イイモノ見せてあげる♪ 投稿者:マイナリス=グリム(μξ) 投稿日:2000/03/17(Fri) 04:48

一時、食べる事に熱中したマイナは、食べ終わって一息つくと、この人の良いプレーヤー達を観察し始めた。
「エルフのおねぇちゃん、“ひげ”のおいちゃん、髪の長いおにぃちゃん、銀色のおにぃちゃん、これからどこに行くの?」
「あ、ああ……街にでも行こうかと思うとんのやけど……」
クリーチャーに話しかけられて動揺しつつも、ちゃんと答えるガルデュン。
ちなみにムサシは『おいちゃん』にショックを受けている。
「え?マイナークンも一緒に来てくれるんですか?」
嬉しそうにシリンがマイナの視線に覗きこむ。
「“マイナー”じゃなくって、“マイナ”だよぉっ!“マイナー”って言われるの、イヤなのっ!」
「あ、ごめんね、マイナクン」
膨れっ面をしたマイナに、慌ててシリンが頭を撫でつつ謝る。
その人間っぽい感情の表れに、ステフの疑惑の色がさらに深まった。
「あいつ――もしかして……」
ステフは、すっと足元の小石を拾った。
もし、コレを死角から投げて避けられる様な子供ならば、まず間違い無く“ハッカー”とみて良いだろう。
……気がつかれない様にマイナの死角にまわる。
そして――死角から小石を投げようと――
「も、もう良いよ。許してあげる」
シリンの手を払いのけつつ、なにやら照れた様に後ろを向いて、1歩2歩下がった。
慌てて、ステフは小石を隠した。
気がつかれた様には見えなかったのだが、さすがに気まずい。
と、さらに数歩下がったマイナが、いきなりこけた。
ドテッ
「う……うわぁぁぁぁん!」
かなりの大声で泣き出すマイナ。
マイナが倒れた所は、何の変哲も無い地面である。小さな出っ張りの一つも無い。
ステフはため息をついた。
(こんな何も無い所でこける事が出来るなんて――ちょっと考えすぎたか)
ステフは後ろ手に小石を捨て、マイナを抱きかかえる様にして起こした。
「大丈夫か?」
体についた泥を叩き落としながら、問う。
「……ぃく…うん…ぃっく……」
いまいち半べそをかいた状態だが、何とか泣き止もうとしている。
と、ジンクが近寄ってきて、おもむろにマイナの頬をぺろりと舐め上げた。
「っうわは♪」
一気に笑顔に戻るマイナ。
「元気、出た?」
「うん、ありがと。
 ――お礼に、イイモノ見せてあげる!」
そう言うと、マイナは首の後ろ辺りから、透明なカードを一枚取り出した。
そのカードをおもむろにジンクにくっつけると、カードが一瞬光り、その色が変わった。
シリンが覗きこむと、そのカードにはジンクと同じ『雪豹』のCGがプリントされている。
「へぇ〜、クリーチャーを絵に写せるんですか」
「うん。雪豹のカードは持っていなかったから」
ここまでは召還士と同じである。
初心者のシリンはともかく、あとの三人は特に驚く様子は無い。
マイナは首につけている解凍アプリに『雪豹』のカードをセットした。
「書庫解凍!」
「なんや?もう一体雪豹を呼ぼうってんか?」
ガルデュンの問いに、にっと笑顔を向けるマイナ。
首の球体宝石内のカードが光る。
「インプラントオペレーション、――データ「雪豹」――復元(ラン)!」
その言葉と同時にマイナの体が光に包まれ、その姿が無数の乱数の鎖に包まれる。
「なにっ!命令が違う!?」
その乱数がぶわっと渦巻き状に広がったかと思うと、光と共にマイの体へと再び収束し――
そして――光が収まった後には、『雪豹』へとその姿を変貌させたマイが立っていた。
「うん、なかなか♪」
四足歩行でその感触を確かめながら、跳ねたり走ったりしてみる。
「おまえ……やっぱり――」
言葉を失ったシリン達を前に、そうつぶやいたのはステフだった。
「おまえ、やっぱり“ハッカー”だろ!こんな事が出来るのは“ハッカー”しかいないっ!」
「え?ハッカーって何……?」
殺気立つステフとは対照的に、ぽかんとした表情になる『雪豹』姿のマイナだった。

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ちょっと疲れてしまったので、中途半端な所で一時中断(オイ)
この後はどうにでもして下さい。マイナが一人逃げ出すのでも、和解するのでも。
どなたかお願いします。

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中島上等兵、初めての交流。 投稿者:中島上等兵 投稿日:2000/03/17(Fri) 17:14

「なっ何だっっ!」
中島上等兵はさっと左腕を上げると、珍しくボソリと言った。
「自分は、この世界に出征してからは、ただ森の中でさまよっていただけなので、一体どうなっているのか全く判らんのです…」
セピアは驚愕の表情で中島に問い掛けた。
「えぇぇっ! こんなにぼろぼろになるまでひとりでさまよっていたのっ?」
 たしかに、中島の姿はお世辞にも綺麗とは言えない。
 めがねにはヒビが入り、98式軍衣のあちこちには破れたり、ひっかけた跡がある。ただ、ぴかぴかに磨かれた、メンテナンスの行き届いた38式歩兵銃だけが兵士としての気合を示している。
「ああ。どうかね。自分は諸君らを全力で護る。必要があれば力仕事もするし、狩りだってこの38式歩兵銃で狙撃すればいっぺんだ。自慢じゃないが、狙撃には自信があるからな。…ただ、諸君らには、何分勝手の判らない自分にいろいろと教えて欲しいのだ。出会って早々に勝手かもしれないが、この提案を受け入れていただきたい」
 中島上等兵にとって、銃口を向けずに、他のプレイヤーと交流を持つのは、初めてのことだった。

邂逅 投稿者:セピア=インフラレッド 投稿日:2000/03/17(Fri) 19:56

「ルフィー、どうする。あなたの意見聞かせて?」
「私は、命の恩人であるセピア姉さんの意見に従います。」
「ちょっと頼りなさそうだけれど、このまま森の中に置き去りにするのも可哀想だから提案受け入れましょう。」
ひょんな経緯からセピアとルフィーのボディーガードを買って出た中島上等兵は、これでようやく孤独な森での生活から解放され美しい女性たちと一緒に行動出来る喜びで上機嫌だった。
「山賊など得体の知れない輩が出没したときは、この38式歩兵銃で目に物を見せてあげよう」
「中島上等兵殿、頼りにしてますよ。ルフィー、足の腫れがひいたみたいで、このぶんだともうじき歩けそうだね」
「セピア姉さんには、すっかりお世話になりました。」
「よそよそしいからセピアと呼び捨てで呼んでちょうだい。足の傷も癒えたことだし私から離れて自由に好きな所に出かけてもいいのよ」
「話を遮って悪いけれど、諸君は本当の姉妹なのかい? どうも瞳の色も顔立ちも似てないようなのだが・・」
「あら、上等兵殿には私たちは姉妹らしく見えないというの? 私と違って妹はご覧のように男勝りで弓の名手なのよ」
セピアは半信半疑の中島上等兵をからかうのが楽しかったしルフィーもセピアに相づちを打っていた。
中島上等兵はルフィーに振り向いて話しかけた。
「ルフィーちゃん、女のくせに弓射るなんて可愛くないな。女は大和撫子でなくては・・」
この言葉にルフィーはカチンと切れた。
フリーズの背から飛び降りるやものすごい剣幕で中島上等兵の胸ぐらを掴みかけた。
セピアがあわてて二人の中に割って入りルフィーを引き離した。
「近頃の女は本当に切れやすい。あぁ〜、祖国の大和撫子が恋しい」
彼はぶつぶつ独り言を呟きながら先頭を歩き続けていると突如茂みの中から現れた全身黒ずくめの怪しげな男が行く手を遮った。
中島上等兵は男に38式歩兵銃を向けトリガーに手をかけた。
「貴様、あのときの・・・しかも仲間を残して逃げるとは男のかざかみに置けない奴よ。貴様のような奴は死ね!」
「待ってくださいよ。私は見ての通り丸腰ですよ。このスーツ高かったんですら穴開けられたら困りますよ」
黒のスーツに赤ネクタイ姿の金髪ロングの顔立ちの良い男は口元に薄っぺらな笑みを浮かべながら両手を高く挙げていた。
「待って!・・・・・あっ、あなたは、あのときの・・・・・」
セピアは中島上等兵に銃を下ろさせた。
「覚えていていてくださったんですね。おかげで命拾いしました。あらためて自己紹介します。私はリチャード=アールセキンと申します。私の焼いた肉美味しかったでしょう?」
「ええ、とても美味しかったわ。私はセピア=インフラレッド、セピアと呼んでね。連れを紹介するわ・・・こちら・・」
セピアの話を遮ってルフィーは自分から話しかけた。
「わたし妹のルフィー=ミリアムです」
「妹さんの傷も癒えて顔色がよろしいようでなによりです。ところであのときを振り返ると我ながら迫真の演技だとうっとりします。」
セピアはむかついた顔つきでアールセキンを睨んだ。
「じゃ、あのときはワザと負けたというの?」
「へへぇ・・・嘘です。」
アールセキンは不敵な笑みを浮かべていた。
「あなたと中島上等兵殿は知り合いのようですね?」
「それはもう弾の行き交う戦場を駆け抜けた旧知の間柄です。ねぇ、中島上等兵殿 !」
中島上等兵は、この気障男に虫酸(むしず)が走ってそっぽを向いて歩きだした。
ちょうどそのとき、中島上等兵の行く手に突如モヒカン刈りで舌、耳にピアスをしショッキングピンク色の全身タイツ姿のけったいな奴が現れた。

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さて、どうなることやら・・・・・・

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Vendor's Eyes 投稿者:トート 投稿日:2000/03/18(Sat) 00:38

 やっとのことで砂漠を抜けて,左右に広がる旗の列.地図など
あろうはずもなく,倒した棒は右方を指す.ふと歩くと城壁
が見える.砂漠の終わりに要塞が立っている.草の緑も懐かしく
あるものは検閲.ハッカー対策であることは十も承知.
 吹き抜ける砂の風に目をかすませながらも、手首に巻きついた
パーソナルデータにちょっと細工をする。こうやってずっと逃
げてきた.おそらく今後もだろう。
『イルモアの砂漠ギルドから来た商人です』
 パーソナルデータは渉外担当,なんて。
「祭りがあるからな、しっかり稼いでな.」
 そいつはシラナンダ.そういえばそんなものもあったかもしれない.ゼフィロス祭?そいつは好都合.渡りに船.マスクの中でにっと笑って検問を通り過ぎる.全ては順調.
「ちょっとまて、今のノームの商人!」
 ぎく。
「背中の辺に破損データがあるようだが?」
 何もいわず一目散に逃げ出す.長い砂漠行で多少なりともボロが出ていたか.とにかく逃げないと捕獲されたらそこでポン.
「カロン出動!ハッカー容疑者が一名検挙されました!」
 冗談じゃないぜ.懐のブラックボックス”ヤプユムの壺”に手を突っ込む.マチュピチュ製の目くらましってとこだ。
『あばよっと。』
 ア●ビもビックリの画像変換で俺はカメレオンよろしく人混みにサラバ.マチュピチュのアイテムさ.誰にもつかまるものか.
?????????????????????????????
 お先に♪

只今、喧嘩中(危険) 投稿者:ステファン=ノティス 投稿日:2000/03/19(Sun) 01:33

「とぼけんなよっ!最初っから怪しいとは思ってたが、とうとう尻尾出しやがったなっ?!」
「え?ええ?なにがどーなってるの???」
ステフはすでに臨戦体制に入っている。それに対して、当のマイナは、いまだに自分の置かれた状況が理解できず、首をかしげている。
「まだゆーかっ!このクソガキッッ」
ステフがジンクに指示を出そうと動いた。しかし、ステフより早くガルが二人の間に割って入る。
「ちょぉ待てや、ステフ!なんでこいつがハッカーやてわかったんや?」
「そんなことも知らねーのかっ?!この馬鹿どもがッ!!!!」
お預けを食らったことで、ステフがさらに苛立っているのは明白だった。このままではガルも標的になってしまうかもしれない。そう思ったムサシが刀の柄に手をかけ、最悪の場合に備える。
そして、ステフは左手の人差し指を立てガルとマイナの方に向け――――
「まず第一に、こいつの種族。プレイヤーとして選べる種族にグレムリンなんかは選択肢に入っていない。なのに、こいつは魔法圧縮ソフト解凍用ソフトを持っている―――――」
なんと、いきなり説明し始めたのだ。誰もがあっけに取られ、ぽかんとしている。ムサシに至っては、心なしか服の左肩がずり落ちている。そんな周りに気付かず、説明を続けるステフ。
「――――第二に、今こいつが使った魔法。こんな魔法は存在しない。データを読み取ったクリーチャーに変身するなんて、普通のプレイヤーでは不可能だ。そのアプリケーション自体が存在しないんだからな。それをやってのけたってコトは、違法参加者・・・ハッカーだって証拠だ。どうだっ!これでもまだ文句あっかっ?!」
予想外の反応に、誰もついていくことが出来なかった。しかし、自分が無視されたと勘違いしたステフは、さらにむっとする。
「おい、こらっ!きーてんのか、てめーらはっ!!」
「いや、あの、随分詳しいやないか?なんでそんなん知っとんねん。」
我に返ったガルがしどろもどろできき返す。
「常識だろ?大体、おれはC−マチュピチュの頃からいるんだぜ?コレぐらい知らなくてどうすんだよ。」
「お、お前マチュパーやったんかっ?!」
「ねえ、ガルさん。”まちゅぱー”ってなんですかぁ???」
シリンが聞くが、ガルはそれには気付かなかったようだ。
「いんにゃ。おれは再登録者さ。あのデータクラッシュから逃れられた奴は一握りだしな」
ステフがしたり顔で答える。誰もが話をそらせたと思った次の瞬間、ステフはマイナを指差し、命令を下した。
「んじゃ、改めてっ。ジンク!!あいつを引き裂いてやれッ!!」
ジンクが唸り声を上げてマイナに襲いかかる。マイナは慌てて横に避けた。しかし、その瞬間、先ほどと同じようにマイナの体が乱数と光に包まれる。光が収まると、そこにはグレムリンの姿のマイナがいた。
「あー!もう戻っちゃったぁ!!」
マイナが残念そうに叫ぶ。それを見てステフがほくそえむ。
「チャンスだ!ジンク、GO−ッ!!」
すぐさまジンクが飛びかかる。しかし、ジンクの爪はマイナに届くことはなかった。
「・・・・・・ムサシッ!邪魔すんじゃね―っていっただろっ?!」
ステフが振り向く。視線の先にはマイナを抱えたムサシが立っていた。

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長い〜〜〜〜。
悪いけど今回はここでリタイアっす。
誰かステフにハッカー嫌いのワケきいてぇ〜〜〜。

じゃあ訊ねましょう 投稿者:シリン=ダー(みねの) 投稿日:2000/03/19(Sun) 01:47

 シリンはムサシに抱えられたマイナにかけより、彼の側に座り込んだ。
「だっ、大丈夫ですかぁ!?」
「シリンっ!そいつから離れろ!俺が殺すっ!!」
「だ、だって!冒険者が冒険者のデータを抹消するのは禁止ですよぉ!?」
「――い、意外やな。シリンがサイアドのルールをまともに言えとる」
 そんな雰囲気ではなかったが、思わずガルが呟いた。
「シリンの言うとおりだよ、ステフ。たとえ相手がハッカーでも、この子を消滅させてしまえば君の登録は強制削除されてしまう」
 ムサシが静かに言った。ステフはうつむき、拳を握りしめた。
「君の『ハッカー』に対する敵意は尋常じゃない。C-マチュピチュを破壊されたからか?それとも何か他に理由があるのかい?」

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逃亡、再び 投稿者:アールセキン(宗一郎) 投稿日:2000/03/19(Sun) 01:48

「怪しい人物とは関わらないに限ります。逃げましょう」
アールセキンは即断した。
が、すぐさま中島上等兵に睨みつけられる。
「貴様は、また逃げるかあああ」
「男の風上にも置けませんか?なら、風下に置いておいてくださいよ。それに」
アールセキンはいったん言葉を切り
「今は彼女達の安全が第1ですよ」
そう言って、薄っぺらな笑みを浮かべた。
さすがにそう言われては、中島上等兵も無理に戦えとは言えない。
「だが、彼女等を連れてどうやって逃げる気だ」
「それは、お任せください」
そういうと、アールセキンはいきなり二人をそれぞれ片手で抱き上げた。
「へ?」
「ちょ・ちょっと」
二人が抗議の声をあげるが、アールセキンは全くきにしない。
「では中島上等兵殿、馬は任せました」
そのままの姿勢で中島上等兵の方を一瞥して、そう告げる。
そして、今度は二人の方を向き直り、にっこり微笑むと
「少々揺れますよ。お嬢様方」
と言っていきなり走り出した。
人を二人も抱えているとは思えないほどの、いやたとえ人を抱えていなくても
異常と人目で判るほど速さでアールセキンは森を突き進む。
「な・なんなのよこれはあああああああ」
*********************************************************
相変わらずな暴走具合ですね。
次回はどうなることやら

ロック様発生 投稿者:トム=ハーリック会長 投稿日:2000/03/20(Mon) 21:34

馬と共に置き去りにされたという形を不覚にもとってしまった中島上等兵。森の中での孤独なゲリラ生活からやっと開放され、美女2人と楽しく行軍も束の間。人2人を抱えていながらも神速で去っていったアールセキンの身体能力の高さと、初めて心を許したプレイヤーが目の前から消えてしまった喪失感との2側面から打ちのめされていた。傍らに在るのは馬のみ。そして、この中島上等兵の視界には怪しいピンク色の細長い生き物。
「むむぅ、もはやここであのものの怪を食い止めることこそ吾が任務、うちてしやまん!」
百戦錬磨の勇士は闘いの中でウインドウ・スイッチ・バックの術を心得ていた。「加藤隼戦闘隊」を高らかに斉唱し、精神のスイッチの切り替えを行なう。そして38式歩兵銃を肩の高さに構える。長年生死を共にしてきた愛機は黒く冷たく光っている。その時、中島の軍歌に呼応するかのようにピンク色のひじきがテノールバスで歌い始めた。
「ふふぇふ〜ん♪ふょふふふ〜ん♪らりららら〜ん♪俺のぉ〜汁ぅ〜♪」
テノールバスの歌声が聞こえてきた。あの歌を聴いてはっきりと分かった。あれは敵だ。交渉する余地も与えたくない。軍人の魂を愚弄するとはいい根性しとる。中島は問答無用で38式歩兵銃をピンクひじきに向かって乱射した。しかし!ピンク色のひじきは右手を弾丸の起動方向、左手を胴体に対し垂直方向にピンと伸ばし、上体をリンボーダンスのように反らして全ての弾丸を避けきった。そして体勢を立て直すや否や、上体を時計回り、半時計回りに回転させた。中島上等兵はこの時もすかさず乱射した。しかし、弾丸が捕らえたのはショッキングピンクの残像だった。
「何故、何故当たらぬーっ!」 弾切れだ。
「けゅょれっしょぺぉきぇーーっ☆」すでにショッキングピンク色の物体は眼前にあった。両手を鷲の様に広げ、空中で静止している。相手の容姿に油断し不覚を取ってしまった、ここまでか...
だが、覚悟を決めた軍人の前にはピンク色のひじきがバサロ泳法の如くのた打ち回っていた。
「Syuyyaaaaaaaa! 臭っ! おまえ 臭っ!」
「え?」
「うわ臭っ!!臭っ!」
「な、何だと、貴様ぁ! 確かに自分はここの所沐浴のゆとりも無かったが、そこまで露骨に言うとはなんて無礼極まりない輩なんだ!」
「お、おやじ臭せぅ...くぴっ。」
「こら、貴様、気を失うな、こんな不本意な勝利、自分の所望するところではなぁーい、目を覚ませぇーっ。」
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投稿が遅れて大変申し訳ありません。一先ず送らせていただきます。ツタヤの部分は削除してください。

何なんだよ一体! 投稿者:グルタミン 投稿日:2000/03/22(Wed) 16:58

(一体何なんだよ・・・)
中島上等兵は頭を抱えた。
ともかく、護るといったん口にしたからには、あの二人を何とかあの胡散臭い男から解放しなければならない。しかし、どうすれば良いのか? 
中島上等兵は考えあぐねた。
まず、この不審なヤツに訊いてみよう。
中島上等兵は水筒の水をピンク色のひじきの顔辺りに撒いてみた。
「おい、こら、いつまで倒れている気だ!」
ピンクひじきは気が付いたようだ。
「貴様、名を名乗れ! 自分は帝国陸軍歩兵上等兵中島邦昭である」
「うっほふひょ〜ん。ろっきーめいびあよ〜ん」
「うっほと申すのか」
「めいびあよ〜ん」
「あのな、貴様、臭いと申したが、どこか沐浴できるところに連れていってくれないか。自分でも臭いのは認めるからな」
「いいわよ〜ん」
「よし、頼んだぞ。自分は、セピアとルフィーを解放しに行くが、やはり身綺麗にはしておかねばな」
メイビアに沐浴に案内してもらいながら、中島上等兵は決意を固めた。
(あの、アールセキンとか申す男、仲間を見捨てるのみならず、人さらいを辞さずとは・・・絶対に許さん!)

ラブリィニャンこさんの罠 投稿者:アールセキン(宗一郎) 投稿日:2000/03/22(Wed) 20:24

(う〜ん、走っている内に疲れがなくなってきたのはいいんですが、周囲に光が見え始めているのは困り者ですね。これが俗に言う神の領域と言うやつでしょうか?)
アールセキンは現在、こ気味のよいスピードで走りつづけたために、すっかりランナーズハイにはまっていた。
両腕の中では、相変わらず二人が騒いでいたが今のアールセキンの耳には入っていない。
周囲の状況が一切認識できない状態のまま走りつづけた結果、アールセキンは目の前の障害物に真正面からぶつかることとなった。
「ふう、やっと止まったみたいね」
その隙に、二人素早くアールセキンの腕から擦り抜けた。
「実は、お二人に大変残念なお知らせがございます」
と、いきなりアールセキンが沈痛な面持ちで二人に話しかけた。
「なんですか?」
ルフィーが不信感をあらわにして問い返す。
セピアは訝しげな目でアールセキンを見つめるのみで言葉を発しない。
「実は、私がぶつかったのはモンスターのようです」
そう、アールセキンが情感たっぷりに宣言すると同時に、そのモンスターの叫びが木霊した。
ニャアー!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「猫?」
「ええ、巨大猫です。単純に大きいだけですけど強いですよ」
「これを、倒すの?」
「頑張ってください」
セピアがもう一度、そのモンスターの方を見上げると
それは、三日月のような目をすうっと細めて再び馬鹿でかい声で鳴いた。
*********************************************************
というわけで、こっちでも一戦ぐらいしてもらおうと思って出しました。
アールセキンは多分、また戦いません(笑)
あ、でも無理やり前線に押し出したりするのはありですので。

とんびに油揚 投稿者:セピア=インフラレッド 投稿日:2000/03/22(Wed) 21:05

ピンクひじき男ことロッキー=メイビアに案内されてメイビアに沐浴に来た中島上等兵は、すぐさま川の中に飛び込んだ。
それまで透明だった水が中島上等兵の躯の垢や軍服や汚れたふんどしの洗濯の汚れで一面に広がり下流に流れていった。
中島上等兵は、さっぱりした顔つきでピンクひじきに声をかけた。
「めいびあよ〜ん、どうだ、これでもまだ臭いか?」
「におわんよぅぅぅぅ〜」
「自分は、女たちを連れ去った胡散臭い男から彼女たちを取り戻さなければならないのだ。一緒に協力してくれるか?」
「いいわよ〜ん」
次に中島上等兵は、セピアの愛馬 「フリーズ」 に話しかけた。
「お前は賢いから、主人の居所は判るだろう。どうか自分を連れていって欲しい」
川の中からセピアのペットのチビドラゴンが顔を出し、自分を忘れるなと云わんばかりに中島上等兵の顔に水を引っかけた。
「ご免、お前のこと忘れてた。お前たちを連れ戻せば彼女も自分に感謝するであろう」
今、中島上等兵の頭の中は彼女たちの安否でいっぱいで、あの胡散臭いアールセキンとか申す男が彼女たちに何をしているかと想像しただけで気が狂いそうだった。
「中島上等兵さん。どうか、セピアとルフィーを早く助けに来て下さい。」
中島上等兵に彼女たちの悲痛な叫びが聞こえて来て、いてもたってもいられなかった。

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危機一髪 投稿者:セピア 投稿日:2000/03/23(Thu) 14:44

「ぶつかったのはあなたの方でしょう ! モンスター相手に女だけで戦えと云うの?」
「私、走り疲れましたからリタイヤします。」
「何言ってるのよ。私たちをその両腕に軽々と抱いて走り続ける力持ちのくせに。あんた男でしょう !」
彼女たちに罵声を浴びせられてもアールセキンは平然とした顔をしていた。
巨大猫型モンスターは、彼らの内輪もめを後目に爪を立てて今にも飛びかかろうとしている。
「ニャアー〜ギャオー!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
セピアは巨大猫をなだめるようにジェスチャーを交えてモンスターに話しかけた。
「猫ちゃん、どうか怒らないでね。あなたにぶつかったのは、この男ですよ。それに女より美味しいよ !」
(こんな時、フリーズとビットがいてくれたら・・・・それに頼りないけれど中島上等兵がいれば・・・)
何を思ったか、セピアは愛用の横笛を取り出して吹き始めた。
#♭♪♪♪♪♪♪♪♪〜
その隙に、ルフィーは背中から弓を取り出して巨大なモンスターに矢羽の照準を絞り弦を力一杯引き寄せた。

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危機一髪!!  どうなることでしょうか・・・・・

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きりもみ回転の一撃 投稿者:アールセキン(宗一郎) 投稿日:2000/03/23(Thu) 19:29

「ふう、一時はどうなることかと思いましたが、お二人に頑張っていただけるならまずは安泰ですね」
とりあえず猫(正式名称:シンクウオオミケネコ)に向かってルフィーが弓を構えたのを見て
アールセキンは胸を撫で下ろしていた。
が、彼が予想するよりもはるかに猫は賢かった。
自分にぶつかった痴れ者をすぐさま補足すると他のメンバーには目もくれずに
自慢の爪で狙いをつけていたのだ。
そして、その獲物が気を抜く瞬間を待っていた。
(あれ?この猫、私達は狙ってないみたい)
ルフィーは猫の様子にいち早く気づいて、構えていた弓の狙いを外した。
「頑張ってくださ……」
ゴシャッ!!!!!
背後で無責任な声援を送ろうとしていたアールセキンに猫のキレのいい一撃がクリーンヒットした。
そのままアールセキンの身体はくるくるときりもみ回転をしながら吹っ飛び、結局
近くの樹に突き刺さって止まった。
にゃああああああ〜
その様子に猫は、嬉しそうな鳴き声をあげた。

目指せ、ゼフィロス ! 投稿者:セピア=インフラレッド 投稿日:2000/03/24(Fri) 17:23

「私たち、どうやら助かったわね。ルフィーも殺生しなくて良かったわ」
「セピア姉さん見て !  あいつ、あんなところで気絶してるよ」
「ふん、いい気味だわ。自業自得よ 。放っときましょう ! 」
再び、セピアは猫のために横笛を吹き始めた。
#♭♪♪♪♪♪♪♪♪〜
大猫は嬉しそうな鳴き声をあげながら笛の音を聴いていた。
「それじゃ、可愛い猫ちゃん、バイバイ !」
彼女たちは、大猫に別れを告げるとゼフィロスに通じる道を探し求めて歩き続けた。
「ルフィーはゼフィロスへ行ったことあるの?」
「ないわ。私の行きつけの宿の主人の話しによるとゼフィロスの街あげての大きな祭りが間もなく始まるとかで世界中から多数の人々がやって来るそうです。」
「お姉さんは、ゼフィロス祭見物が目的なの?」
「まぁ、そういうことね。世界中からお金持ちも大勢やって来ることだしね」
「ところで ルフィー、ずっと一人旅してるの?」
「いいえ・・・・・ちょっといろいろあって・・・・・」
突然、ルフィーの表情が曇ったのを察したセピアは、話題を変えた。
「ゼフィロスに着いたら、私たち別行動とりましょう。その前に美味しいもの食べて乾杯しましょうね」
「お姉さんの愛馬フリーズとチビドラゴンのビットどうしてるかしら?」
「心配ないわ。あの子たち私の居所を察するの超能力があるのよ。それに中島上等兵もいることだしね」
「中島上等兵といえば、あの臭いきつかったわね。」
そう言いながら、ルフィーは鼻を摘んで笑い出した。
「ルフィー、中島上等兵に失礼ですよ ! 彼は軍人魂に鞭打って、あんなにぼろぼろになるまで一人で森を彷徨っていた可哀想な人なの」
「すいません。ところで、ピンクひじきみたいなへんてこな奴と遭遇してどうなったかしら?」
「ピンクひじきとは良く言ったものね」
セピアは突然笑い出した。
「お姉さんこそ、ピンクひじきさんに失礼ですよ」
彼女たちはお互いの顔を見ながら大笑いしてしまった。
「お姉さんの笛、もう一度聴かせて?」
セピアはルフィーのアンコールに応えて愛用の横笛を手に持って吹き始めた。
#♭♪♪♪♪♪♪♪♪〜〜
うっとりしながらセピアの横笛の音を聴いていたルフィーは、突如近づく怪しい物陰を察し弓を構えた。

*******************************************
敵か味方か・・・・・・・果たして何者だろうか?

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やっとおわった・・・ 投稿者:ステファン=ノティス 投稿日:2000/03/24(Fri) 20:30

全員がステフに注目する。怯えた目。非難の目。好奇の目。そして、全てを見透かすような目。全ての視線からステフを守るかのように、ジンクがステフにすり寄り皆との間に立つ。それでも、ステフはうつむいたまま、何も反応しない。ただ、左手で左耳のピアスに触れた。多分それが彼女の登録コードなのだろう。
「…黙っていたらわからないよ?ちゃんと話してく…!?」
痺れを切らして、顔を覗きこんだムサシの言葉が不自然に途切れた。その顔には驚愕の色が浮かび、すぐに気まずそうな表情に変わった。。
「ムサシ?どないしたんや、急に…って、おりょ?」
不思議そうに近寄ってきたガルも、ステフの様子が変なことに気付いた。ピアスに触れる左手が小刻みに震えている。
そして―――小さな雫が足元に向かって落ちていく。
「ステフ?お前…まさか、泣いとるんか?」
ガルが意外そうにきくが、ステフはやはり答えない。顔を覗きこもうとしたガルの肩を掴み、ムサシが首を横に振る。ステフのような性格の人間が、自分の弱さを人に見られるのを非常に嫌うことを、ムサシは知っているから。
ムサシが不満そうなガルを促し、マイナとシリンの所に行こうとステフ達に背を向けた、ちょうどその時だった。
「……そいつらさえ―――」
今まで黙っていたステフが消え入りそうに小さな声で呟いた。そして、キッと顔を挙げて叫ぶ。
「ハッカーさえいなけりゃ、おれの仲間達は死なずにすんだんだっ!クトファー兄貴だって、きっと…きっ…と……っ」
そこまで言って、ステフはまた黙り込んだ。涙が目からあふれ、しゃくりあげるような動作も見て取れる。しかし、決して声はあげなかった。必死でこらえているのが誰の目から見てももわかった。みかねたジンクが後を引き継ぎ、話し始めた。
「20日前まで、僕らは5人で行動してたんです。召還師のステフ、盗賊のカクタス、僧侶のルピナス、魔法剣士のアリッサム、そして僕のマスター―――クトファー様」
「ジンク、お前ステフのパートナーやなかったんか?!それに、ステフが召還師やと?」
「ええ。彼らはC-マチュピチュ以来の仲間で、喧嘩一つない、とても息の合ったパーティーでした。もちろんあのデータクラッシュに巻き込まれたけれど、全員がほぼ昔のままで再登録し、再び出会ってパーティーを組んだんです。けれど、20日前―――」
ジンクはそこで言葉を切り、ステフの様子をうかがう。
「―――ハッカーに襲われたんです。本当に突然のことでした。カクタスも、アリッサムもあっという間に殺されてしまい、ルピナスも逃げる途中で、ステフをかばって犠牲になりました。僕らは5日間逃げつづけました。そして15日前、マスターは僕にステフをつれて逃げろと言って―――」
「――兄貴は自分から囮になったんだ。おれ達を逃がすために…」
言葉に詰まったジンクに代わり、ステフが静かにあとを続けた。ジンクが心配そうな顔でステフを見るが、ステフは『大丈夫だよ』と手で合図して、話を続けた。
「兄貴はジンクに埋め込まれた端末と対になっている端末を渡して、おれ達を逃がしたんだ。そして、おれはジンクと一緒にいるためにビーストマスターになったんだ。ジンクと一緒に…兄貴を探すために……」
沈黙が場を支配する。誰もがどう言葉をかければいいのかわからず、言葉を捜している。
「…奴らにとってプレイヤー狩りはお遊びなんだ。おれ達を追っていたハッカーの顔、あれは――弱い物をいたぶって楽しむ、優越感に浸った笑みを浮かべていた。今でも忘れられない。夜寝ていても不安になる。おれを追ってくるかもしれない、殺しに来るかもしれないって…怖いんだ。おれは、奴に傷一つ負わせられなかった。初めて感じた敗北感が、絶望と恐怖がいつまでも拭えない…」
ステフの目からまた、大粒の涙がこぼれて頬を伝う。小刻みに震える自分の肩を抱いてうつむく。いつのまにか、ムサシがステフの前にしゃがみこんでいた。そして、静かに話しかける。
「…仲間なんかいらないって言ったのは、巻き込みたくなかったからなんだね?」
「…も、う誰かが…ぃっくっ…目の前で死ぬとこなんて、見たくなっ……」
ずっと堪えていたはずの、低い嗚咽が漏れ始める。それを見てムサシは、にっこり微笑み、はっきりと言った。
「ステフが泣くんなら、俺は絶対死なない。ステフを独りにしないって約束するよ」
その言葉にステフは呆れ顔で言い返す。
「お前なぁ…無茶なこ、と言うんじゃねっ…よ」
「信用しろよ。俺は約束は必ず守る男なんだ」
「あ、あたしも約束するぅ!絶対ステフさんと一緒にいる!!」
「んじゃ、俺も!」
ムサシに続いてシリンやガルまでもが言い始める。
「えと…じゃあ、ぼくも〜♪」
マイナまでがムサシの意見に賛成する。隣には、嬉しそうに笑ってるジンクがいる。それを見たステフは、苦笑いしながら言った。
「…ったく、お前らは…どうなっても知らねぇかんな!」
ステフの顔には、いままで見せたことのない素直な笑顔が浮かんでいた。

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お待たせしましたです。やっと、ステフ側が終わりました。
これでやっと、ステフも彼らを仲間と認めてくれたようです。
一歩前進ですね。でも、やっぱり素直じゃないのはかわんないんだろーなぁ。

こちらもゼフィロスです 投稿者:シリン=ダー(みねの) 投稿日:2000/03/25(Sat) 03:58

「さて、と。一件落着したところで、ホンマにこれからどうするんや?」
ガルがぽんっ、と手を叩き、周囲を見渡した。
「街に移動するにしろ、場所決めんといかんからなー。か意見あるやつはおらんか?――って、シリンは除外や、除外」
「うぇ〜ん、ひどいですぅガルさん」
「プレイを始めたばかりで森に突っ込んで、トラップに引っかかってるようじゃ文句は言えないぜ」
「ふにゃ〜」
ステフに言われて、しょげかえるシリン。
「その前に、俺から提案があるんだが」
ムサシがまず挙手した。思わずガルは、
「じゃっ、ムサシ答えてみぃ」
とまるで教師のようにムサシを指してしまった。
「せっかくパーティーを組んだことだし、今後の行動に目的を持った方が良いと思うんだ」
サイアドと言うゲームは、いわば明確な目的のないRPGである。ストーリーの全てをプレイヤーの意思で決めると言っても過言ではない。
「目的、ってどんなのですか?」
「ん〜、そうだな、とりあえずステフの兄貴探しでいいんじゃないか?ステフはそのつもりで今まで旅をしてきたんだし。他に、俺達の中でしなきゃなんないことがある奴なんていないだろ。もしかしたら登録抹消(ころ)された他のお仲間さん達だっていつか新しい登録でC-アクシス内に現れるかもしれないから、その人達もついでに探すとか。なかなか良い冒険になるとは思わないかい?反対の人は?」
「いませ〜ん!」
「俺もムサシの意見に賛成や」
「ぼくもー」
「やれやれ、本当にお節介な連中だな、お前ら」
全員の意見が一致したところで、改めて目的地を決めることになった。
「人捜しをするんですよねー、人が多いところがいいですよねー」
「たまには良いこと言うんやな、シリン」
「人が集まると言えば、ゼフィロスで大規模な祭が開かれるぞ」
「ゼフィロス祭のことだな?確かに、そこなら人が集まるし、もしかしたら兄貴も来ているかもしれない――」
「よしっ、決まりや!ゼフィロスに行くで!」

http://homepage1.nifty.com/matsubay/


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