砂の海で‥‥ 投稿者:アレイク(うなぎ) 投稿日:2000/05/22(Mon) 02:40
砂漠の中、一人消えかかろうとしている男がいた。
「俺も、もう終わりかな‥‥」
男は歩けずにいた。なぜならその下半身を消失してしまった
からだ。死闘の末の有様である。
「シャンダンのチープラフを少々ナメていたな。あれほど強い
奴だったとは‥‥」
アレイクはハッカー、チープラフを狩るために追い詰め、そ
して死闘の末逃げられてしまったのだ。
「ザマねぇな‥」
自嘲の笑みを溢しながら、回復魔法によって自らの半分失わ
れた体を復元し続けている。失われた身体データを再構築する
には、まだまだ時間がかかりそうだ。
太陽の照りつける乾燥地帯にただ一人ポツンと取り残された
アレイク。熱風の運ぶ砂の粒子を頬に貼り付けながら、彼は自
身の過去を振り返る。
思えばいつからだろうか、ただの賞金稼ぎだった自分がハッ
カーを狩る事自体を楽しむようになったのは‥。ハッカー狩り
と言う偽善によって正当化された人殺しを楽しむようになった
のは‥。
「このままゲームオーバーも悪くないか‥」
太陽の下で砂とともに散る事を受け入れようとしているアレ
イクがそこにいた。
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現状だけ書きました。未だ行動は保留のまま。
明らかにサブキャラですな。(笑)
ルフィーの旅の目的は・・・ 投稿者:ルフィー(神永 緒忍) 投稿日:2000/05/23(Tue) 20:21
「旅の目的・・・ですか?」
ルフィーは不思議そうに言った
「そうよ。誰か探している人や物があるとか、敵討ちと・・・・。」
「わたしはただ旅が楽しいから旅をしているだけよ。いろいろなと
ころに行って、いろいろなものを見たり、いろいろな人と話したら
り、色々な経験をすることが何よりも楽しいの。」
「でも、何で独り旅なの?」
「いつも独り旅をしているわけじゃないの。姉さんと会ったときに
は、たまたまいつもいる村から大きな街への移動だったから一人だ
ったけど、普段はいろいろな人とパーティを組んでいるわ。」
「例えば?」
「そうね。本当にいろいろな人がいたわよ。シリンさんのような駆
け出しの冒険者もいたし、逆にもう何十年も旅しているような超ベ
テランの冒険者とも旅したわよ。ゼフィロスにくる少し前までは、
クズインさんと、コドロさんという兄弟と旅していたわ。でも、結
果的にはその冒険は失敗に終わって・・・・・・。」
「話したくないことがあるのなら、それはいいわ。あなたの冒険の
目的はわかったわ。いつまでいっしょにいられるかはわからないけ
ど、いっしょにいるあいだは助け合っていきましょうね。」
「もちろんです、姉さん・。」
「明日はいよいよ決勝ですね。がんばってくださいね!」
「もちろんよ。わたしをなめてきたあいつの鼻を明かすためにも、
必ずいい結果を残して見せるわ。」
「わたし、ちょっと外に行ってくる。姉さんはゆっくりしてたほう
がいいよ。」
そういうと、ルフィーはラルク夫妻の家を出て牧場の大きな建物の
方へと向かっていった。目的は明日の決勝の出走表をとりに行くた
めだった。そこには、このように書かれていた・・・・。
馬番馬名倍率
1ジープスマナティ12.5
2リンドバーグ20.0
3ファイナルドライブ 35.0
4ライトブリーズ 3.0
5ミスティ 5.5
6ロンド 2.5
7ディンディン 9.0
8ジャン 4.5
9イサチフガスペサ 2.0
10フリーズ 10.0
「姉さん、必ず勝ってね・・・。」
その紙を見て、ルフィーはそうつぶやいた。
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とりあえず、決勝に出る馬の名前を決めてみました。
売店〜闘技場外での戦い? 投稿者:マイナリス=グリム(μξ) 投稿日:2000/05/24(Wed) 01:04
マイナは、きょろきょろとしながら、廊下を歩いていた。
ゼフィロス祭のイベントともなれば、普通は人がごった返していて、辺りを見まわしながら歩く余裕など無いのだが、
今は、何せ試合中。
人が全く居ないとは言わないが、快適に歩く程度は出来た。
そんな中、マイナが探していたモノは――
「――あった!」
闘技場の中で売店を開いていたコネル(仮名)は、遠くから走ってくる子供を見つけた。
と、そのまま商品を掴み、走り抜けて行く。
「ほぉ……ここに子供がいるなんて、珍しいな……
――って、こらっ、勝手に商品を持って行くなぁ!?」
慌てて店をほおりだして追いかける。
が、人の股をくぐり、どこぞの召還獣を飛び越え、壁を蹴り跳ねてはしゃぎまわる子供のすばしっこさに比べて、
こっちは他人にぶつかり、怖い召還獣を大きく避け、壁にキスする始末である。
追いかけづらい事この上ない。
――というか、普通にやっていたのでは、すぐに息が切れてしまう。
周りも、野次馬が笑ってみているだけで、誰も助けようとしてくれない。
「……はぁ……はぁ……ち、ちくしょお……こうなったら――」
コネルは、懐から子供向けにと仕入れていた、棒付きキャンディーを取り出した。
すかさず方向を変え、こちらに向かってくる子供を――
「わ〜い♪」
「ていっ、捕まえた。
――はぁ、はぁ……ふっ、所詮は…はぁはぁ…子供よ、ふぅ、はぁ、げほげほ……ちょ、ちょろいもんよ」
「……ダイジョブぅ?」
『やかましいっ!』とか心の中では思いつつも、息を整えるのに必死で、もうしばらくは話せそうに無かった。
「――んで、どうしてこんな事をしたんだ?」
「?」
首を傾げる。
子供だから――いや、この姿はハーフリングだろうか?
どちらにしろ、見た目とその年齢が一致しないのは、この世界、常識である。
「……だから、なぜ商品を盗ったのかを聞いているんだよッ!」
「しょうひん?」
「その手に持っているヤツだ、そう、それそれ」
子供は、とぼけているのか本気なのか、呆けたような表情で自分の手の中のジュースを指差した。
「これ?
あったから持っていったの〜♪」
頭が痛くなる。
――完全に子供だ、こいつ(怒)
一瞬、気を抜いたのが悪かった。
子供の手は、するりとすり抜けて、再び逃げ出してしまったのだった。
「わ〜い♪また鬼ごっこだぁ〜♪」
「あ、こらっ、クソガキッ!逃げるんじゃねぇ〜ッッ!!」
「おーにさんこちらぁ〜♪」
子供の方は、本気で遊んでいると思っているのかもしれない。
――だがっ!やられている方ははっきり言って、怒り心頭である。
「ぜってぇに、逃がさんッ!」
追いかける先の子供が、T字路を曲がる。
――バカめっ!そっちは闘技場の入口への下り階段――今は試合中だから閉まっているはずだ!
思わずにやりと顔が緩む。
子供を追いかけて、自分もT字路を曲がって――
カツ――ピンッ
いつ、それを張ったのかは解らない。
だが、自分が地面から数センチの所に張られたワイヤーのような物に足を取られた事が分かった時には――
すでに階段へと転がり落ちて行く所だった。
「ばいば〜い♪」
「どちくちょおぉぉぉぉ〜〜っ!!」
――――がらがしゃがどしゃ〜〜ん!!!
――凄まじい音とともに転がり落ちた割には、なんとか意識を失わずに済んだのは幸運だったのかもしれない。
………不幸中の幸い?――いや、もう、ここまで来たら関係無いッ!
ここまで……ここまでこけにされたのは初めてだッ。
コネルは、節々が痛む体に、無理矢理大きく息を吸いこんだ。
「そのガキを捕まえてくれた奴には、1000Gだぁ〜すッ!!!」
店主、コネルのやけくそ気味の叫びに、そこらに集まる野次馬冒険者達の間に、ざわめきが広がった。
マイナの盗った物全てをGに換算しても、100にも満たないだろう。
しかし、ここまでこけにされた店主の頭は、完全に商売を忘れていた。
「ほ、本気か?」
「当たり前だッ!そのガキだけは絶対に逃がさねぇッ!!」
「うぉっっしゃぁーっっ!!」
異様な空気が、辺りに伝染してゆく。
文字通り、獲物を見る目へと変わってゆくのだ。
一人、事態を理解できないのか、マイナは笑顔のままどうしようか迷っていた。
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……寝ぼけて書いていたような気がします。
ヘンな所が無いと良いですけど。
アルさん、救出、よろしくです。
決着! 投稿者:ムサシ 投稿日:2000/05/24(Wed) 01:35
にらみ合ったまま数分が過ぎるが、まったく動かない。
他の挑戦者達も観客に変貌してしまっている。
「ふぅ……時間がもったいないねぇ……いっきにいくぞ?」
ムサシが構えを解き、無防備に腰を上げる。
「出来るものならやってみろよ」
クトフはもう少し腰を落とし、油断無く身構える。
「はっきりいって、君は俺の出会った奴の中では強いほうだよ……」
クトフを見ながらゆっくり後ろに下がって行く。
距離が先程の三倍ほどあいたところでムサシは足を止める。
「でも、俺のほうが数倍強い!」
言い終えるやいなや、ムサシは居合で剣を抜き衝撃波を飛ばす。
「なめるなぁ!」
不可視の衝撃波を切ろうと構え、そこで彼は気づく。
――視界にムサシがいないことに。
「なめてなんかいないよ……」
声はクトフの後ろから聞こえた。
その瞬間、クトファーは負けを悟った。
後ろは気にせず、とび来る衝撃波を切り捨てると、剣をしまう。
「……まいったよ……衝撃波を切ればお前に攻撃される……
お前を相手にしたら衝撃波にあたる……なんて技だ?」
「俺の必殺技……奥義のほうがちかいかな?それのひとつ……
二の型参の式……無剣」
「ち……流石侍ってところか……」
クトフは苦笑を浮かべると、場外に下りて負けの宣告を受ける。
「さて、みんなはどうする?一度にかかってきても…………」
ムサシの言葉を遮り、参加者の一人が叫ぶ。
「やっぱり、あいつはヤマトの「里」出身のムサシだ!」
微妙にムサシの顔が歪む。
場内がざわつき、いっせいに闘技場から走り去る人々。
「……知ってる奴もいたのか……」
誰もいなくなったリングの上で、ムサシは一人呟いた。
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いじょうっす。
またまた謎を残しつつ次号につづく!
ムサシに望みを 投稿者:ステファン=ノティス 投稿日:2000/05/24(Wed) 02:07
「あ〜あ。兄貴負けちゃった……まあ、予想はしてたんだけどな〜」
言葉の割にはさほど残念そうな気配がない顔のステフに、ジンクも苦笑する。
「あの様子じゃ、ムサシさん、アリッサムさんより強そうだからね。アリッサムさんはまだ練習段階だったはずでしょ?あの手の技は」
ステフはそれには答えずに、難しそうな顔をしてムサシを見ている。
「どないしたんや?なんか気になることがあるような顔やけど?」
「……いや、いいや。やっぱ思い出せなかったから。どっかで『里』ってきいたことあるようなきがしたんだけどね」
苦笑しながら返事をするステフ。ふと顔を戻すと、闘技場の上ではムサシがにこやかに手を振っている。珍しくくすっと笑いながら、手を振り返す。さらに嬉しそうに手を振るムサシに苦笑がもれる。
「こうなったら、絶対優勝してもらいたいもんだね。それで、あのルネリオとかいう奴も倒しちゃって、ガルやおれの仇を取ってもらいたいもんだな……」
最後の方は消え入るような小声で、誰にともなくステフは呟いていた。
「それじゃあ、僕は桜吹雪の方に行って来ますね?シリンさん達が心配なので……」
「ああ!じゃあ頼むよ。気をつけてな」
ステフに念を押されながらジンクが去っていった。
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観客席側はこんな感じですかね。とりあえずこっちは終了!カナ?(爆)
あぁ、やっぱり銃撃戦に… 投稿者:中島上等兵 投稿日:2000/05/24(Wed) 22:25
中島上等兵が逆関節に決めて投げた敵は、苦悶の表情のまま失
神。その体を乗り越えるようにして挑みかかる人民服に人民帽の
敵。手には青竜刀を持っている。
「殺ーー(シャァーー)」
刀一閃、中島上等兵の軍刀が光る。
キィィィィンーー!
刃と刃がぶつかりあう鋭い金属音が響く。手にした青竜刀があ
さっての方角に跳ね返されたのに上身ごと動かされた敵の下半身
はガラ空きだ。
「甘いんだよっ!」
中島上等兵はすばやく足払いをかけると、愛銃38式歩兵銃の
ストックを敵の脳天に叩き落す。
アイ〜ヤ〜!
東洋風だが、ヤマトのものではないその敵の人民帽が上滑りし
て宙に舞う。
その瞬間、銃声が轟いた。中島上等兵はさっと身を低く構えた
が、戦闘帽のつばに銃弾がかすり、軽く瑕がついた。
「江!(カオ!)」
銃撃してきたのは人民帽の敵の戦友らしい。こいつも人民服に
身をつつんでいる。人民服の敵は都合5人いるようだ。
が、そんなことを気にしている場合ではない。目前の敵は倒す
のみである。
「何を小癪な群雀ってな!」
中島上等兵は腰に下げていた14年式拳銃を抜くと、人民服の
集団に向けてすばやく鉛の玉を叩き込んだ。
「貴様らから先に発砲してきたんだからな…」
アイヤー! アイヤー!
人民服たちがうめく。自動小銃を持っていた人民服の敵が苦し
紛れに無差別発砲。
その弾が角刈り、着流しの参戦者の袖を撃ち抜く。
「なんだ、こいつ銃撃ってくるぜ、やっちまえ!」
角刈りがドスをもって人民服に体当たりを加える。
「うひょひょう!」
ロッキーまでも人民服に標的を移す。角刈りのドスを見て逃げ
回る人民服に、正面から正拳突き。
ロッキーのストレートを受けてぶっ倒れた人民服に、
「報いであろう」と一言、中島上等兵。当然のように蹴り上げる
と、角刈りが追いついてドスで何度か突く。
なぜかこの集団リンチに他の参戦者も加わってくる。
ドスで突かれのたうち回る人民服に、派手なスーツにスモーク
のサングラスがエナメルの靴で止めをさす。
他の人民服もこういった具合で撲滅されてしまった…
…なんと言うことでしょう! ほぼ全員の参加者が人民服狩りに
加わっています。なぜでしょうか! ここは、ヤマトのオークボ
でしょうかっ! 中島上等兵、自ら課した禁は守りました! 銃
撃を受けない限り自らから発砲はしない、それを守り抜きました
が発砲を受け、帝国陸軍兵士の見事な射撃技量を披露してくれま
したっ!
もはや古パチの実況も追いつかない戦況となってきた桜吹雪で
ある。
………………………………………………………………………
さぁて、そろそろ戦を盛り上げていかないと…
ふふん♪ 投稿者:アピア 投稿日:2000/05/29(Mon) 03:48
「で、これからどうするの?」
ムサシ達の試合も終わり、みんなが他の闘技場に移動しようとしてるなか、
ステフは動こうとしなかった。
それにアピアが痺れを切らし、問う。
「ん?マイナが帰ってくるのをまつぞ?」
さも当然のようにステフが答える。
「…………ぷ……」
思わず口に手を当て笑い出すアピア
「な、なんだよ?」
「あ、ごめんねぇ。つい昔を思い出して……」
いいながら、けたけたと笑う。
完全にわけがわからないステフは、首を傾げるしかない。
「なんや?わらっとらんとおしえてーな」
ガルまで気になったのか、会話にはいってくる。
「私もね、以前それでマイナを待ったことがあるの。で、…………」
『で……?』
二人が顔を乗り出して問い返す。
「三日待ったけど帰ってこなかった♪」
『……はぅ……』
思わず二人がその場にへたり込む。
そのときアピアの瞳が怪しく光る。
「なぁ、探しにいか…………あれ?」
ガルが顔を上げたとき、ステフとアピアはすでに姿を消していた。
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さーて、アピアをさがせ〜〜〜♪
C2K 投稿者:ロッキー=メイビア 投稿日:2000/05/29(Mon) 15:45
第4会場は騒然としていた。真っ先に消えるだろうと思われていた色物2人組が席巻している。
もはや試合そのものの存亡が問われるほどに。
「己の思想を肉体言語に還元し、他の選手はおろか、会場全てにアジテーションを行っている中島上等兵!方や己の肉体こそが思想、ベクトル無きその思想の行き着く先は何処かロッキー=メイビア!」
パンチを打つにはフォームが様々ある。ジャブ、ストレート、フック、正拳突き、アッパー、ボディ、亜流ではバックブロー、コークスクリュウ、ロシアンフック、ショートレンジラリアット、ワンインチパンチ。もっともも、その基本中の基本といえるジャブでさえ打ち方によってはこれまた何十通りもある。
だが、ロッキーのパンチにはそのどれとも違う印象があった。
殴っているポイントが急所であるか、効果的にダメージを与える場所であるかなど全く関係ない。
ガードされていようが、全く関係無い。
骨であろうが肉であろうが全てを殴る。
目に見えている箇所全てを殴る。
目に見えている者全てを殴る。
無呼吸でひたすら殴る。
笑いながら。
だが、時折彼の体を異質な物が掠めていく。
ごく小さな鉄の塊。
うざい。
この小さな虫がすごくうざったい。
この虫はどこから来るのだろう。
ああ、あの深緑色のヒトたちから虫がどんどん来るんだ。
せっかくぼくがたのしんでなぐっているというのに。
あの虫をどんどんとばして邪魔してくる。
じゃああいつらをぶんなぐってしずかにさせればいいんだ。
あそこで深緑色のヒトたちと殴り合っているひとは見覚えがある。
なかじまくんじゃないか。
これはちょうどいいや。
一緒にあの虫をとばしてくるヒトたちをやっつけよう。
あれ。
なかじまくんも虫をとばしているぞ。
でもちがうんだよなあ。
むかし、なかじまくんもぼくに虫を飛ばしてきたけど大きさがびみょうにちがうんだよなあ。
はっきりみえるからわかるんだ。
さっきぼくの周りをとんでいたのはもうすこしちいさい虫だった。
やっぱりあいつらをぶんなぐればいいんだ。
あれ。
むこうからどんどん深緑色のヒトたちが来るぞ。
虫がぴゅんぴゅんとんでいる。
なかじまくんがなにかさけんでいる。
どうしたのかなあ。
ついていってみよう。
中島は少しやりすぎたかな、と思うと同時に、ちょうどいい機会だとも思っていた。
こんなところで人民兵相手に一戦交えられるとは思ってもいなかったので、つい調子に乗って殺ってしまったが、向こうから発砲してきたのだ。こちらの非はない。
だが、正当防衛とはいえ銃火器を使用してしまった。
反則負けは免れないだろう。
無論、近くにいるドスを持った角刈りの男もだろう。
あれは急所に入った。
覚悟のある見事な一撃だった。
多分プロのヒットマンに違いない。
その男が不意にこちらに声をかけていた。
「おい、観客席の方を見てみろよ。」
何やら、一般市民だと思っていた観客の中から、次々と人民服の格好をした連中が現れた。それがこの闘技場にぞろぞろと向かってくる。
「くっ、観客席に変装した仲間がいたか。」
でも何故、大規模とはいえ武術大会にここまで集まっているのだ?
グラサンの男が呟く。
「この大会、結構でかい額が動いてるらしいぜ...」
「賭けか!」
「鋭いね、当たりだよ軍人さん...確かな情報筋だ。間違いねぇ...でもそれだけじゃぁない..この大会には大きいスポンサーがいくつも絡んでいるが、その中でも裏関係のほうで、PPVの放映権や取り分で、いざこざがあったらしい..それでこの大会の試合が一部代理戦争みてぇになってる..さっきの連中はそのための刺客ってところだろう..大会をめちゃくちゃにするとか、そのついでで刺客の連中に大掛けして配当を頂くとかな..その為には見えない部分で反則もするだろうよ..」
「この大会には仲間が参戦している...邪魔させるわけにはいかん!」
「でもこれだけの大会でならず者も大勢混じっているっていうのに裏関係の連中、つまりハッカー抜きで纏め上げようって方が無理だから、仕方がねぇ...」グラサンの男が静かに言う。
「なにっ、さっきの奴らはハッカーだったのか。」
「組織全員がそうってわけじゃねぇが、先頭に立ってやってる奴、あと武闘派はそうだって話だ。殺すことに何よりも喜びを感じる連中だからな。俺もヒットマンだけどあいつ等は違う。仁義がねぇし、ビジネスがねぇ。プロじゃねぇよ!」角刈りの男が言う。
「ならばあの中にいるかもしれん...吾が戦友たちの命を奪った仇が...」
だが、これは完全な私闘。これから決勝に立てる可能性も十分にある武蔵やロッキーを巻き添えにするわけにはいかない。
あと、バリヤーで隔てられてるとはいえ観客席にいる民間人、それにシリンどのに被害が起きないとは断定できない。
「戦場を変えよう。」
中島はそう言い、レーザーをくぐった。
「ロッキー、あとはガンバレー!」
ただ突っ立っていたロッキーにそう叫んだが、なんとロッキーも何か勘違いして付いて来てしまった。
「面白そうだからついてくぜ...」
グラサンの男は楽しそうな様子でレーザーをくぐった。
あの、瀕死の人民服の男に躊躇いもなくとどめの一撃をいれるところから、もともとルールの中でやるよりもこういう戦いの方が性にあっている人種なのだろう。
「今まで俺の組のとこがこのPPVを仕切ってきたが、最近よそ者がでかい面しやがってむかついてたところだ。いい機会だからタマ殺ったるぜぁ!」
角刈りのドス使いが後に続く。
こうして他の選手も中島の後についてゆき、観客席にいた関係者と思われる人達もそれについてゆき、皆、闘技場から消えていった。
一人だけ残して。
第4闘技場「桜吹雪」の上に最後まで残っていたのは、隅っこで目を点にして、その場でへたれていた、黒斑眼鏡で白髪のやたらニヤついた老人であった。
本人曰く、あれは無津護楼流裏太極拳王戯の1つ、気配を完全に絶つ技で、自分の拳は人を軽々と殺めてしまうほどもので、そう易々とは使えず、ああやって時を計りじっとしていたのだという。
自分ほどの達人でなくてはあのような状況で冷静に自若泰然とするのは不可能であろうと語っていた。
決して、いきなりピンク色のひじきっぽい男が、空を飛んで海パン一丁になったからとか、軍人風の男がいきなり乱闘騒ぎを起こしたり、人民服着た男達がごっつい刀振り回してチャカぶっ放したりしたから、腰が抜けて逃げるに逃げれなかったという訳ではない。
ましてやあのピンク色のモヒカン野朗が何かひょろっちかったから老人の自分でも後ろからいきなりぶん殴ってやれば倒せるだろうなんて思ってもいなかった、と自ら進んで語っていた。
結局、第4試合あれほど濃いぃ面子が揃っていたにもかかわらず、勝ち名乗りを受けたのはこの老人だった。
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遅れて申し訳ありません!
古パちはあっけにとられて解説を忘れてたってことで。
最高!いい!!こういう展開! 投稿者:シリン=ダー(みねの) 投稿日:2000/05/29(Mon) 19:42
――さて、大半の観客は何が起きたかよく理解していなかったのだが、とにかく試合は終わったので、「桜吹雪」から続々と引き上げていった。あの人民服姿の連中は、サッカーの試合なんかに出没するフーリガン的存在ぐらいにしか考えていなかったのだ。呑気なものである。
中島が撃ってしまった負傷者達に対して、スタンバイしていた僧侶達が次々と回復魔法をかけてゆく。当然ここには謎の組織の意向が働いているのだろうが、たとえどんな冒険者――即ちハッカー――であれ、デリートはアクシス=ムンディ側から厳重に禁止されているのだ。
ただ、中には最後まで試合を見届けることが出来なかった観客もいた。
「ふぇぇぇん、マイナさん〜、どこにいらっしゃるんですかぁぁ〜?」
試合の途中、戻ってくるのがあまりに遅いマイナを心配して、シリンは観客席を立って創作に出かけたのだが、案の定というか何というか、自分の方が迷子になってしまったのだ。そこに試合後会場を出ようとする他の冒険者達の波に飲まれて、状況は更に絶望的になった。
ゼフィロス祭のような大きな祭において、パーティがバラバラになってしまうのは良くあることである。皆、素知らぬ顔で彼女の脇を通り抜けるだけだ。誰も彼女を助けようとはしない。
半泣きでそこいら中を歩き回るシリンの姿を偶然見て、興味を持った人民服姿の連中がいた。
「おい、あれ、絶対に初心者だぜ」
「本当だ。あんなに『それっぽい』奴は滅多にいないぜ」
「どうせ、今日の俺達の仕事は終わったんだ、ついでにボスへの点稼ぎをしておくか」
そう、彼らは中島達がこれから戦おうとしている連中の仲間である。彼らは会場周辺の見回りを担当していて、まだ中島達のことを知らない。
彼らはごく自然に、シリンに近づいていった。
「マイナさぁぁぁん、返事してくださぁ……うきゅっ!!」
シリンの悲痛な叫びは途中で途切れた。
人民服の一人が彼女のみぞおちに的確な一撃を食らわせ、気絶させたのだ。そして他の一人が彼女を背負う。端から見れば、疲れて眠ってしまった仲間を運んでいるような感じだ。シリン以外が人民服というのが妙ではあるが、祭では人は他者に対して注意を払わなくなる。
「祭っていうのは、一番初心者を捕まえやすいからな」
「こいつのコードを見たが、数字はここ一週間以内に新規登録したものだ。こりゃ、かなり高額で売れるぞ」
売る、というのは無論ハッカー相手にだ。ハッカーは絶えずカモフラージュを必要とする。殆ど冒険をしていない初心者のデータを自らに反映させれば、しばらくはカロンの検閲に引っかからない。その他にも、色々な非合法のことをやるのに際し、とかく初心者のデータは重宝なのだ。
人民服達は、彼らのアジトへとシリンを運んでいった。
「ザ・アジテーター(煽動者)」 投稿者:アル(宗一郎) 投稿日:2000/05/30(Tue) 21:19
「へっへっへっ、もう逃げられないぜ。お嬢ちゃん」
「ぼく、お嬢ちゃんじゃないもん」
マイナは現在追い詰められていた。
いくらすばっしこいとは言ってもさすがに大人数の冒険者相手では逃げ切る事もできず、気がつけば袋小路の前に立たされていたのだ。
「よっしゃあ、1000Gは俺の物だぁ」
結局、マイナをここに追い詰めた小柄な盗賊風の男が叫びと共に、拳を振り上げた。
同じように、マイナは追いかけていた男たちは、その様子を尻目に悔しそうに舌打ちをする。
「つうわけで、お兄ちゃんと一緒にさっきのオヤジのとこに行こうか」
鳥肌が立ちそうな猫なで声で、男がマイナに近づく。
と、そんな中後ろにいた男たちの中から声がした。
「おい、そいつが倒したら、1000Gって誰ものになるんだ?」
その一言で、一斉に男たちがざわつき出した。
「なるほどな……」
「1000Gあれば……」
男たちの中からそんな呟きが漏れ、集団の様子が変化していく。
「お・おい、ちょっと待ってくれよ」
マイナを捕まえた男はその異様なムードに気づき、慌て気味だ。
じりじりと後ずさっては見たものの、いかんせん袋小路。すぐに壁にぶつかってしまう。
「悪く思うなよ」
先頭にいた濃い青の甲冑をつけた剣士風の男は微かに笑みを浮かべると、剣の腹で思いきり張り倒した。
だが、騒動はそれだけでは終わらなかった。さらに男の背後にいた男たちが一斉に襲いかかったのだ。
こうなってしまって、どうする事もできない。
お互いが入り乱れて潰し合う、文字通りのバトルロイヤルだ。
痺れるような剣戟の音と、叫び声。中には、魔法使いもいるらしく「書庫解凍」の詠唱も聞こえる。
いつのまにか、放置されているマイナはその騒動をワクワクしながら見ていた。
「わーい、さっきの大会みたい」
自分を争って戦っているのに、呑気なものだ。
と、いきなり誰かがマイナを抱き上げた。
「あれ?……あ、アルのおいちゃんだぁ」
抱えあげているアールセキンの顔を見てマイナは嬉しそうな声をあげた。
「おっと、しばらくお静かに。もう少しで終わりますから」
「???」
アールセキンの言葉に、疑問符を浮かべる。
「軽くアジっておきましたから、勝手に潰し合っていただけると思います」
どうやら、さきほどの第一声はアールセキンによる物らしい。
「???」
相変わらず、マイナには良く理解できていない。
「さてと、そろそろ他の方と合流しましょう。もうすぐ夕ご飯ですし」
「うん!!!」
今度の言葉は、マイナにもわかりやすかった。マイナは嬉しそうに大きくうなづく。
「今日は何が食べたいですか?」
「うんとね、クリームシチューがいいな」
「なるほど、ではそうさせていただきましょう」
金に目がくらんだ戦士たちの末路(主に気絶や失神)を横目に見ながら、二人は帰路へついた。
中島上等兵であるッ! 投稿者:中島上等兵(グルタミン) 投稿日:2000/05/30(Tue) 23:14
中島上等兵はまず、会場の職員から、預けた武器の返却を受
けなければならない。
「まず預けた兵器を受け取ってくるから、待っててくれないか
?」
中島上等兵が、共に付いて来てくれた漢たちに発する。
「ああ、だが時間はかけられねぇんだろ」とサングラスが言う。
「む、判ってるな。貴様は見込みがあるぞ」
「何で俺が貴様なんていわれなきゃなんねぇの。とっとと行っ
てこいよ」
「むむ、口は悪いな、貴殿」無用の仲間割れを起こすことを避
けるべく、微妙に言葉を修正する中島上等兵。
中島上等兵は、38式歩兵銃の実弾、89式重擲弾筒、96
式軽機関銃、手榴弾などを返してもらい、装備を固めた。
Cーヤマトの象徴といえる最高峰の方角を遥拝すると、気合
をいれるかのように、両方の頬をぱんぱん、と叩き、めがねを
持ちなおした。
改めて見まわす周囲には、人民服がウロチョロしている。
角刈りの説明通りなのか、雑魚どもは単独では決してかかっ
てこない。中島上等兵が眼光を投げかけると、慌てて身を避け
るばかりである。
「さて、残敵掃蕩にかかるか!」
グラサン、角刈り、そしてロッキーに聞こえる様に大きな声
で宣言すると、中島上等兵は38式歩兵銃に実弾を込めなおな
がら、ふと気がついて言葉を発した。
「しかして、諸君の姓名と階級を聞いていなかったが…」
「あ? 渋澤勝哉と発するもんだ。階級なんてない」
と、角刈り。
グラサンの方は…
「ん、俺は西崎。おまえは何だ?」
と聞き返す。
「自分は中島邦昭帝国陸軍歩兵上等兵であるッ! あっちは、
ロッキー=メイビアといって、自分の戦友である。皆のもの、
よろしく頼むぞ」
「よろしくったって2人じゃねぇか。一々大げさなヤツだな」
「む…貴様ら、口が割る過ぎるぞ」
と、14年式拳銃の左撃ちで、また一人、人民服の敵の脚を
撃ちぬきながら、苦笑いしつつ答える中島上等兵。
ロッキーは、皆の名乗りあいなどには興味がない様子で、人
民服の敵を追い回している。
「あぁーー」ロッキーが何かを見つけたようである。
「どうした、ロッキー。何かいたか?」
中島上等兵が振り向く。そして、自然にロッキーが向いてい
る方向を向く。
人民服を纏った敵が走り去るのが見えた。
それだけなら、何も驚くことはない。
しかし、めがねを通した中島上等兵の網膜には、はっきりと
走り去る人民服の敵の背中に、意識を失ったシリンが乗ってい
るのが写った。先ほど、「組」関係の話を聞いていた中島上等
兵には、そのただならぬ雰囲気と合わせて、網膜に映った情報
が脳中枢に伝わるとほぼ同時に、それが拉致によるものだと判
断できた。
「ゆ、許さん。C世界の蛆虫どもォ!」というが早いか、中島
上等兵の38式歩兵銃が火を吹く。
驚いた人民服の敵は、手榴弾を投げてきた。
3人は、さっと身をかわし、1人はひらりと身をかわし、被
害はない。
しかし、中島上等兵は威嚇射撃しか出来ない。
中島上等兵の射撃技量を以ってすれば、シリンに当てないで
人民服の敵を撃ちぬくことは可能である。
しかし、その衝撃で、シリンが放り出されたり、地面にたた
きつけられるような事になる可能性がある。
また、もし銃撃戦となった場合、敵はシリンそのものの肉体
を盾として使う恐れもある。
敵はシリンと中島上等兵の関係を恐らく知らないのだろうが
一般の冒険者の命を何とも思わないヤツらだと思われる。
そうした諸々の理由から、狙撃は控えざるを得ない。
また、ロッキーをけしかけた場合、裏目に出る恐れがある。
(ここは、肉弾しかないな…)
中島上等兵は瞬時にそう判断すると、38式歩兵銃を威嚇射
撃しながら、また、直接シリンを運んで逃げているのではない
人民服どもを撃ちぬきながら、猛然と走りよる。
「シリン殿ォォォ!」
ロッキーもそれに続く。
西崎と渋澤も、理由がわからないながらも、その少女を救出
するのだということは、中島上等兵の言動から明瞭に判る。
加勢するのは、仁義と軍人精神の華麗なる結合と言わざるを
得なかった。
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一発キャラのつもりだった角刈りと、グラサンは意外とこれ
からの話に噛んできそうですね。取り敢えず固有名刺を与えて
みました。
シリンを拉致られるとは、中島上等兵、闘いに熱中するあま
りの不覚です。
シリン誘拐発覚は五日目以降の予定 投稿者:シリン=ダー(みねの) 投稿日:2000/05/31(Wed) 01:19
「待てぇぇぇ!シリン殿を放せー!」
シリンを誘拐した人民服どもを追う中島達。
「しまった!こいつに知り合いがいたらしいぞ!」
「何だと!?開始から数日の奴にか?」
「とりあえず逃げないとやべぇぞ!!」
そう言うと人民服達は中島の突進の勢いに負けないぐらい素早く逃げながら通信機を使った。
「こちらシャンハイ部隊六組、至急応援を頼みます!」
「この卑劣漢ども、成敗してくれる!!」
漸く中島が人民服に追いついた。ロッキー、渋澤、西崎が後に続く。
――だが次の瞬間、人民服と中島達との間に、道士の格好をした男があらわれた。
「むむっ、虚空から突然現れるとは何やつ!」
「師兄、連中の『目』を潰してください!!」
「!しまっ――」
「書庫解凍(メルト)・ログクラッシュ・実行(ラン)!!」
道士の持つ杖から閃光が迸る。
「むっ?自分は何をしていたんだ?」
「何やっている!来たぞ!」
「はっ!」
襲ってきた人民服を、取り敢えず急所をはずして撃つ。放っておけばカロンが連中を相応しき裁きの場へと追い立ててくれるだろう。その前に片を付け、自分たちはこの場から離れなければならない。
ロッキーは相変わらず変な動作で格闘している。何げに海パンのままだ。
中島達四人は、謎の組織の道士の用いた違法魔法「ログクラッシュ」により、シリンが連れ去られる前後の記憶ログを綺麗さっぱり破壊されていたのだ。
一方、人民服達はシリンを無事にゼフィロスにおける彼らの拠点まで搬送することに成功した。
「うみゅう、お腹いっぱいですねぇマイナさん……」
一体どんな夢を見ているのやら、自分がこれからどんな目に遭わされるか知らないシリンは幸せそうな表情で寝言を言っていた。
ところで朴の近況 投稿者:朴哲周(グルタミン) 投稿日:2000/06/01(Thu) 18:23
さて、競馬でしこたま稼いだ朴ではあるが、その掛け金を払え
ず、逃亡した者を追いかけていた。
もともと、その男は信用がなく、ギャンブルでC世界での身を
潰しかけていた男である。朴は、こいつを借金漬けにして、その
カタに身柄を押さえ、自分の兵隊として使うつもりでいたのだ。
ギャンブル既知外(意図的な変換ミス/筆者)であることがそ
の男にとって問題なのであって、決して知能の劣った奴ではない
のだということは、朴も、その他の金貸しも招致していたことで
ある。
ところが、その男はが逃げた。
自分のところの若い衆からその報告を受けた朴は、激昂するこ
ともなく、冷静につぶやいた。
「この朴から逃げきった奴はいねぇんだよ…」
すぐさま、懇意にしているその筋のところに連絡を入れ、手配
を廻す。通信機器は禁じられているので、朴は飛脚を日常的には
使っている。
すると、ゼフィロス市内に潜伏し、ゼフィロス地下街の拡張工
事の作業員急募に連絡をしてきた事実が、ものの数時間の内に判
明した。
そこで、一番の舎弟分である若者を連れて、その仕事の集合場
所で待機する事とした。
初心者の身柄であれば高値で売ってしまえるが、C世界で借金
漬けになる男など百害あって一利無し。まったく金にならない。
そこで、本人の希望通りに地下街拡張工事で働かせ、その上が
りのほとんどをいただく、という算段を立てた。
それが可能なのも、Cヤマトからこの街に初めて来たときに、
土建屋などに顔の聞く西崎という男を知っていたからだ。
西崎も朴と付き合うメリットはあったと見え、土建屋や水商売
などの事業者をよく紹介してくれたのだ。
その筋で今回も逃げた男の行方をつかめた訳で、西崎に感謝し
なければならない。そう朴は思っていた。
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シリンを見つけるまで時間もありますし、朴が本編にからんでく
る余地を作ってみました。
さてルネとカッツェは。 投稿者:シリン=ダー(みねの) 投稿日:2000/06/02(Fri) 18:11
「――すごかったなぁ、ムサシさんの戦い!」
ルネリオは予選会場を出てから、もう何度も同じことを繰り返している。
ルネリオは予選終了後、待ち合わせていたカッツェと共にムサシの試合を見に行っていたのだ。
「明日の対戦組み合わせ、あの人と当たるといいな」
「大丈夫よ、あなたも彼も、きっと途中で負けたりしないわ」
カッツェは暗に二人が決勝で当たるのではないかという予想を語っているのだが、「強い人と戦いたい」という希望と期待とで溢れるルネリオには、それがいつか、ということは念頭にないようだった。
「そう言えば、あのリンさんって人はどうしてるのかしら?」
「そう言えば!あの人とも試合するよていだった」
その時、何とも都合のいいことに、ゼフィロスに戻ってきたリンの姿がルネリオの視界に入った。
戻って来れば一大事?! 投稿者:クトファー=フィナンシェ 投稿日:2000/06/04(Sun) 04:03
試合も終了し、観客たちの足は皆出口へと向かっている。その流れをかき分けて、ムサシとクトファーが観客席へと入ってきた。目指すは闘技場から大体の位置を確認したステフ達の所。ところが、観客席にはステフのあの目立つ長髪がちっとも見当たらない。
「あ、マスター!おかえりなさい〜。お疲れ様です」
「お?!ジンクか、ちょうどよかった☆ステフ達の所に案内してくれよ♪」
「ええ、わかりました。こっちです」
ジンクに案内されて、二人は初めて反対側を探していたことに気付き、どちらとも無く苦笑が漏れた。
「ところで、お前どこいってたんだ?会場の外から入って来たろ、今」
「実はシリンさんとマイナ君が別行動で、桜吹雪の中島さんとロッキーさんの試合を見に行ったので、迎えに行ってたんですけど……お二人とも見つからなかったんです。どうしましょう?」
ジンクの疲れきった顔から、かなり一所懸命に探したのだろうということがわかる。少し考えこみながらも、ムサシが口を開いた。
「多分……宿に帰ったんじゃないかなぁ?途中で迷ってなけりゃいいけど…」
「……後で捜した方がいいのかなっ☆」
クトファーがいつも通りの軽い口調で同意を求める。ムサシとジンクが苦笑しながら頷いた。
「あ、もうすぐですよ。ほら!あそこ…………あれ?」
ジンクが右前足で指し示した方には、ガルが一人、呆けたように座りこんでいるだけだった。ジンクがガルのもとに駆け寄って行き、ムサシとクトファーは顔を見合わせ、首を傾げながらジンクに続く。ガルが二人と一匹に気付き手を振っている。
「よぉ、おかえり〜。すごかったなぁ、お二人さん!俺なんか足元にも及ばへんよ。俺、お前らと当たらんでよかったわ、ほんまに」
一気にまくしたてるガルだったが、二人の関心は別のことに向いていた。
「なぁ……ステフはどこ行ったんだ?」
ムサシが訝しげに訊く。その横でクトファーも頷いている。ジンクもじーっとガルを見上げ、答えを待っている。3対の瞳に見つめられ、少しばつが悪そうにガルは口を開いた。
「実はそのぉ〜…………目を離した隙にどっかいなくなってもうたんや…」
『なんだとっ?!』
申し訳なさそうなガルの言葉に、ムサシとクトファーの反応が見事にハモった。そして、すぐさまクトファーがガルに掴み掛かる。
「どう言うことだ!?ことと次第によっちゃ、ただじゃすまさねぇぞ!」
「……う、ぐぅ…くるし……は、離したってぇな……」
「お、おい。落ちつけって!まずは理由を訊かんことにはどうにもならないだろうが」
試合中の興奮がまだ冷め切ってなかったらしいクトファーをムサシが宥める。しぶしぶクトファーが手を放し、解放されたガルがケホケホとむせている。
「……ついさっきな、アピアとか言う金髪のねぇちゃんと、二人とも急にいなくなっちまってさ。そういえば、『ムサシの居場所を教えろ』とか言ってたから、お前の知り合いやと思うとったんやけど、ムサシ知らへんか?」
思い出したようにガルがムサシに話を振る。それを聞き、落ち着き始めていたクトファーの心に再び何かがこみ上げてくる。
「――そーか……やっぱり貴様か………」
俯いて表情が見えないクトファーから、ただならぬ殺気を感じとり、ムサシの顔から血の気が引き、無意識のうちに1歩後ろに後退る。そんな二人を横から見ながら、一瞬『しまった!』という顔をしたガルは、ムサシに向かい『ご愁傷様』とでも言いたげな顔で手を合わせている。
一瞬の後、ゆっくりとあげられたクトファーの顔には、先程の試合の時と同じ、憎悪の色が浮かんでいた。
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みゅう!疲れた、もうダメ〜。
中途半端だけど後は任せた、ムサシ!(爆)
とりあえず、ステフは多分一晩中行方不明です〜♪