合流、状況把握、そして次のステージへ―― 投稿者:マイナリス=グリム(みゅーく) 投稿日:2001/06/30(Sat) 02:22

「……あんた、何してんのこんな所で。
もしかして、あんたもナンパに手間取ってンの?」
「う、うるさいっ!」
アピアのからかいに、顔を赤らめ、怒鳴るアレイク。
苦笑する一同の中で、一人、面識の無いサナリだけが取り残されている。
「知り合いかの?アレイク殿。」
「……一応な。」
「また、新しい女性ですか?」
「『また』とは、人聞きが悪いな、セピア。」
どことなく、ぎくしゃくした空気が漂う。
あの時、答えを言わぬまま、アレイクは消えたのだから。
「ねぇ?おねぃちゃん、だぁれ?」
「ん?お主こそ誰じゃ?――人に名を尋ねる時は、自分から名乗るのが礼儀じゃろう?
――というわけで、儂から名乗ろう。」
「あ、あう。」
だぁ〜っと一息でそう言ったサナリに、マイナが圧倒される。
その反応を見て、サナリはにこりと笑った。
……二人のやり取りで、少しだけ、場の雰囲気が和んだ気がした。
「儂の名は、サナリと言う。職業は魔法剣士じゃ。
――アレイク殿には、危ないところを助けてもらってな。」
一度周りの全員を見回してから、サナリはそう名乗った。
「――で、小僧、お主は?」
「あう、ボク、マイナだよ。」
「あ、私は――」
マイナに続き、皆、次々と自己紹介をする。
そこそこ和んだ所で、アピアが口を開いた。
「ところで、ちょっと気になってたんだけど、あなたも二刀流?」
「む?――ああ、背中のは違うんじゃ。これは、ハッカー用でな。」
「ハッカー用?」
「あう、きれい〜♪」
と、マイナがサナリの背中の七宝刀に触れた。
――瞬間、マイナの顔つきが、変わった。
「……あっちゃ〜……ねぇ、もしかしてその刀、レアアイテム?」
「うむ、よくは知らんが。」
マイナにせがまれ、七宝刀を手渡したサナリに、アピアが尋ねた。
マイナは七宝刀のあちこちを弄繰り回し、目を輝かせている。
「へぇ〜、これ、面白いプロテクトがかかってる……」
「む?解るのか?」
「……ここが……ふむ……なるほど――」
「あー、気にしないで。この子、レアアイテム触ると一時的にあんな風になっちゃうのよ。」
一同があっけに取られていると、アピアがぱたぱたと手を振りながら説明した。
その間も、マイナはなにやら呟きながら七宝刀を真剣な目つきで見つめている。
「――本当にマイナ、なのか?さっきの『偽者』という事はないのか?」
「ああ、それは大丈夫よ。間違いなく、ホンモノよ。」
「ありがと――すごいね、これ。
サイアドの一定法則以外のプログラムに対して、斥力を生み出すように作られてる……」
分析を終えたのだろう、サナリに刀を返しつつ、マイナは満足そうに溜息をついた。
「斥力?」
「反発する力――つまり、違法アプリなんかを完全に退けちゃうんだ。」
「へぇ〜、面白いわねぇ。」
「なんだか、いまいち稼動してない部分もあるみたいだけど――
――まぁ、そんな事より、早くここでなくっちゃね。」
「『早く』……?」
「それはなぜだ?」
『早く』と言う言葉に、何か不安を覚えたのか、皆がマイナに注目する。
それを、満足そうに見回してから、マイナは口を開いた。
「この『フィエンド』ってイベント、かなり突発的な開催だったと思わない?」
「どういうこと?」
「考えても見てよ。クワトロアンカーでドラゴンに襲われて、皆、命からがら海底に逃げてきたわけでしょ?」
「確かにそうじゃな。」
元のマイナを知らないサナリは、これが本来の姿なのだろうと思ったのか、饒舌さに驚いたりはしない。
「――つまり、皆の動揺を抑えて、
『あれはあくまでも趣向を凝らしたイベントの一つです』ってアピールしたかったって事か?」
「……多分。皆を非難させる意味も含めて、ね。
あと、それともう一つ。」
「もう一つ?」
ようやっと放心状態から回復したセピアが、オウム返しに聞く。
皆、段々、マイナの話に乗せられてきている。
「あのドラゴンが暴走しているのは、見ててわかったよね?」
「うむ。尋常ではなかったな。」
「……きっと、他にも暴れてる大型クリーチャーがいるんじゃないかと思うの。」
「本当か?!」
「――それについては、私にも心当たりがあるわ。」
アピアが口を挟む。
「む?」
「外でね、カロンが大勢で、どこかに行く所を見たのよ。」
「……なるほど。」
「では、なるべく早く、このイベントをクリアせねばな。」
「でも、どうやって……?
私達、ナンパに苦労してるから、第一ステージもクリアできてないわけでしょ?」
「それなら、ここに女性がたくさんいるぜ!」
セピアの言葉に応えたのは、通りの向こうから歩いてくるクトファーの声だった。
うしろには、クキと、女性が20人ほど一緒にいる。
「うーん……残念だけど、その人数でも八人分にはちょっと足りないみたいね。」
「……ふむ。それならば、先ほど知り合ったスミンと言う女性が手助けしてくれるかもしれんな。」
アピアの言葉に、上等兵は何かを思いついたようだった。
「何か良い手がありそうじゃな?」
「うむ、今、話をつけて来よう。」
上等兵は、そう言うと即座に走り出した。
「…………ところで、最後に一つ良いか?」
「ん?なぁに?」
ふと、立ち止まった上等兵の言葉に、マイナが振り向く。
「お主、本っ当にマイナか?
あまりにも利発で、イメージが違い過ぎるのだが……」
「あ、あはははははは……
……いつもの状態も、今の状態も、ボクはボクだよ。」
マイナは曖昧に笑って、そう言った。

10分後、レセプターウィルスのごたごたで置き去りにされていたミスンに話をつけた上等兵が、
ミスンを含めた女性30人程を伴って現れた。
「――これで、次のステージに進めるな。」
「次も厄介なステージなのだろうか……?」
「それは行ってみないと、ね。」
八人は、連れ立って次のステージへの門をくぐりぬけた。

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その頃――ポセイドン近海では、『エーギルの館』から逃げ出したイベントクリーチャーが、
複数のムーンゼリー(くらげのクリーチャー)を伴いつつ、カロンを蹴散らしながらポセイドンへと進軍していた。

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すみません、長くなってしまったんで、スミン、いまいち活躍させられませんでした。
なんなら、一緒に第二ステージに連れてきましょう(爆)

とりあえず、目的意識とか、芽生えさせてみました。
二度目の「システム」発動です。しばらく(当日限り)このままでいようと思ってますんで。

イベントクリーチャーとくらげについては、ログ31参照。

あ゛〜、長すぎる上に、出来が悪い(溜息)

ピース捜索中(修正版) 投稿者:ルフィー(神永 緒忍) 投稿日:2001/06/30(Sat) 10:03

 フィールドの中から、パズルのピースを見つけ出し完成させるのが目的の第2
ステージ。ムサシとルフィーは第1ステージでの苦戦がのように順調にピースを
集めていた。
「7・・8・・9・・10・・、全部で11ピースあるわ。」
通算3匹目の敵を倒した2人。ルフィーがピースを数えていった。
「えーと、これでピースの数は30個。まだまだ序盤ですね。」
「なあ、ルフィー。これちょっとおかしくないか?」
「どうして?」
「ルフィー、これだよ、これ。角のピースがこの中だけで5つあるだろ。普通の
のジグソーパズルだったらありえないぞ。」
「ちょっと待って。完成形が四角になるって保証はどこにも無いと思うわ。」
「確かにそうだな。完成形の形までは言われてないもんな。」
「とりあえず、このまま持っておきましょうよ。」
ルフィーの一言により、2人は再びピースの捜索を再開した。

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 というわけで修正版です。無理やり4人→2人に修正です。ムサシさんの口
調も訂正しました。
 複数の完成形につながるピースがあちこちに散らばっている状況というのは
意外と難しいようですね。さて、どうなるのでしょうか?

http://homepage1.nifty.com/oshino/


投稿者:ヘル 投稿日:2001/07/01(Sun) 01:21

「ほう、仲間が中に入ったきりというわけか。」
 ヘルは建物を見上げ、腕を組んだ。
(ふむ…はじめて見るような気がするな…。以前このポセイドンに来た際には、こんなものは無かったと思ったが…)
「じゃあ、その人達が出てこないうちは私達動けないのね。」
「そのようだ。」
 建物ごと吹き飛ばしてしまえばいいとでも思っているような目で、ヘルはじっと建物を睨み続けた。
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ヘル・我が道を行く???
すんません、ガル達の会話もっと勉強しときます

ピーシーズ 投稿者:クリス 投稿日:2001/07/01(Sun) 13:59

 一瞬即発(?)の雰囲気でにらみあうクリスと小畑の横で、ラスファーとロッキーのすれ違いの会話が続く。その隙にシリンはいくら丼を食べはじめ、狭い通路は喧々囂々の凄まじい状態になっていた。
「ど、どうして海戦場で暴れたんですか?大変な目に遭いましたよぉ〜!!」
「新発売のそい・そーすぅ!」
「溺れかけるし、ドラゴンは襲ってくるしぃ」
「まいるどそるともウキョー!!」
「あれよあれよという間に、恐いお姉さんに誘拐されてるし・・・」
 周りを忘れて、ひたすら食べ続けるシリン。
 もっとも大きい声で怒鳴り散らすクリスと小畑。
「大体あんたおばんの癖に・・・・」
「きー!!なによこのガキ!!悔しかったら味噌汁作ってみなさい!」
「それは無理だわ・・・って、待って」
 その時、クリス(現在職業盗賊)がなにかに気づいた。
「な、なんなのよ」
 突然の雰囲気の変化に、小畑さんは困惑した表情で周りを見渡した。とはいっても、ひたすら白い、味気ない壁しか見えなかったが。
「お客さんね」
 同じ方向を一点に見つめながら、クリスは呟いた。両者の言葉に重なって、ずしりずしりと、規則的な足音が聞こえてくる。
「・・・来たわよ、ラスファーちゃん気をつけてね」
 やがて、曲がり角の向こうから巨大なクリーチャーが姿を現した。
「・・・・あれってもしかして・・・・」
 誰が呟いたか、呆然とした視線の先には全長5mの巨大なパズルのピースが、その威容を現していた。
「どうやら、かなり大雑把なパズルのようね・・・」
¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥
すいません!!ちゃんと理解したつもりだったのですが(^^;
連絡用アドレスをアンスクに書いておいたので、問題点があればそちらにご連絡ください。
なお、シリンさん。そりゃだめだというなら、遠慮なく削除してくだされ。
今は時間がないので、また来週。そのうちいつでもインターネットできる環境を作りますんで、今回はこれで勘弁してください。
どうもすいませんでしたぁm(−−)mペこり

今離れたら他の皆に悪いだろうが 投稿者:ステフ&ジオ(凰☆殷雷華) 投稿日:2001/07/03(Tue) 04:43

「んで、お前らはどうすんねん?」
 上機嫌のガルの唐突な言葉に顔を見合わせるステフとジンク。その横でジオがさも馬鹿らしいというような顔で答える。
「あのさぁ?オレはクトファー探してたんだから、ここでクトファーと離れたら元も子もないじゃん?」
「ってぇことは、来ないっちゅうことやな?」
 あっさりと頷くガルに、ステフが慌てて声をかける。
「ちょ、ちょっと待てよ!今ここでいきなり決めるってのはまずいよ!皆は今建物の中なんだぜ?おれたちが待ってると思ってでてくるんだし、いなかったらまずいよ。それに、黙っていくのもなんだし、せめて出て来るまで待とうよ?それで話し合って、ついていきたい奴がついていけばいいじゃないか?」
 確かに、今フィエンドの中にいる仲間達に黙っていくのはまずい。別の人間とパーティーを組んだと知らず、探し回る羽目になるかもしれない。ゼフィロスの時のような大騒ぎになるのは避けるべきだろう。ガルもそれに納得したのか、出て来るまで待つことになった。
 もちろん、彼らとて暴走クリーチャーの群がここを目指して進軍していることなど知らない。肉眼で確認できるようになるまでは、まだまだ時間があった。

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方針決めました〜。
とりあえず待ち。
なんか面白い事態になってるようですし♪

PS 誤字を発見したので書き直しました。
   内容は変わってないので、
   上下入れ替わってしまったけれど気にしないでくださいな(^^;)

http://www.din.or.jp/~k1217/


この2匹の組み合わせもたまには・・・ 投稿者:ブラック(砂時計) 投稿日:2001/07/03(Tue) 22:39

何もする事がなくなった一行。それぞれ自分達で勝手に暇つぶしをしている。
(あ〜あ・・・こっから1歩も動けへんのかい・・・)
一人ため息をつきながらベンチに座るガル。7人の中で一番不満な顔をしている。
ステフやジンクもベンチに座って街の様子を見ている。
ヘルとライザは違うほうのベンチに座っている。その横にブラックが伏せている。
ジオは行ったり来たりと同じ所を何回も往復している。
「でも・・・こんな所で足止めもあれよね・・・」
「くっくっく」
何がおかしいのかわからないが笑うヘル。まあこの笑いは『おかしい』と言う感情の時に笑うものではないが。
「せやけどまだ皆入ってからぜんぜん経ってへんやん?ほんならかなり待たされるんちゃうんか・・・?」
「しかたないだろそりゃ。俺達仲間なんだからさ」
「へいへい・・・」
ガルは全身の力が抜けたようにため息をついた。
「ん・・・・?」
伏せていたブラックが急に起きあがってある方向に目を向けた。
「あれ・・・?」
そしてジンクもまた同じ方向に目を向ける。
「どうしたんだジンク?」
「なんか向こうの方から『キャー』と言う声が聞こえるんですけど・・・」
「『キャー』?」
そう言われたステフはその方向に目をむけると、数十人の人が突然走ってきた。
「ん・・・!?な、なんや・・・!?」
「何が起きたのかしら・・・?」
「興味ねえ・・・」
「くっくっく」
そんな事を言ってる間に、その数十人の後ろからゾンビ化した魚達が大量に暴走している姿が確認できた。
「なっ・・・!?なんやあれ!?」
「あれは・・・『竜宮城』の魚達じゃないかしら・・・?」
「竜宮城の魚はゾンビだったのか・・・」
勘違いしてるヘルの頭に銀の竪琴が打ち据えた。
「ちがうわよ。・・・恐らくこれはバグね。って事は・・・」
「この『フィエンド』ちゅうのもやばいっちゅう事やな?」
「ええ」
「じゃあ早く中に入ってみんなに知らせなきゃ!」
「でもまずはこっちをなんとかせなあかんな・・・」
ガルはあごでゾンビ化した魚達を指す。
――と、急にブラックとジンクがゾンビ化した魚達の前に立ちはだかった。
「ここは俺達にまかせろ・・・!」
「皆さんはバレないようにフィエンドに入って皆さんにしらせてください!」
そう言うと白と黒のクリーチャーはゾンビ化した魚達に向かって跳びかかって行った。
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久しぶりに長い書きこみしました(^^;
これだけ長い書きこみするとやはり間違いがないか心配なんですよね。

イクラ 投稿者:小畑幸子(柳つまりグルタミン) 投稿日:2001/07/10(Tue) 21:13

「何よあれは!」誰にいうともなく発する幸子。
「プリングルス!」
「プリングルスじゃないです〜」
ツッコミと意識しないでツッコミを入れるシリン。
「パズルの形じゃないの!」
珍しく少しはまともに反応する幸子。
「おばちゃん、おいしかったですぅ〜」
そこへ、シリンが声をはさんだ。
「え、何? あんた全部たべちゃったの? 仕方ないわねぇ」
「プリングルス?」
シリンが何かを食べているのを見て、モヒカンの中からプリングルスを取り出し、シリンに差し出すロッキー。
「もうおなかいっぱいです〜」と断るシリン。
ロッキー、突如として逆上。「俺の酒が飲めないのか!」状態である。
「プリングルスッ! ップリングルスゥっ!?」
怒りの声をあげ、シリンを威嚇するロッキー。
「このこはイクラで満足したのよ!」
なぜか反応して怒る幸子。
その間にも、白い壁、はズイズイズイと近づいていた。
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ロッキーは「プリングルス」が口癖ですね〜。
この単語で色々な意思表示をするようです。

http://members.goo.ne.jp/home/yanagi-tec/


ど・・・・どうしよう・・・ 投稿者:ムサシ 投稿日:2001/07/11(Wed) 15:24

「なぁ……」
 眼前に山と詰まれたパズルのピースを眺めて、ムサシは冷や汗混じりにつぶやく。
「これ、絶対に違うの混ざってるよな」
「……ええ……
 さすがに、角が10個もあるパズルは存在しなさそうですし……」
「そのことなんだけど」
 懐から紙と鉛筆を取り出して、長方形を書くムサシ。
「パズルってさ、一枚の絵をプレス切断して作るものだろ?
 だったら、角は4つだと思うんだ」
「そういわれてみれば……
 けど、無いとは言い切れませんよ?」
 なおも食い下がるルフィー。仕方なしにムサシは角が5つある絵を書く。
「今までみつけた角の角度は全部90度―――」
「あっ」
 思わずつぶやき、口に手をあてる。どうやら彼女も気付いたようだ。
 四角形以外のパズルが存在する場合、角度が90度以上の角が存在しなければならないことに。
「すみません、私が余計なことを言ってしまったために、混乱させてしまって……」
「気にしなくていいさ。
 それより、これだけあれば一つぐらいそろうだろ」
 気楽に言うムサシだが、ルフィーの表情は晴れない。
「ん、どうした?」
「あの……今気付いたんですけど……」
 言っていいものかどうか迷っているルフィー。
「どうした?気になることははっきりしておいた方がいいぞ?」
「はい……」
 一呼吸置き、やおら口を開く。
「パズルって……『見本』があって初めてできるものなんじゃないんですか?」
「…………アウチ」
 重い、果てしなく重い沈黙が場を支配する。
 彼らはまだ、気付いていない。
 この建物の中に渦巻く陰謀の影が迫ってきていることに。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
えっと、最後の二行、問題があれば削除します。

マップウィルス 投稿者:ガル 投稿日:2001/07/12(Thu) 15:11

ブラックとジンクがゾンビー・鯛や平目に飛び掛る。
あの程度なら、二匹だけでも余裕だろう。
「よし!ほなフィエンドに…」
向き直りフィエンドに向かって走り出したガルだったが、数歩進んだところで突然大げさにこけた。
地面に叩きつけられる直前など見事に脚が反り返ってるほど見事なこけ方である。
「くっくっくっ、何をやって…」
言いかけて、続くヘルもその場に転んだ。
「な…なんだ!?」
「今一瞬、地面が波打ったような…」
反対側では、四足のため転びはしなかったもののブラックとジンクが驚き顔を突き合わせている。
「ぬおっ!」
うつぶせにこけたままのガルの体が、再び大きく宙に跳ね上がった。
「こ、これもバグ!?」
ライザは近くにあった街灯にとっさにつかまる。
しだいにおおきく、そして周囲全体に広がっていく地面の波に、街全体が大きく揺れていた。
もはや周囲にまともに立っていられるモノはいない。
「賢者〜…な、なんとかせー!」
手まりの様に地面に跳ねるガルが情けない声で叫んだ。
地面はゴムのように波打ってはいるものの、硬さは今までとなんら変わりないのである。これはかなり痛い…
「バクなら原因をどうにかしないと駄目よ」
ぶつぶつ呪文を唱えながら同じく跳ね回っているヘルの向こうで、必死に街灯にしがみつくライザが答えた。
「(詠唱省略)ハーモニックフェザー、ラン!」
ヘルの力強い声が周囲に響き渡る。と同時に今度は体がふわふわと空中に浮かび上がった。
それも周囲にいた全員がである。
コントロールの難しい魔法をこれだけ多くの対象に向けて行使しているのである。さすがは賢者と言った所だろうか。
「た…助かった…」
「感謝しろよ」
ガルは宙に浮いたまま突っ伏した。
「あれ!」
突然、一足先に呼び出したグリフォンに跨っていたステフが大きな声を上げた。
一同が指差すほうに向き直る。
「あ…あれもバグ?…」
ライザが表情を引きつらせて呟いた。
「マ、マッ○ロボ!」
ガルとヘルの声が見事にハモる。
そこには、手と足と頭が取り付けられたフィエンド、その建物がたたずんでいた。

−−−−−−−−−−−−−−−−−
バクの影響でマップデータが異常をきたしています。
フィエンドのマッ○ロボ化もそのため(笑)
内部の事は中の方々の書き込みにお任せするとして…さあ、走れフィエンド(爆)

フィエンド暴走 投稿者:ヘル(JOHAN) 投稿日:2001/07/13(Fri) 00:10

 魔法で空に浮かんだまま、ヘルは腕を組んだ。
「ふむ、マッ○ロボか…向かってくる以上は戦わねばなるまいが、どうする?あの中には仲間がいるのだろう?」
「せやけど、このまんまやったら皆ぺしゃんこにされてまうで?」
 ロボと化したフィエンドの暴走ぶりからして、それよりも他のアドベンチャラー達への被害や町への損害が問題だろう。
「ふむ、足を止めるしかないのではないか?」
「そうね、やりましょ、ヘル。」
「うむ。」
『書庫解凍!ザ・クイーンオブスペード・実行!』
 二人の声が重なり、二枚のトランプから巨大な氷の渦が現れる。フィエンドは館中に氷の風を受け、足を止めた。
「おっしゃ!ナイスやお二人!」
「で…でもあれじゃあ中の人達寒そうね」
「そこまでは気にしていられまい。非常時だからな。」
「これでしばらくは動けんや…ろ?」
 ギシギシと、氷の軋む音が響く。
「いかんな。半端に加減したのが悪かったか。」
「でもあれ以上やっちゃったら、館そのものが危険じゃない。」
 バキン!と音を立て、氷は崩れ去った。フィエンドはそれまでよりひどく暴れ始めている。
「いよいよ困ったぞ。中の奴らが早く出てきてくれればよいのだが…」
「それよかどないすんねんコイツ!」
「知るか!多少の被害は仕方ない!中に人が残っている限り、館ごと消しとばすわけにはいかん!待つしかないのだ!」
 ヘルは上昇し、近くの屋根に降り立った。
(ちっ!何をしている!あんな状態になってまだ館内にとどまる理由でもあるのか?)

苛立ちを怒りにかえて、立てよ国民、ジークジ○ン 投稿者:アールセキン(宗一郎) 投稿日:2001/07/13(Fri) 01:06

「よし、これで完成ですね」
アールセキンはそうつぶやいて最後のパーツをはめようとしたその時。
がしゃっ
唐突にいい揺れとともにパズルが崩れ去った。
「……」
さらに激しくなる揺れの中しばし呆然と立ち尽くす二人。
と、アールセキンがゆらりと幽鬼のような動きで立ち上がった。
そして、そのままふらふらと、壁際に向かい、壁と1mほどの場所でぴたりと立ち止まった。
「さてと……」
すうっと大きく息を吸う。
「おとなしくしていたまえ!!!!」
一瞬の空隙のうち繰り出されたアールセキンのすばやい蹴りが、フィエンドの壁面に大きな穴をあけた。
「レス君、そこ待っていてください。少々、この建物に教育を施さねばなりません」
一方的にそう言い放つとアールセキンは開いた穴から外へ飛び出した。

フィエンド内 投稿者:ラスファー(砂時計) 投稿日:2001/07/13(Fri) 01:19

ラスファー達に迫り来るクリーチャー。
しかし、そんな事はどうでもよくなっていた。
「う・・・うわぁ!な、なんでこんなにゆれてるんですか!?」
「地震にしてはひどすぎるわよね」
建物がロボットになったためにゆれうごくフィエンド。
しかし、中にいる者はフィエンドがロボットになったなど全く知らない。
「ちょ・・・ちょっとなんでこんなゆれてんのよ!?」
「プリングルス!」
「うみゅう〜〜!」
やはり3人もこの激しいゆれには耐えられないらしい。
クリーチャーも、動揺しながらどこかへ逃げて行ってしまった。
「プリングルス!!!」
そしてロッキーは突然シリンを抱えた。
「うみゅ!?」
そしてロッキーはそのままどこかへ走り去って行ってしまった。
「と・・・とりあえず!この建物から出ないと危ないですよ!」
「そうね、かなり危険だわ・・・!」
よろけながらも会話する二人。
そして、ラスファーとクリスも出口まで向かおうと走り出そうとした。しかし・・・・
「お待ち!」
「うわぁ・・・!」
幸子が後ろからラスファーのえりの部分をつかんだ。
「あたしも連れて行きなさい!!」
「ゲホッ・・・!わ・・・わかりましたから・・・離して下さい(><)」
「ああ、もうオバさん!時間の無駄だからついてくるならさっさとついて来い!」
イラ立っているクリス。
とにかく3人は出口へ向かおうと走りだした。
しかし突然一瞬だけゆれが激しくなり、幸子とクリスは何とか耐えられたがラスファーは壁にたたきつけられた。
「うわぁ!!」
かなりのダメージを食らったラスファー。戦闘不能にはならなかったが、それはギリギリであった。
もう立てない状態である。
「ちょっとアンタ!しっかりしなさいよ!」
怒鳴り散らす幸子。しかしその声はゆれている音でかき消されている。
「ぐぅ・・・」
なんとか立ちあがろうとするラスファー。しかしどうしても立ちあがれない。
クリスもどうにか助けようとラスファーに近寄ろうとうする。
だが、ゆれているせいでなかなか近づけない。
「ちょっと早くしなさいよ!」
「うっさいわねオバさん!黙っときなさいよ!」
「なんだい年上に向かってその口のききかたは!?」
再び少々言い合いになる幸子とクリス。
――と、その時、何者かがすばやい動きでラスファーを通りすぎざまに抱え上げた。
「!?」
クリスと幸子も驚いた様子である。
「ヴィセ・・・ルスさん・・・」
「大丈夫か?」
ラスファーを抱え上げたのはヴィセルスであった。
「とにかくここは危険だぜ!」
後ろからルーティンも走ってきた。
「よし、皆脱出するぞ」
皆はヴィセルスの声で再び走り出した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
なんか僕やっぱり書くの下手ですね(^^;
書いてて自分でわかります(笑)

緊急事態。戸惑う二人 投稿者:ルフィー(神永 緒忍) 投稿日:2001/07/15(Sun) 19:11

「仕方ないですね。とりあえず集められるだけピースを集めてから考えることにしましょうか?」
「そうだな。」
重い沈黙をルフィーがむりやりに切り開き、2人は捜索を再開した。しかし、そのとき
ルフィーはその場にひざをついた。ムサシが声をかける。
「おい、ルフィーどうした? 大丈夫か?」
しかし、その声をかけたムサシもその場で転倒。
「何が起こったの?」
「すごい揺れだぞ? 地震か?」
地震であればある程度時間がたてば揺れが落ち着くはずである。2人はその場に伏せ、
揺れが収まるのを待った。が、しかし。
「全然おさまらないぞ! なんだこれ?」
「とりあえず、来た道を戻りましょう!」
2人は何回か転倒しながら、ついには這いつくばって、このステージの出口の方へと向
かって行った。
「よし、あそこまで行けば何とかなるぞ」
ムサシがそういったとき、フィールド全体に声が聞こえた。
「現在フィエンド内にいらっしゃるお客様にお伝えいたします。」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 
さて、何を伝えるのでしょうか?>場内アナウンス

http://homepage1.nifty.com/oshino/


アナウンス 投稿者:ムサシ 投稿日:2001/07/21(Sat) 00:06

「現在フィエンド内にいるお客様にお伝えいたします。お客様は、ただいまより私たちの人質となっていただきます。ご不満のお客様は、強行手段をとらせていただきますので、悪しからずご了承ください」
「……だって」
 轟音響く中、なんとかアナウンスを聞き終えたムサシは、さして慌てた風も無くつぶやいた。
「いや……それって大事ですよ。みなさんを救出しないと!」
「自分が無事に出れるかどうかも分からない状況で救出か?」
「自分の命よりも、他の人の命のほうが大事です!」
 ルフィーの真剣なまなざしを受けて、小さくため息をつくムサシ。
「しょーがないな……」
 頭を掻きつつ立ち上がり、激しく揺れている中を平然と歩き出す。
「まず、退路を確保する。お前は人を集めておいてくれ。っと、これを」
 懐から小さなボタンのようなものを取り出し、ルフィーに渡す。
「それは発信機になってる。退路が確保できたら、そっちに向かうから、もっといてくれ」
「はい、わかりました」
 元気よく返事すると、ムサシとは反対方向に駆けて行くルフィー。
「なーんか、いやな予感がしてきたな……今日の出来事、全て関係しているような……スレア……」
 ルフィーの背を眺めながら、ムサシは小声でつぶやいた。

激震 投稿者:マイナリス=グリム(みゅーく) 投稿日:2001/07/22(Sun) 03:20

その声は、収まる事のない地震の最中、聞こえてきた。

『現在フィエンド内にいるお客様にお伝えいたします。
お客様は、ただいまより私たちの人質となっていただきます。
ご不満のお客様は、強行手段をとらせていただきますので、悪しからずご了承ください。』

「くっ、悠長にクリアしている場合じゃなくなってきたわね。」
「ですね。」
セピアの言葉に、クキが同意する。
「では、さっさとここを脱出せねばっ!」
「どうやってっ?」
段々とひどくなる揺れのせいで、しなければならない事がわかっても、行動できる状態ではない。
「空でも飛べれば、少しは楽に行動できるのに。」
「飛べたってこんな迷路の中じゃ、すぐに障害物にぶつかっちまうってっ!」
実際に飛べる有翼人のクトファーが叫ぶ。
と、沈黙を守っていた神父が聖書を片手に、叫んだ。
「書庫解凍(エキスパンド)、エラーコレクション、実行(ラン)!!」
「おっ、少し揺れが収まった……?」
「状態回復魔法だ。今は、周囲の床にかけた。」
「そんな事が出来るのか?」
「エラーを修正する魔法だからね。ある程度のバグなら、沈静化出来るのよ。」
サナリの問いに、代わりにアピアが応える。
「……むぅ。」
「あくまでも応急処置だ。急いで脱出するぞ。」
「だから、どうやって脱出するんだ?」
「……決まってるじゃない♪」
クトファーの問いに、アピアが不敵な笑みを浮かべた。

どがんっ!!

アピアの後ろで、大きく壁が砕けた。
「――力押し、よ!」
アピアが振り向いた先で、マイナがスリープ・ペネトレイターを次々と撃つ。
その後ろで、アピアがこまめにエラーコレクションを唱えながら、どんどん進んでゆく。
「……なんか、楽しそうだな、あの二人。」
「基本的に、厄介事が好きなんでしょう。きっと。」
げんなりとしたクトファーの言葉に、クキはあっさりとそう言い放つと、アピア達の後に続いた。

「……ふむ。
では、私は反対方向に進む。
――床がまた波打ったら、魔法を頼む。」
「う、うむ。それはわかったが、なぜ一緒に行かんのじゃ?」
「……二手に分かれた方が、この中にまだいるかもしれない冒険者と出会う可能性が高いから、よ。」
聖書に手を置き、ラグナレクを連発しているアレイクに変わって、セピアが応えた。
冷たく言い放ったその表情からはあまり感情は感じられない。
――まだ、アレイクの事を恨んでいるのだろうか?
「それに、どちらが外に近いか、わからないしな。
誰かがこの事態を外に伝えねばなるまい?」
「……うーむ、なるほどのぅ。」
言葉を引き継いだ上等兵の言葉に、サナリが唸る。
「で、私達の役目は、周りに人がいないか確認する。
――いたら保護して、彼の作った道から一緒に脱出する、よ。」
「……なんと言うか、お主たち、息があってるな……」
感心したように、サナリが呟いた。
「まぁな。」
「――では、行きましょう。」
セピアが、力強く宣言した。

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――力押しです(笑)

二手に分かれました。
ちなみに、クキとクトファーはセピアと上等兵と同じく、周りに人がいないか確認する役を
アピア&マイナ組の方でしてます。

「壁を壊せる人」と「中級魔法を使える人」を考慮し、中にいる他の冒険者に出会う確率を
考慮した結果、二手に分かれ、こうなりました。
ただ、すぐに両者ともフィエンドぶち抜いて、皆に合流できるでしょうけど。

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