・・・思ったよりがきなんだな・・・ 投稿者:ムサシ 投稿日:2000/06/07(Wed) 00:47
あまりの剣幕に一瞬たじろいだムサシだが、すぐに冷静さを取り戻し、あることに気づく。
――こいつ・・・思ったより子供だな・・・
そのことに気づくと、大体の事が見えてきた。
「なあ・・・」
冷静に、氷のような冷たさで話す。
「なんだ?命乞いか?」
反対に烈火のような激しさでムサシにつかみかかるクトファー
「命乞い?おれがか?」
馬鹿にしたように鼻で笑う。
「・・・てめえ!」
「で、関係ないやつを殺してストレス発散か・・・」
ムサシの一言は、クトフに冷水を浴びせるには十分すぎた。
「・・・」
ムサシから手を離し、顔をそむける。
「・・・理解してくれたのならそれでいい・・・今はステフを探すのが先決だ」
それだけいうと、踵を返し出口に向かう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
っと、カルーク終わらせました
ムサシがいいたかったことは、犯罪者の知り合いは犯罪者か?
ってことです。
頭のいいクトフ君はすぐにわかったみたいですね(苦笑)
深夜の決闘(序章) 投稿者:リン(宗一郎) 投稿日:2000/06/11(Sun) 23:06
「リンさん」
当てもなさそうに道をぼんやりと歩いているリンにルネリオが声をかけた。
「あら、カッツェさんにルネリオさん」
その呼びかけに、リンの鈴のように軽やかな声が返って来る。
ルネリオは駆け足がちになりながら、急いでリンに駆け寄った。その後を、カッツェがゆっくりと後を追う。
「おかえりなさい。どうでした?」
「ええ、いろいろ見てきました。知り合いにも会えたし」
何がどうなのかは良くわからないが、リンは多分今日の行動のことだろうと思い、すぐに返事をした。
あくまで自分の心のうちは知られないように。
「あ・あの……」
「なにか?」
「できたら、明日も試合があるし、今すぐに戦ってもらえませんか」
「ええ、構いませんよ」
ルネリオの無茶な提案にリンは笑顔で答えた。
「ほんとですか?」
ルネリオは喜びに声を弾ませた。まるで、玩具を与えられてワクワクしている子供のようだ。
「ええ」
ちょうど、ストレスも溜まっていたしね、と心の中で付け加える。
「近くにいい場所があるんです。そこに行きましょう」
夕御飯中♪〜忘れモノ? 投稿者:マイナリス=グリム(μξ) 投稿日:2000/06/13(Tue) 03:04
「マイナさん、シチューは美味しいですか?」
「うん♪」
帰路、特に問題もなく宿についたアールセキンは、約束通りマイナにシチューを作って、夕食となった。
そこには、溜息をつく女将さんの姿もある。
「……プロ顔負けねぇ……にしても、もう一人のお連れさんを待たなくても良かったのかい?」
「大丈夫ですよ。多分また他の宿に泊まっている方達の所で食べて来られるでしょう。
もしそうでなくても、シチューなら温めるだけですしね。」
ふと、『待つ』と言う言葉に、何か思い出さなければいけない事があるような気がして、
マイナは箸――もとい、スプーンを止めた。
「どうしました?」
アールセキンが覗きこんでくる。
マイナの事となると、本当に如実無い。
「う〜ん……?
ひゃにか、おもひだふふぉと、ふぁったひがふるんだ……」
(なにか、思い出す事、あった気がするんだ……)
「うーん……
――じゃあ、夕御飯が終ったら一緒に考えてあげるから、スプーンを咥えたままにしないで、
ちゃんと食べてからにしようね?」
「はぁい♪」
苦笑して顔を見合わせるアルと女将さんをよそに、マイナは再びシチューと格闘し始めた。
――結局、マイナは何を忘れているのかを思い出せぬまま、ゼフィロス祭三日目の夜は深けて行った。
******************************************
そう言えば、指名手配(爆)の時に持っていたジュースその他はどうしたんだろう?
きっと、アプリ倉庫にでも入れてあるんですね。
ちなみに、思い出せないのはシリンさんの事ですね。(そんな事、忘れるなって気も)
他の人は、お互いにどちらかの宿にいると思っているんでしょうか、多分。
捜さないで(見つけないで)ください【爆】 投稿者:ステファン=ノティス 投稿日:2000/06/13(Tue) 03:15
ザワザワザワ…………
「どいてどいて〜♪」
「ちょっ…はなっ………」
闘技場から出てくる人でごった返している大通りを軽快なステップを踏みながら、ステフを片手に引きずって上機嫌で走りぬけるアピアに、通りの人々が眉を寄せて見送る。一体どこにそんな力があるのか、ステフの抵抗も全く意に介していない。しばらく走った後、唐突にアピアが止まる。
「いいかげん離せよっ!」
引きずりまわされ不機嫌になったステフが、アピアの手を乱暴に振り払った。一瞬むっとした顔になったアピアだが、ステフが手首をさすっているのに気付き、覗きこむ。
「あらら、赤くなっちゃってる。そんなに強くひぱってたのね。ごめんなさい」
さほど悪びれた様子でもないアピアに、ステフの機嫌は余計悪くなる。
「大体さぁ。ガルとか置いて来ちまってどうすんだよ?!ムサシや兄貴、ジンクだって戻ってくるはずなのに!どこ行くつもりなんだよっ?――って、こら!!きいてんのか?」
かなり険悪な顔でアピアを上目使いに見上げ、刺々しい声で問う。そんなステフの様子など気にもせずに、アピアは自分のアプリ倉庫をあさっている。
「えーと、確かこの辺に前作った奴があったはず―――あったぁ!さぁ、手ぇだして!」
「う?え”!?いっっ――――たぁ〜〜〜〜!!」
引け腰のステフの腕を引っつかむと、有無を言わさず薬を塗りこむ。すると、さっきまで赤くなっていた部分の痛みが引き、それと同時に赤みも消えてゆく。
「どお?まだ痛い?」
心配そうに覗きこむアピアに、ステフはふるふると首を横に振る。
「ありがとは?」
「う”……ありが、とう…」
原因がアピアなのに、という理不尽さを感じながらも、何故か逆らえずに礼を言う。
「さて、それじゃ、行きましょっか♪」
「だから何処へ?!」
忘れかけてた疑問を思い出し、間髪いれずに聞き返すステフ。
「あら!もう忘れちゃったの?武器作ってあげるからデートしてって言ったでしょ?」
呆れた顔でアピアが返事をする。
「あれって、今すぐだったの?!それはちょっと……」
もっと後――せめて武闘大会が終わってからだと思ってたステフは、ちょっと困った顔をする。しかしアピアも簡単には引かない。
「ねえ。明日の決勝までに新しい武器作って、ムサシを驚かせたいと思わない?」
どこか意地の悪そうな笑顔が引っかかるが、確かに新しい武器は早く欲しい。
そんなステフの心の内を見透かしたかのように、アピアは自分を遠慮がちに見上げるステフに、にっこりと笑い返す。
「じゃ、決まりね?さ、そうと決まったら落ち着けるところにでも行きましょうか。宿でもとって武器作りに専念しなきゃ!」
アピアに再び手を引っ張られ、ステフは後ろをちらちら振り返りながら後に続く。考えているのは、何も言わずに置き去りにしてしまった仲間たちのこと。
(――あのメンツなら、大丈夫かな?子供じゃないんだし……)
そんなことを考えてムリヤリ自分を納得させたステフは、後ろ髪を引かれる思いを味わいながらも、暗くなり始めた通りの向こうに消えていく闘技場を眺めていた。
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またもや長々と書いてしまいました。
ほんとは二人の行方は謎のままにし様かとも思ったんだけどね。
まあとりあえず、ステフ&アピアは決勝戦あたりまで書きこめませんので、他の皆さんでちゃっちゃと進めちゃってくださいね。
夏休み入る前までにはせめて武闘大会終わらせないと埒があかないし。
さて、どうしたもんだろう 投稿者:中島上等兵(グルタミン) 投稿日:2000/06/13(Tue) 12:36
(何なんだ一体)
中島上等兵は目の前の敵を96式軽機関銃でなぎ倒しながら考
えた。この人民服の奴らは一体何者なんだ?
その思いは西崎と渋沢も同じである。
なんとなくこの兵士が味方であることは理解できるが、あの踊
りながら人民服の奴らを叩きのめしているヤツは一体何なんだ?
ロッキーはただ、中島上等兵を一緒に行動しているだけで、あ
まり不快考えはない。
30分後。
渋沢のドス、中島上等兵の軽機関銃、ロッキーのシラットのよ
うな理解不能の打撃に蹴散らされた人民服の敵が倒れている。
殺して、即ちデリートしてしまうといけないので、あえてうめ
くがままに放置する4人。ロッキーが倒れてうめいている敵を高
笑いしながら蹴り上げている。
「さて、どうしたものであろうか…」
ロッキー、西崎、渋沢に、そして自分自身に問い掛ける中島上等兵。
月影の戦い 投稿者:ルネリオ 投稿日:2000/06/15(Thu) 01:25
リンに連れられ、ルネリオとカッツェを連れて、街の一角にある広場にたどりついた。
立ち並ぶ建物の隙間から、かけ始めたばかりの月の光がそのいっかくを照らしている。
「さぁ、ここで始めましょうか?」
こちらを向いたリンに対して、待ってましたとばかりにルネリオは剣をぬいて、地面にたてた。
「えっと、ギブアップはありでいいですよね。いつもそうしてもらってるんです」
荷物をカッツェに頼んで、準備体操を始めるルネがそうといかけた。
「ええ、いいですよ、さぁ、始めましょう」
不敵に微笑むリンは、ルネに向かって手を差しのべた。
ルネは剣をかまえ、その剣越しにリンを見つめる。
「よかった、ギブアップしてくれないと、どうなるかわからないですから」
次の一瞬、ルネはリン目がけて一気に間をつめると、一閃した。
が、その一撃はリンにかすりもせずに宙を切り裂く。
「あれ?」
とらえたものとして、振りぬいたルネは体勢を崩して、そのままリンの後方へと走り抜けた。
「どうしたんですか?ルネリオさん」
さっきの立ち位置のままに笑いを浮かべるリン。
一瞬の閃光は、確かにその位置を切り裂いていたはずだった・・
「リンさん、瞬間移動でもできるんですか?」
軽く苦笑を浮かべてそういい、再び、剣をかまえなおしてルネは飛び込んだ。
振り抜かれる閃撃、が今度はルネはリンの動きに集中していた。
斬りつける瞬間、確かにリンは動き、剣を避けていた。
ただあまりのスピードと死角になっているため、彼には見えなかったのだ。
そして、またルネの剣は宙を切り、今度はリンに背中を押されて
ルネはその場に転けてしまう。
「どうしたんです?さっきから走り回ってばかりですけど」
立ち上がって砂をはらったルネは、三度、剣をかまえる。
「またですか?」
「いえ、リンさん、今度は外しませんよ」
今度はルネの方が笑みを浮かべていた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
とりあえず、これだけ・・・
また明日、明後日、来ます
場外乱闘 投稿者:ガルデュン 投稿日:2000/06/16(Fri) 00:44
「とりあえず、あのアピアとか言う別嬪さんはムサシの知り合いなんやろ?別に心配いらんのとちゃう?」
ガルとムサシ、クトファーにジンクの三人と一匹は、ごった返す闘技場の出入り口へと向かっていた。
ガルの言う心配とはもちろんアピアと共に姿を消したステフの事である。
「いや、すぐに捜しに行く」
ムサシは一言答えると、更に進むスピードを上げる…が、人の流れは遅々として前に進まない。
「どうせ夜中になったら宿に戻って来るやろ」
そう言うガルを無視するように、ムサシとクトファーは出入り口の方を見たまま振り返ろうともしなかった。
二人共、一晩かけてでもステフ達を捜すつもりらしい。
「なあジンク…」
「何ですか?」
当然取り残された形になる一人と一匹。
「やっぱりあれか。二人ともロ…(ざわざわざわ)」
ガルの声が、一際大きくなった周囲の雑音にかき消される。
それでもジンクには聞こえたらしく、少々困惑した表情で見上げていた。
「ジンクは、ほんまの所どう思もてんねん?」
意地悪い笑みを浮かべつつガルがジンクに返答を迫る。
「そ…それは……。?…ガルさん、あれ」
上手く逃げる口実を見つけたのか、ジンクは勢い良くムサシとクトファーの方に首を振った。
あっさり釣られて、ガルは視線を二人に戻す。
そこにはムサシとクトファーを取り囲む女性の壁・壁・壁。
「何や?」
「さあ…」
ムサシが困った表情で辺りを見回している。
一人と一匹の目の前で、ムサシとクトファーは黄色い声を上げる一段の波に飲み込まれていった。
「はい、ごくろうさん」
「マスター、大丈夫ですか…」
疲れた表情の二人が、即席ファン達に解放されたのはそれからずいぶん経った後の事であった。(笑)
「そうそう、ムサシ。ステフがな、『あのルネリオとかいう奴も倒しちゃって、ガルやおれの仇を取ってもらいたい』って言うてたぞ」
ステフという単語に反応してムサシが顔を上げる。
「せやから今日は大人しく宿で休めや。なに、明日の試合までには必ず戻って来るやろ」
*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*
すいません!これ以上うかばなかったので、書き止め ^^;
修正受け付け中です!
そのころ囚われのシリンは。 投稿者:シリン=ダー(みねの) 投稿日:2000/06/16(Fri) 02:33
「――うみゅ?」
目覚めたとき、シリンは不思議な場所にいた。
漆黒の空間の中を縦横無尽に緑の光のラインが走り、その上を光の塊が高速で移動している。
「あれぇ?あたしどうしたんでしょうか?」
マイナを探しに行って、それから先はちっとも憶えていない。だが、シリンは自分の置かれた状況がどんなに深刻なものであるか、小指の先ほども理解していなかった。
「う〜ん、明日の決勝戦、ちゃんと見れるかなぁ?」
微笑む戦女神 投稿者:リン(宗一郎) 投稿日:2000/06/16(Fri) 22:02
「いえ、リンさん、今度は外しませんよ」
ルネリオが走った。一気に間合いを詰め、同じように剣を振り下ろす。
リンは慣れた動きで軽く身を反らして、剣の切っ先をかわすと、すばやくルネリオの死角に潜りこんだ。
ここまで、動きは両者とも今までとほぼ同じ。
だが、ルネリオはそこから、力任せに振り下ろした剣を切り返した。振り下ろす勢いを殺しながら、両足に凄まじい負荷を掛けて体の向きを変える。
先ほどはずした一撃により、今ルネリオはリンのほぼ真後ろに立っている。振り向いて狙うのは、無防備な背中だ。
前方にかかる引力に逆らい、体を剣を背後へと向かわせる。
「なっ!?」
振り向いた瞬間、リンと目が合った。
自分が振り向くよりも先に、既にリンは振り向いていた。
(だが、いくらなんでも今度は避けきれまい)
かわすには、二人の距離はあまりにも近すぎる。受けるにしても、彼女には剣の盾もない。
にもかかわらずリンは微笑んでいる。
そして、その余裕通り、鋭い金属音を響かせ、剣が空中で止められた。
よく見れば、極細の金属繊維が剣の前に張られていて、その両端をリンが握っている。
「鋼線……ですか?」
その問いの答えよりも先に剣の脇を抜けて、リンの蹴りが飛んできた。
爆ぜるような音と同時に、ルネリオの視界が揺れる。
(な・なんだ、今の?とにかく、急いで態勢を立て直さなきゃ)
慌てて背後に飛び退り、剣を構えなおす。が、追撃は来ない。
見ると、リンは先ほどの位置から動かずに、低い姿勢で拳を構えている。
「お強いですね」
「押してるあなたがそれを言うと、イヤミみたいですよ」
ルネリオはそういうと、不満げに眉根を寄せた。その様子にリンはクスッと笑う。
「あっ、ごめんなさい。そう聞こえました?」
「いや、そう言うわけじゃないんですけど」
ルネリオは慌てて弁解をした。まるで机を挟んで談笑でもしているかのような彼女の態度に、つい自分のペースを崩されてしまう。
妙に浮き足立っている自分の気持ちを落ち着ける為、ルネリオは冷静に彼女の動きを観察する。
リンは始めて会った時と変わらぬ微笑でルネリオを見つめている。
「さあ、もっと楽しみましょ。夜はまだ長いんですから」
帽子を取ると・・・ 投稿者:ルネリオ 投稿日:2000/06/17(Sat) 01:25
「なぜか、あなたと戦っているとこっちのペースが乱されますね」
真剣にリンの動きに注目しながらも、苦笑しながらルネが言った。
「あら?それがこっちの狙いかも知れないわよ?」
かわらず微笑みをくずさないリン。
それと同時に、ルネは完全にリンのペースに捕らえられている事を悟った。
そして、ルネが考えに気を奪われ、リンから目を離した一瞬・・・
「こちらの攻撃もうけていただこうかしら」
驚異の瞬発力で、リンはルネとの距離をゼロに変えていた。
ルネの視界に写ったのは、悪魔のように見えたリンの微笑と光る3本の軌跡だった・・・
リンの攻撃は軌道的に避けることはできなかった、しかし、下からの攻撃をジャンプした状態から受け流す。
着地したルネの左肩を20cmほどの3本のラインで傷が入っている。
2滴3滴と、地面に血が落ちる。
「大丈夫ですか?」
「ええ。多少の傷には馴れてますから」
しかし、ルネはなにで傷つけられたか自体わかっていない。
先程の網線の様な細かく薄い武器だろう。と、しか想像できなかったのだ。
「なんか、本気でデリートしようとしてません?」
ルネは先程の攻撃に、殺気を肌で感じさせられている。
「事故・・・ですから」
リンはそういうと、笑顔をくずさずにさっきをまき散らす。
「本気ですか・・・じゃあ、仕方ないですね、こっちもそれなりの事をするべきですよね」
ルネは自分の質問に自分で答えて、ゆっくりと帽子に手をかける。
「日に二回もするのってつかれるんですよね、明日はムサシさんとの決勝戦もあるし」
一人でしゃべる続けるルネに、リンも変わらぬ微笑みを見せている。
そして、帽子を脱いだルネは黒髪を光らせて、その帽子を剣で貫いた・・・
「だから、すぐに(決着を)つけます!!」
貫かれた帽子は、溶けるようにデータとなって剣に広がっていく
そして、見た目は変わらないままに剣に帽子は全てとけ込んでしまった・・・
「この帽子、“ピエロ”っていうらしいんです。掘り出し物なんですよ少し前に、店で買ったんです」
端から見ていたカッツェも、戦いっている相手のリンにも、あの帽子がハッカーからの流出品だと理解する。
そして、それがわかっていないのは使っているルネ自身だけである。
それと同時に、リンの表情からも少しずつ笑みが消え始めた。
「これを武器にとかし込めばですね、剣の形を思いのままに変えられるんです」
しかし、これを溶かした剣は、主人の思考を瞬時に反映して変形する。
よって、ルネは力をセーブして戦うなど考える暇もなく、剣の変形速度に合わせて、剣とダンスを踊るように体を反応させるのだ。
「行きます!!」
ルネは深呼吸をして、剣を体の横に構えて、さっきとは比べ物にならない速度で間合いをつめる。
半分剣に操られたような状態になったが、その反応速度はリンに匹敵するほどまで研ぎすまされてきた。
巻き上がる砂ぼこりの中、剣を腰のあたりからV字型に切り返す。
それに反応してくるリンも再び、網線を構える。
しかし、網線に触れた瞬間、ルネの剣のその部分はデータレベルまで分解。
網線を通してから、再構築された。
つまり、すり抜けたのだ・・・だが、剣はギリギリで、リンに一本の傷をつけるしかできなかった。
「あら?」
自分の傷を見たリンに、もう微笑みは無くなっていた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
とりあえず、帽子とった時のことかいときました。
結局、戦い終わらなかったけど・・・
決着? 投稿者:リン(宗一郎) 投稿日:2000/06/22(Thu) 21:42
リンは手の中の鋼線をぐっと引き絞ると、ルネリオを見据えた。
「じゃあ、今度はこっちから仕掛けますね」
リンはそう言うと、左手を軽く振った。
何かが風を切る音とともに、太腿とわき腹が裂けた。
「痛っ」
ルネリオは痛みに顔をしかめながらも、前に出た。
武器として使えば、防御には回せない。
そのうえ、こんな操作の難しい武器を使っていては、避けるのもままならないだろう。
ならば多少の攻撃を食らっても、こちらが1手で終わらせればいい。
誰にでもわかる当然の理屈だ。
ルネリオの突進を止めるべく、無数の糸が宙を舞う。
そのうちの数本が、頬を、足を、腕を引き裂いて鮮血を散らせるが、どれ1つとしてルネリオの突進を止めるには至らない。
「もらった!!!」
そして、ついに剣が振り切れる間合いに入ったとき、ルネリオが叫んだ。
刃はそのまままっすぐにリンの肩口に向かって進み、食いこむ。
肉が裂ける音でも、骨を断つ音でもなく、痺れるような鈍い金属音が響いた。
見れば、剣を受けたリンの肩に無数の鋼線が巻きつけてあった。これが、ルネリオの刃を防いだのだ。
だが、そうは言っても剣の重みはほぼ体に抜ける。リンは苦痛に顔をしかめている。
詰まっていた息を大きく吐くと、リンは目の前にあるルネリオの顔を見た。
「あ、負けちゃったみたいですね」
リンはにこっと微笑むと、軽く言い放った。
「今ので決まりですか?」
「ええ、防ぐのが精一杯でしたよ」
「う〜ん、なんか釈然としないなあ」
確かにルネリオの言う通り、精一杯というにはずいぶんと面倒な防ぎ方だ。
「そうですか?でも、そろそろ寝ないと」
リンは立ちあがって、あくびをかみ殺す。
「今日は楽しかったですよ。じゃあ、おやすみなさい」
「え?え?あ・あの」
そう言って、立ち去ろうとするリンをルネリオはなんと言って引きとめたらいいのか、混乱していた。
既に戦いは終わり、もう用はないと言ってしまえばそれまでなのだが、このまま別れるのも何か違うような気がする。
「この後はどうするんですか?」
隣から、カッツェが訪ねた。
既に、かなり離れていたリンは、それでもカッツェの問いに振りかえる。
「ええと、取り合えずもう少しこの街にいますよ」
「じゃあ、明日もご一緒しませんか?」
カッツェが重ねて問いかける。
「ええ、構いませんよ」
「ほんとですか?」
リンの答えに、ついルネリオは声をあげた。
そして、ルネリオはやっと、理解する。
ああ、なるほど。
ようするに自分は、この人を気に入っているのだ。特に、あの微笑の微妙な安心感を。
別に惚れていると言うわけではないので、最初は気づかなかったが、それでも好きであることには変わりない。
「あ、迷惑でした?」
「そんなことないですよ」
「よかった、それじゃあ明日も、よろしくお願いしますね」
リンは安堵の表情を見せた。
「それじゃあ、明日の朝この広場に8時ぐらいで」
「ええ、じゃおやすみなさい」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
取り合えず、終わらせた!!!!
無理がある?いや、そんな事は……まあ、きにせずに。
猫、再び夜の散歩 投稿者:カッツェ(みねの) 投稿日:2000/06/23(Fri) 02:21
真夜中。ゼフィロスの街の裏通り。
一匹の優雅な黒猫が今夜も街を闊歩している。
その肢体は猫のくせにやけに気高い。
ライカンスロープの性質故か、カッツェは夜に猫の姿でうろつくのが好きだった。
ルネリオは今頃、宿で今日の疲れをとるために熟睡しているだろう。何しろ決闘までしたのだ。彼の実力なら恐らく、苦もなく決勝まで勝ち進めるだろう。
彼女はふと、ルネリオに重ねてゼフィロスを思い出した。
久々に顔出し 投稿者:アレイク(うなぎ) 投稿日:2000/06/23(Fri) 04:08
「また、戻って来ちまったか‥‥」
チープラフとの死闘の末、自らの身体データを再構築して回復するには、かなりの時間を浪費した。それだけではない。アレイクはずっと砂の海をさまよい続けていたのだ。
もう終りかもしれない‥‥。何度もそう思った。このまま砂の海に消えるのも、自分らしい最後かもしれない‥‥。覚悟はできていた。しかし、欠け始めた月の光に照らされた青白く光る砂の大地に街の光が浮かび上がって来たのは、彼が歩く事を諦めかけたこの時であった。
「神はまだこの俺に生きろと言うのだな」
すでに彼にとってこの世界で生きる事は苦痛でしかなかった。何人ものハッカーをデリートして来た偽善行為に対する罪の意識が、彼の中で芽生え始めていたのだ。
ゲートを潜ると、そこは見慣れたゼフィロスの街。方向感覚を失ったままさ迷い続けていたにもかかわらず、またこの街へと戻っていたのだ。
祭の熱気がまだ醒めやらぬ夜のゼフィロスを俳諧する。ゆっくりとしたその乾いた足音が、路地の闇へと消えてゆく。彼は力尽きていた。とにかく水と食料を口にしなければならない。赤いネオンサインがぼやけた視界に浮かび上がる。いい匂いがそんな彼を導く。
バタリ‥‥
アレイクは冷たい石畳の路上に突っ伏した。そして薄れゆく意識の中で彼は聞いた。
にゃぁ‥
頬に柔らかく冷たい感触。心地よい。
ペタペタ
アレイクはそれが猫の肉球であると気づく。
見上げれば、そこには美しく気高い黒猫が、彼の顔を覗き込んでいた。
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メシ〜!(爆)
ルネリオが登場した時の場面と、かぶってしまった‥。
唐突に朝。 投稿者:カッツェ(みねの) 投稿日:2000/06/27(Tue) 17:52
ゼフィロス祭四日目、AM8:00。
「おはようございます!リンさん」
「ルネリオさん、おはようございます」
ルネリオが広場に到着したときには、既にリンはそこにいた。彼女はルネリオの隣に当然いるであろうと思っていた人物の姿が見あたらないため、怪訝な顔でルネリオに訊ねた。
「あ、カッツェさんはどうしたんです?」
「それが……」
「ここは――?」
アレイクが次に意識を取り戻したとき、彼はどこかの宿のベッドに寝かされていた。
「気が付いたみたいね」
この部屋の宿泊者であろう人物が、アレイクの起きた気配に気づいて部屋のカーテンを勢いよく開けた。気持ちの良い明るさの太陽光が、テーブルの上に並べられている皿を照らし出す。
「朝食はルームサービスで適当に頼んだの。好き嫌いがあったら申し訳ないけれど」
アレイクはその言葉が終わるか終わらないかのうちにアレイクは食事に手を付けていた。昨夜からの極度の空腹状態から脱するために。食事が終わってから、彼は漸く自分の命の恩人の顔を見る余裕が出来た。
(皮肉だな……今まで多くの冒険者をデリートしてきた俺が、他人に助けられるとは)
「ありがとう、お嬢さん。やはり、昨日の黒猫はお嬢さんだったんだな」
前に遭ったときは余裕が無かったが、こうして見るとこの一見してただの魔法使いのような黒髪の少女には、猫の姿の時ですら漂う不思議な気高さが際だっている。逆光でぼんやりとした輪郭だけでもその顔立ちの美しさが充分すぎるほどわかる。
だが、彼女は何処かで見たことが無いか?
チープラフを追っていた時の黒猫にではない。アレイクは、黒ずくめの姿であらゆる魔法を駆使したという、アクシスで最も美しい女の伝説を思い出した。英雄ゼフィロスがまだ「生きて」いた頃の話だ。
「思い出した。お嬢さんがあの時の……」
「あら、もうばれてしまったかしら?」
シュバルツカッツェは、C-アクシスに数えるほどしか存在しない最高の解凍アプリ――賢者の証――のついた彼女の杖を横目で見て、苦笑した。
(意外と皆している?)朝の散歩〜二人の探求者 投稿者:マイナリス=グリム(μξ) 投稿日:2000/06/28(Wed) 03:50
今日も、マイナは朝の散歩に出かけていた。
胸には、どこから拾ったのか、もしくは召還したのか、お供のネコを抱えている。
昨日のシチューを温めるだけでも良かったのだが、律儀に料理を作るアルから、時間まで遊びに行く様、進められたのだ。
色々歩き回ったマイナだったが、昨日も見て歩いたため、街の様子には特に変わった所がなく、面白い所が無い。
結局、辿り着いた所はゼフィロス像の広場だった。
なぜか、この像に惹かれている自分に、マイナは気がついていない。
いつかの屋根に登り、ゼフィロス像を見下ろす位置に座り込むと、ネコの喉を撫でる。
ごろごろと鳴る音を聞き流しながら、ボーっとしていたマイナの耳に、ふと、聞き覚えのある声が聞こえて来た。
「……おい、もう朝になっちまったぞ……?」
「やかましいっ、黙って探せよ……疲れてんだから……」
「ふぅ……」
あちこちを見渡しながら屋根の上を走って来るムサシに、さらに上空から周りを見渡すクトファー
どちらも、かなり疲れている様だった。
「あっ、おぉ〜い♪」
「あれは……」
ムサシに合図を送り、クトファーはマイナの元へと降り立った。
「……よぉ、元気か、マイナ?」
「挨拶はいいからっ、おチビちゃん、ステフを知らないか?」
「ステフおにぃちゃん?」
「そうっ、ステフっ」
期待を込めた眼差しのクトファーに、ふとムサシが口を突っ込む。
「マイナ、その『おにぃちゃん』と言うのは、どうかと思うぞ?
――ステフは女の子だよ」
「あう?……おいちゃん、おヒゲ無いねぇ?――若く見えて、カッコイイよぉ♪」
さらに話が明後日の方向に進む。
「あ”ー、もう、呼び方もヒゲもどうでも良いから、ステフの事を――」
「知ってるよ♪」
『ホントか?!』
さらりと言うマイナに、二人の声が重なる。
「うんっ♪おにぃちゃんの事でしょ?」
期待感が高まり、思わず二人の肩に力が入る。
「――えっとねぇ……
じんくと一緒にいてぇ、カミノケ長くってェ、泣き虫で〜……」
「い、いや、そう言う事じゃなくてだなぁ……」
言いかけるクトファーをムサシが手で制する。
「――うんうん、ありがと、その辺で良いよ……」
思わず入った力が抜けてしまう。
「あ、オレ達ちょっと用事があるから、この辺で。
――またな、マイナ……」
「あう?――うんっ!またねぇ〜♪」
「――べ、ベタだったなぁ……」
「アレに聞いても、無駄なような気はしたんだ……じゃ、もう少し探してみるかぁ……」
「ああ……そうだな……」
会った時よりもさらに疲れた表情をした二人は、誰のせいか理解していないマイナをしりめに、
高くなりつつある朝日に向かって、去って行った。
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