囚人と見張り番三人組 投稿者:シリン=ダー(みねの) 投稿日:2000/08/07(Mon) 13:33

 そのころ、大事な商品であるシリンの見張り番として、宗以外に王、李の二人の人民服が追加された。二人とも龍尾に入ってかなり経つ、信頼できる構成員であり、宗の友人でもあった。
「あのぉ〜」
「何だ、大人しくしていろ。今うちは大変なときなんだからな」
「ほぇ?そうなんですかー?大変ですねぇ」
「なっ……!」
 思わず怒鳴りそうになった李と王を、慌てた宗が引きずって離れたところまで連れて行く。
「アイツは、自分が誘拐されただなんてこれっぽっちも思っちゃいないんだ。騒がれない方がこっちの作業に都合がいい」
 シリンは、三人の様子をぽけ〜、っとした様子で見ていた。

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シリンさんの移動先では・・ 投稿者:飛燕 投稿日:2000/08/07(Mon) 15:18

龍尾本部ビルから南へ10km離れたゼフィロス郊外のテポラ山麓にある3階建ての龍尾の別荘にシリンが移動させられていた。
龍尾の別荘と言っても人民服姿の警備兵が70名余り配置されており実体は砦そのものだった。
建物の周囲には赤外カメラ、センサーなどのハイテク電子システムが張り巡され落とし穴などの罠が多数仕掛けられている。
シリンは建物の3階に監禁させられている。
シリンの冒険者登録コードデータの解読は特殊なパスワードや圧縮が何重にもかけられていて、Cアクシス最大のハッカー組織である
龍尾組のシステムエンジニアたちも正直云ってだいぶ手こずっている。
そのせいか、監禁されているシリンは本人の望む物が与えられ比較的自由に暮らしており、極めて楽天家の彼女自身の性格も手伝って
むしろ監禁生活を楽しんでいるかのようだった。
「あそこのお山に登ってみたいですぅ・・・」
(こいつ、囚われの身であること判っているのだろうか?)
警備兵は唖然としていた。
無論、シリン自身は仲間たちが彼女の救出に命がけで強敵の龍尾組織と戦っていることなど知る由もなかった。
龍尾のボスであるフェイ=ツォウインは、飛燕に訊ねた。
「少女のデータ解析作業はどのくらい進んでますか?」
「今、コード等の解読作業が間もなく終わり次の段階の冒険者データのフォーマット作業が始まるところです」
「いつここにも襲撃連中がやって来るかもしれぬので作業を急がせるように伝えなさい」
「了解しました。作業班にハッパをかけます」
「襲撃に備えて、警備を厳重にしなさい」
「龍尾本部ビルの警備兵たちをこちらに呼び戻します」
飛燕の伝令で龍尾本部ビルの警備兵たち40名がこちらの別荘に移動してきた。
その中にワタルも含まれていた。
*********************************************************
シリンさんは相変わらず、優雅な軟禁生活をおくってます。
一方、彼女の冒険者データ解析作業は特殊なパスワードに龍尾のエンジニアたちも難航してますが冒険者データのフォーマットの第2段階に入り最終のフォーマット済みのデータのコピーまであと一日半までになりました。
シリンさんのフォーマット済みのデータのコピーが、完全にフォーマットされてしまうと彼女の記憶データも失われ極めて危険な状態に陥る可能性があります。
救出メンバーのみなさん、頑張ってください。

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閑話休題 投稿者:飛 走影(宗一郎) 投稿日:2000/08/07(Mon) 19:43

「そう言えば、その少女はどこにいるんですか?」
龍尾の別荘中でも特に豪華な一室、その中でくつろいでいたフェイがふと思い出したように
傍らに控えている飛燕に尋ねた。
「確かに階下の客室の中に監禁されているはずですが。それがなにか?」
「いえ、一度会ってみようかと思いまして」
くすりと笑って言ったフェイの言葉に、飛燕はやや怪訝な表情を返した。
浮かんだ疑問が、反射的に口をついて出る。
「会う?ですが、あの娘遅くとも明日までには消去される者ですよ」
「そんな事は知っていますよ。ただ、そういう状態の人は実に色々な反応を見せてくれますから」
悪趣味な……。
飛燕は心の中で毒づいた。
「一緒にいかがですか?おもしろいですよ」
そんな飛燕の心境を知ってか、知らずか、フェイは相変わらずの笑顔で同行の意志を尋ねた。
「いえ、私の方でも仕事がありますので……」
「そうですか。嫌なら、はっきり言ってもらった方が心地よい物ですが」
一瞬、そのわずかに開かれた瞳が鋭い眼光を放った。
その視線に射抜かれた瞬間、飛燕の背中に冷たい物が走った。
「も・申し訳ありません」
「ははは、冗談ですよ。それよりも仕事の方、しっかりと頑張ってくださいね」
今の態度が嘘だったかのように、穏やかな口調でねぎらいの言葉をかけると、飛燕に向かって軽く一礼をしてフェイは部屋を出ていった。

「わーい、ストレートですー」
「ちっ、これで15連敗だぜ。おいおい、どうなってるんだよ、この娘は?」
「それはこっちの台詞だ。李、王、なんで貴様はその娘とポーカーなんかやってるんだ」
先ほどから、既に1時間近く遊んでいる二人に宗はやや苛立った声をあげた。
「あんまり、『退屈だ、退屈だ』って五月蝿いから、相手をしてやれって言ったのはお前の方だぜ」
「だからと言って、お前達が楽しんでどうする」
李と王はすっかりこの状況に慣れてしまって、完全にくつろぎ切っている。
もしかしたら、自分が見張り役である事すら忘れてしまっているほどだ。
「まあまあ、せっかくですから宗さんもやりましょうよー」
そのうえ、シリンは相変わらず状況をさっぱり理解していないまま、合いの手を入れる。
「そうだ。せっかくだし、お前も入れよ」
「しかし、仕事中に……」
と、その時ドアをノックする者があった。
「ん、誰だ?」
室内の見張りは自分たちに任されているはずから、今ここに人がやってくる予定はない。
宗は警戒しながら、ドアに向かって言った。
「あ、わたしです。開けてもらえませんか?両手が塞がってて」
「両手がって……。おい、宗。こいつ、めちゃくちゃ怪しいぞ。まさかとは思うけど、もう敵が来たんじゃ?」
李が不安そうに宗の顔色をうかがう。
たしかに、聞きようによっては中の見張りをドアのそばまでおびき寄せる作戦のようにも思える。
「一体、誰だ!!!」
宗は渋々といった態度で、ドアノブに手を掛けると大声で怒鳴った。
「あ、こんにちわ」
と、そこにいたのは両手いっぱいにお菓子を抱えてふらついているフェイだった。
「ツォウイン……様?」
「仕事中にすいませんね。一度、例の少女の顔を見てみようと思いまして」
「いえ、構いません。ど・どうぞ中へ」
宗は緊張ゆえに、やや上ずった声でフェイを迎え入れた。
「あ、はじめまして。私、シリン=ダーと言います」
「あ、これはご丁寧に。私はフェイ=ツォウインと申します。こんな狭いところにいては退屈だと思って、お菓子を持ってきたんですが、食べますか?」
「あ、良いんですか?はい、食べますー」
シリンはフェイの手からお菓子を山を受け取ると、大喜びでそれを地面に並べ始めた。
フェイはその様子をニコニコと眺めていたが、ふとその脇に置かれたトランプのカードに気づいた。
「トランプで何をしていたんですか?」
ただでさえ、ボスの前で緊張している王と李はその言葉に完全に硬直してしまった。
「はっ、申し訳ありません。その娘があまりにも、退屈だと騒ぐものですから。すぐに止めさせますので」
「いえ、別に構いませんよ。それよりも、私もそれに混ぜてくれませんか?どうでしょう、シリンさん?」
「あ、全然構いませんよー」
シリンはお菓子を頬張りながら、気軽に答えた。
「じゃあ、失礼して」
フェイはシリンの脇に座り込むと、自分も持ってきたせんべいに手を伸ばす。
3人は終始、和やかな様子の二人を困惑顔で見守っていた。
一人は自分たちもボスで、もう一人は見張りの対象。
この状況で一体、どんな態度を取ったらいいのか全く判断がつかないのだ。
「あ、3人とも何してるんですか。ほら、こっちに来て早くカードを配ってください。それとも私が配りましょうか?」
そんな3人に向かって、フェイはゲームの催促をする。
「あ、はい。すぐにでも」
こうして、世にも奇妙な面子によるポーカー大会が幕を開いたのである。
(続くのか?)
*********************************************************
フェイの出番が少ないんで、こんなん書いてしまいました。
う〜ん、凄いボケ具合。
もしかしたら、続くかも

新たなるシリン救出作戦 投稿者:セピア=インフラレッド 投稿日:2000/08/08(Tue) 08:32

各人単独で龍尾本部ビルへ向かった仲間の安否を気遣っていた宿の居残りのメンバー達はアピアをリーダーとして出撃体制を敷いていたところへ、ムサシ、ステフ、マイナ、ガルが戻ってきた。
「ムサシが疲労困憊で敵に掴まったんやけれど、ステフの奮戦で助けられたんや。」
続いてステフがみんなに話をつづけた。
「シリンは別の場所に連れていかれた。やつらは我々の襲撃に罠を仕掛けて待ち構えていたぜ」
「謝(シャ)は、あなたは2重スパイだったのね。私たちも出撃していたら、きっと犠牲者も多数でたかもしれないわ」
謝(シャ)の言葉を信じ込んでいたセピアは、自分自身の甘さを痛感していた。
気まずさを感じ逃げ出そうとしていた謝を朴と中島たちによって取り押さえられた。
「謝、逃げようなんてそうはさせないぞ。よくも俺様に泥を塗ってくれたな」
「謝、貴様を成敗してくれる」
謝は朴哲周、中島、ロッキーたちに取り囲まれてガタガタと震えながら恐怖のあまり尿を漏らしてしまった。
「ボスに殺すと脅されて仕方がなかったんです。どうか命だけはお助けください」
朴哲周が謝の喉元にナイフを突きつけた。
「裏切り者には死んで貰う」
セピアが朴を引き止めた。
「謝さん、あなたのような裏切り者はいずれ龍尾に抹殺されるでしょう。今すぐここを立ち去りなさい」
謝は、青ざめた顔をしながらセピアたちに一礼すると、どこかへ立ち去った。
セピアたちは、シリン救出の新たな作戦の意見交換を開始した。

「ドスン−−−痛ててて!!」
「ワタル、また罠にかかったな」
シリンの移動先に警備兵として龍尾本部ビルから派遣されたワタルは、ここでも罠に陥る失態を繰り返し龍尾の警備兵たちから
「ドジのワタル」のレッテルを貼られ罵声を浴びせられていた。
建物の外で一人で警備しているワタルの上空をワタルの飼い慣らした「サスケ」と言う鷹が旋回していた。
ワタルはサスケと言う名の鷹に向かって指笛を吹いた。
「ピィー、ヒュルヒュル」
サスケはワタルの指笛に吸い寄せられるように舞い降りワタルの肩におとなしく止まった。
ワタルは紙にシリンの拉致場所の地図を書き記しサスケの足に紙結びすると、サスケにセピア達のメンバーの宿に行くように伝えて空に向かってサスケを飛び立たせた。
「どうか、無事にこの手紙がステフさんやセピアさん達に届きますように!」

ワタルの飼い慣らしていた鷹のサスケがセピアたちのいる宿の上空を旋回していた。
シリン救出の新たな作戦の意見交換をしていたセピアの目にも窓越しに見えた。
「あら、鷹だわ!脚に手紙みたいなものが結んであるわ」
ステフは鷹に向かって指笛を吹いた。
「ピィー、ヒュルヒュル」
鷹はステフが開けた窓からステフの指笛に誘われて彼女の肩におとなしく止まった。
ステフは鷹の脚に結んである手紙を取り出した。
「ワタルからの手紙だぜ!シリンの居場所を書き記した地図が書いてあるぞ」
メンバーたちは一人で龍尾に潜入して奮闘しているワタルに感謝の気持ちを現した。
「ワタル君の知らせでシリンさんの居所が判ったわ。これからメンバーみなさんで作戦を練りましょう」
セピアは強敵の龍尾に新たな闘志が沸き起こってきた。

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ステフ(凰☆殷雷華)さん、ご指摘ありがとうごさいました。
本文を訂正して再アップしました。
鷹(たか)と鷲(わし)を間違えるなんて そそっかしいセピアでした。
鷲に免じて許してください。m(_ _)m

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登場 投稿者:ラスファー 投稿日:2000/08/08(Tue) 16:44

「これから・・・何があるのだろうか・・・」
ラスファーの心に「不安」はあった。だがラスファーはそれを表には出さなかった。
「僕の行くべき場所は今はない。とりあえず進もう」
ラスファーはとりあえず歩き始めた。魔術師と言うのは基本的に体力はない。
そのためラスファーは歩き始めて数十分後、すぐに疲れを見せた。
「ハァ・・・ハァ・・・」
息切れも数回していた。
「こんなんじゃ冒険なんてできない」
ラスファーはまた立ち上がり歩き始めた。
そして歩き始めて数分後、一つのビルにたどり着いた。
「ここは一体・・・?」

有効射程距離 投稿者:中島上等兵(グルタミン) 投稿日:2000/08/08(Tue) 21:55

「なるべくなら白兵戦となる前に敵の戦力を半減しておきたい
と考えるが、どう展開するべきであろうか」
 中島上等兵が口を開いた。
「それはどういう事?」セピアがたずね返す。
「自分の装備には基本的に有効射程距離というものがある。皆
も各々…自らが有効に攻撃し得る距離というものがあると思う。
それを確認してから作戦を立案するべきである、と」
「それじゃぁ、皆でここで一度、自分のできる戦い方を纏め直
しましょう」
 リーダーであるセピアが皆に問い直した。

二人目の囚われ初心者 投稿者:シリン=ダー(みねの) 投稿日:2000/08/09(Wed) 00:16

さて、シリンとフェイ達のポーカー大会は、和やかに進められている。ポーカーに飽きれば大貧民、ブラックジャックなど数々のゲームが行われたのだが、相変わらずシリンは賭け事には無敵に近い強さを誇り、王などは思わず「こいつを龍尾経営のカジノでディーラーとして働かせたらいいんじゃないか?」などと思う始末であった。
そんな折、別荘の使用人の1人がフェイを呼んだ。
「あれぇ、フェイさんどうしたんですか?」
「ちょっと、私あてに電話がきたみたいでしてね、すぐに戻りますから、シリンさん達はゲームを続けていて下さい」
「はーい!」

フェイにビルから届いた知らせというのは、ビル付近でラスファーと言う初心者が捕らえられたというものであった。
『ツォウィン様、この少年はいかが致しましょう?』
「ちょうどシリン=ダーの作業もあることですし、丁重にこちらの別荘に送って下さい」

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天色・天職・転職 投稿者:ガル 投稿日:2000/08/09(Wed) 02:12

「とりあえず、俺は接近戦しかできへんな。同時に沢山の相手をするのも無理や。まあ、狼に変身したら話は別やけど」
そういって窓辺に移動し、空を見上げる。まだ、変身するには時間が要りそうだ。
ガルは、ふと思い出したように腰のアプリ庫に手を伸ばす。
出てきたのは細かい細工が施されたいかにも高そうな貴金属。
『ボロビルの割にけっこう溜め込んでたな』
ビルに乗り込んだついでに、頂戴してきたものだ。
デジタルからアナログまで、あの程度の罠や鍵はガルの敵ではない。
『いっそこのまま転職するかな』
収穫物を戻すと、何食わぬ顔でガルは皆のもとへと戻った。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
もともと盗賊ですからねガル。カオス値UP!

そろそろ月が―― 投稿者:マイナリス=グリム(みゅーく) 投稿日:2000/08/09(Wed) 02:28

――陽もそろそろ沈む。
宿屋に戻って作戦会議をしていた皆をよそに、一人そろそろ瞼が落ちそうな子供がいた。
話し合っている所から少し離れた場所――ソファーで、うとうととしながら座っている。
どこかのビルでお菓子を食べたので、お腹も丁度良いくらいに膨れている。
それが、余計に眠気を誘う。
「む〜、難しいお話、嫌い〜……」
目をこする。
マイナの呟きは、声が小さいのと、皆がガヤガヤと話す声でかき消される。
「お前の武器、なんだっけ?」
「……ぱちんこぉ……」
誰かが、声をかけてくる。
眠りかけのマイナには、誰だか判断がつかないが、ほぼ条件反射で応える。
「――じゃ、10mくらいか……」
すでに声が遠くに霞んで聞こえる。
――限界である。

ぱたり、と横に倒れこむ。

皆の切迫した喧騒も、すでに子守歌にしかならない。
どこからか調達して来たらしい猫を胸に抱え、自身も丸まる。
――少し硬めのソファーをベッド代わりに、夢の世界へと落ちていった。

そして、欠けた月が昇る――

******************************************

ガルさん、銀狼化可能な時間になりましたねぇ。
子供は寝る時間になりました。
宿で寝かせておくか、もしくはつれてくかは、どっちでも。

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別荘到着 投稿者:ラスファー 投稿日:2000/08/09(Wed) 02:44

「何するんですか!?放してください!!」
「おとなしくしろ!!」
ラスファーは別荘の前へつれて来られた。そこにはツォウィンが立っていた。
「この子ですか?」
「はい。ビルの前でうろうろしてました」
「・・・?」
ラスファーは何がなんだかわけが分からなかった。
「キミもトランプ遊びに参加しますか・・・?」
「・・・はい・・・?」
ラスファーはホントに意味がわからなかった。
「ヒマでしょう?」
「・・・・・・」
ラスファーは一応トランプ大会に参加することになった。


「待たせましたか?」
「いえ、一人で遊んでましたから大丈夫ですぅ。あれぇ・・・?」
「・・・・・・」
「誰ですかこの人・・・?」
「いえ、まぁ遊びに参加したいと言う少年でして」
「・・・・・・?」
「そうですかー。じゃああなたもそこに座ってください」
「は、はい・・・・」
そしてラスファーはトランプ大会に参加した。
****************************
書き込みはこんなんでいいんでしょうか?

欠けた月の昇る夜は・・・ 投稿者:セピア=インフラレッド 投稿日:2000/08/09(Wed) 12:44

「ムサシさん、ステフさん、ガルさん、マイナさん、抜け駆け行動は2度としないよう慎んでください」
宿舎でシリン救出の作戦会議を指揮していたセピアは龍尾本部ビルに単独行動をして居残りのメンバー達に
心配させた者たちに抜け駆けを2度としないように警告を発した。
すでに夢心地のマイナの耳にはセピアの言葉は聞こえるはずもなかった。
窓の外は既に闇に包まれ欠けた月が昇っていた。
「お姉さん、ガルさんの様子がおかしいですよ」
ルフィーの指摘でセピアたちメンバーはガルの様子をじっと伺っていた。
ガルの身体は既にに銀色の体毛に覆われ今や狼に変身する寸前だった。
そして窓の外の欠けた月に向かって遠吠えを始めた。

一方、龍尾の別荘では、ワタルは上司に炊事係りを願い出た。
「隊長、僕に炊事のお手伝いをさせて下さい。こうみえても料理の腕に自信があるんです」
「よし、分かった。では早速、今晩の夕食の準備にとりかかれ」
ワタルは厨房に入り他の炊事係と一緒に大きな鍋で中華料理の支度に取り組んでいた。
囚人への食事の配達をする炊事係が出来上がった料理を3階の囚人に運こぶ準備をしていた。
「僕が代わりに食事を運びます」
「ワタル、悪いな。では頼む」
ワタルは3階の囚人のいる部屋に食事を運んでいきドアをノックした。
ドアの内側ではカードゲームを楽しんでいるらしく楽しそうな会話が漏れてくる。
「食事を運んできました」
ワタルの目の前のドアが開けられ中から王と李の見張り番が出てきた。
「お前、見かけぬ顔だが新人か?」
「ワタルと言います。龍尾本部ビルから来たばかりで、炊事当番してます。ところで、みなさん楽しそうですね」
新たな囚人ラスファーとシリンの間に座りトランプ遊びをしていたフェイがワタルに声をかけた。
「あなたも遊びに加わりませんか。このお嬢ちゃん賭けカードめっぽう強いですよ」
「それじゃ、フェイ様のお言葉に甘えて仲間に加わらせてもらいます」
「わ〜い!またお友達が増えたですぅー。あたし、シリン=ダーですぅー。ワタルさんも一緒に遊びましょー」
ワタルはシリンを見た瞬間に一目惚れしてしまった。
初めて見た無邪気にはしゃぐ彼女をとても可愛いと思った。
シリンの前で、ぼけっとしているワタルを見てシリンが訊ねた。
「あれぇ・・・ワタルさん、どうしちゃったんですか?」
「な・な・な、なんでもないです。」
ドックン・ドックン心臓の鼓動が高鳴るワタルは顔を真っ赤にしてそう応えるのがやっとだった。
「次は、ラスファー君がシャッフル(カードを切ること)ですよ」
ラスファー、シリン、フェイ、ワタルの4人によるポーカーゲームが開始された。
手札を交換するとチップを賭けて4人の真剣な駆け引きが始まった。
各プレーヤーの個性、駆け引きがゲームの勝敗を左右するポーカーは
カッカとして顔に出るような人では勝つことができないようです。
囚人、ハッカーのボス、身分の上下に関係なくポーカーに夢中になっている策士としての顔がそこにはあった。
−−−−−−−−−−(中略)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「僕はツー・ペアーです」 (ワタル)
「私は、ストレートです」 (フェイ)
「ぼく、フル・ハウスです」 (ラスファー)
「あたし、ローヤル・フラッシュですぅ」 (シリン)
「今度もまたシリンさんの勝ちです。8連勝おめでとうございます」
フェイは、ご褒美にお菓子を買ってくるように李に伝えた。
「そろそろ夕ご飯、冷めないうちに召し上がってください」
ワタルはラスファーの膝元に食器皿を置いた。
次に食器皿を持つ手がいくぶん震えながらシリンの膝元に食器皿を置いた。
2階のコンピュータルームでは、新たな囚人となったラスファーの冒険者登録コードデータの解読作業が開始された。
「今、作業中の二人の初心者データは高く売れそうだ。敵の襲撃も予想されるので作業を急ぎなさい」
そう言うと飛燕は、エンジニアに解析作業を早めるように伝えた。

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ついに・・・ 投稿者:ムサシ 投稿日:2000/08/10(Thu) 01:49

「おい」
部屋の隅に座っていたムサシに声がかかる。
「・・・?」
見上げると、そこにはステフ立っていた。
「ちょっといいか・・・?」
外を指差し、ムサシを連れ出す。
「なんか用かい?」
「用件ぐらいわかってるだろ・・・」
ムサシを睨むその目には、明らかに怒りの色が浮かんでいる。
「さぁ?」
そらっとぼけるムサシ。
「じゃあ言ってやるよ。なぜ単独行動した!俺が行かなかったら死んでたかも知れないんだぞ!」
今にも掴みかからんかの勢いでまくし立てる。
「お前が昨日帰ってきてたら別に俺がここまで疲労することは無かった・・・」
「な・・・なんだよ!俺のせいか!?確かにあれは悪かったけど、
だからといって単独行動の言い訳にはならないぜ!」
「単独行動だなんて思ってない・・・俺には俺の理由があって動いただけだ」
「なんだよ、理由って?」
「何だっていいだろ」
「よくない!気になるじゃないか!」
「みんながいたら足手まといになるからだ」
「な・・・」
あまりに予想外の答えが返ってきたために一瞬戸惑ったが、すぐにムサシの真意を見抜く。
「・・・つまり、みんなが怪我、もしくはデリートされるのがいやだったんだな?」
「勝手に良い風に解釈されてもねぇ・・・」
ほほをぽりぽり掻きつつ、ムサシ。
「じゃあこの件はわかった」
ほっと胸をなでおろす。
(よかった、本当の理由に触れられなくて・・・)
「じゃあ次の質問だ・・・」
「・・・!?」
今度は怒気ではなく、殺気が浮かんでいる。
「助けにきてくれたガルに何しようとした?お前・・・」
「・・・・・・」
「何とかいえよ!」
「・・・・・・お前、召還士だよな?」
「話題を変えんな!」
「いや・・・お前の持ちモンスターが、他の召還士と仲良くしてたらどうする?」
「・・・?なに言ってんだ?お前。・・・そりゃ良い気分じゃないけ
ど・・・!・・・まさか、お前・・・俺のこと・・・」
ムサシの顔に緊張の色が走る。
「俺のこと、召還獣かなんかと勘違いしてるのか!」
大きくこけるムサシ。
「違うわ!俺は・・・」
「俺は?」
「・・・・・・」
「聞こえないぞ」
一歩近寄るステフ。
「俺は・・・俺はステフ、お前のことが好きなんだ!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
とうとういっちゃった♪
一番忙しいときにねぇ(苦笑)
さて、ステフはんまかせたでえええええ!!!

別荘脱出 投稿者:ラスファー 投稿日:2000/08/10(Thu) 15:06

(おかしい・・・)
ラスファーは最初からツォウィン達を怪しんでいた。
(なにか・・・されるのかもしれない・・・)
ラスファーはうすうす身の危険を感じていた。
「すいませんみなさん・・・。ちょっと外の空気を吸いたいので席をはずしてよいですか・・・?」
「いいですよぉ」
「すぐ戻ってくるんですよ・・・」
ツォウィンは怪しい笑いをうかべながら言った。
(僕の作った料理残してる・・・)
「ありがとうございます」
ラスファーは部屋を出た。
「さてと・・・」
ツォウィンは静かに立ち上がった。
「あれぇ?フェイさん何処へ行くんですか?」
「私もちょっと外へ・・・」
(え!!二人だけ残して・・・・・・)
そしてツォウィンも部屋を出た。



ラスファーはなんとか別荘の外まで出てこれた。
そして走り出した。
タッタッタッタッタッタッ
「絶対に怪しい・・・!!もしかしたら・・・」
「何処に行くんですか・・・?」
「!!」
ラスファーの肩に手がのった。
「すぐ戻るんじゃないんですか・・・?」
声の正体はツォウィンだった。
「クッ・・・」
「どうやら私達がキミに何をするかさとったようですね・・・」
「・・・シリンさんと僕をどうしようと言うんですか・・・?」
「フフフ・・・。まぁそれはともかくキミはもう逃げられないですよ・・・」
「・・・・・・」



ガチャ
「あ!フェイさんおかえりですぅ」
「おかえりなさいませ」
「フ〜・・・・・・」
「あれぇ・・・?」
「・・・あの〜ラスファー君の姿が見当たりませんが・・・」
「ああ、彼ならまだ外にいると言ってましたよ」
「そうですかぁ・・・」
「フフフ・・・・・・」
―――――――――――――――――――――――――――――
まぁこの後ラスファーはボコボコにでもされて
しゃべれないような状態にされるでしょう。
(それはやばいでしょうかね・・・?(^^; )

ラスファー君、縛られ解読作業が強行される 投稿者:ワタル 投稿日:2000/08/11(Fri) 09:34

逃亡がばれたラスファーは無理矢理に催眠薬注射をされ、強制的に2階コンピュータ室のベッドに縛られた。
ラスファーの頭部には電極コードが幾つもつけられ冒険者コードの解読作業を強制的に行うことになった。
「手荒なことはしたくなかったのですが、逃亡の意志がはっきりした以上、自由を剥奪します」
そう言うとフェイはシリンのいる部屋に出かけた。
シリンにラスファーの所在を適当にごまかしたフェイは、ワタルをドアの外に連れ出した。
「シリンさん、なかなか可愛いですね。あなたはあの娘に惚れてますね。ちゃんとあなたの顔に書いてありますよ」
「フェイ様、冗談はよしてください。」
フェイの図星の指摘にワタルは顔を真っ赤にした。
「さっきいたラスファー君が彼女の遊びのお相手出来なくなったので、代わって君がシリンさんのお相手してあげて下さい。頼みましたよ」
そう言うとフェイはワタルの肩を軽く叩いて薄ら笑いを浮かべながら2階へ降りていった。
ワタルは当惑しながら見張り番の王がいる入り口のドアを開けてシリンの前に立った。
(サスケに頼んで送った手紙を見て、メンバー達が間もなく救出に駆けつけるだろう。彼女にこのことを伝えようか。だが彼女は監禁されていることさえ判っていないようだから何も知らせない方が彼女のためにはいいかも知れないので黙っていよう )
「あれぇ?ラスファー君もフェイさんもいなくなっちゃってつまらないですぅ」
「シリンさん、ポーカーもう一度やりましょう。今度は僕も負けないぞ」
ワタルはゲームに参加するように見張り番の王を呼んだ。
ちょうどそこへフェイの命令で使いに出されてお菓子を両手に沢山かかえた李が帰ってきた。
「これ全部、シリンさんの賞品ですよ」
「わ〜い! とってもうれしいですぅ」
シリン、ワタル、王、李の4人によるポーカーゲームが開始された。

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シリン脱出なるか? 投稿者:シリン=ダー(みねの) 投稿日:2000/08/12(Sat) 18:59

 シリン達四人のポーカーは、しばらく何事もなく続いていた。シリンは相変わらず勝ち続け、宗達はもう殆ど諦めの境地に入っていた。何かきっかけがあれば止めたいところだが、ツォウインの指示もあるので何とも言えない。
 だが、やがてシリンの様子が少しおかしくなった。彼女にしては、何だか不安げな顔でそわそわしている。
「おい、どうした?」
「あのぉ、お手洗いはどこなんですか?」
「……ああ、そんなことか。おい、ワタル、こいつを案内してやれ」
 李の台詞には暗に「シリンを監視しろ」という意味が含まれていたのだが、彼らはこのドジの多い新入りを信用すべきでは無かった。ポーカーに疲れていなかったならば、大切な商品の管理をワタルに任せず、三人の打ち誰かがシリンに付き添っていただろう。
 疲れ切った彼らは、ワタルにシリンを任せると安心しきって居眠りを始めてしまった。

 シリンがお手洗いから出てくると、ワタルは彼女にこう切り出した。
「シリンちゃん、そろそろゼフィロスに帰った方がいいんじゃないかい?」
「ほぇ?」
「ほら、君は仲間に無断でここに遊びに来てしまったんだろう?」
 ワタルはあくまでもシリンに拉致監禁を悟られないような表現を心がけた。
「あ、そうですねぇ。ステフさん達心配してるでしょうねぇ。じゃあもう帰りますー……あ、そうだ!」
「何だい?」
「ラスファーさんもゼフィロスから来たんですよねぇ、ラスファーさんと一緒に帰りますぅ」
 ワタルは考える。自分の目的はシリンの救出だったが、ラスファーも龍尾の被害者だ。彼も無事に助けなければならない。
「じゃあ、彼も呼んでくるから、その間かくれんぼをしててくれ。鬼はここの人民服の連中だよ。それと、ラスファー君を連れて来るまでこの学帽を預かっていて欲しいんだ」
「はいー、わかりましたぁ♪」
 そう元気良く返事をすると、シリンは隠れる場所を探すために駆け出していった。

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シリンはしばらくかくれんぼをしています(笑)
もう、ワタルの言うことを頭から信用していますね。

あ、14-21はみねのが帰省中でいません。
書き込みはあんまり激しくしないでくれると
有り難いです。(新規登録と初登場は別です)

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