている着物姿のセピアに抱きついた。
「キャー! 痴漢!!いきなり何をするのよ」
ムサシはセピアの平手打ちのクリーンヒットを食らった。
ムサシは痛さでようやく目が覚めた。
セピアは髭を剃ったムサシの顔を見るのは初めてで、すぐに彼だと判らなかったため彼女は物凄い剣幕でムサシを問い詰めている。
「つまりセピアがステフ・・・・」
ムサシの訳の分からない言い訳にセピアは益々苛立っている。
そこへ、ようやくステフ部屋から飛び出したガルデュンがやって来た。
「ムサシ、あれは誤解だ・・信じてくれ」
そこへ中島上等兵もやって来た。
「上等兵どの、この人 痴漢です!」
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早朝から、誤解が誤解を呼んでいるいるようです。
はたしてどうなることやら・・・・・・
ムサシさんとガルさんの誤解は解けるのでしょうか?