冒険の始まり 投稿者:シリン=ダー 投稿日:2000/03/10(Fri) 02:55

今、彼女の目の前には新しい世界が広がっている。
「や、ったぁぁぁぁ!」
シリンは自分が無事に初ログインに成功したことを喜んだ。まるで大地の感触を確かめるかのように、大げさにその場をはね回る。
「よぉーっし、どんどん冒険するぞー!」
シリンが元気良く叫ぶと、彼女の耳がぴくぴくと動いた。その長さは現実ではちょっとあり得ないサイズだ。魔法使いを職業として選んだので、いかにもそれらしいエルフになってみたのだ。体力値は人間より若干劣るが、そのぶん魔法ソフトを使用した際に変化値がアップするからである。
さて、ここでシリンは冒険者として最初の判断をしなければならなくなった。まず自分が何処に行くかを決定するのだ。本当は、背中に背負っているアプリケーション倉庫に複数の地図データが格納されているのだが、彼女はそれを取り出そうとはせず、おもむろに杖を地面に突いた。
「きれーだなぁ、この杖ー」
確かに先端に取り付けられている解凍ソフトは、C-アクシス内では宝石の球体のような外見をしている。シリンはその球体部分を持っていたのだが、突然その手を放した。物理法則の通り、杖はぱたんと倒れる。
杖のソフト取り付け部分は、森を指していた。
「よーし、こっちに行こう!」
そんな決め方で良いのかシリン。
彼女の行動は、今後の波乱を暗示しているかのようであった。
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(*^ー^)/゜・:*【祝】*:・゜\(^ー^*)
これは風屋さんからのいただきもの。

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登場 投稿者:風屋 投稿日:2000/03/10(Fri) 21:50

今日のガルデュンはすこぶる機嫌が良かった。
先ほど探索したダンジョンで、思わぬ大収穫にありつけたのだ。
「これで良質の装備が、2つ3つは手に入るぞ〜♪」
すぐさま街へ。迂回すると時間がかかる…と、クリーチャーが出没する森を抜ける。
「ん…?」
急ぎはしていたものの、そこは遺跡荒らしを職業としているだけあって、罠の類には盗賊にだって引けを取らない自信がある。
見れば地面に怪しい個所がある。
「落とし穴…か」
おそらく動物の肉や毛皮を狙うプレーヤーがしかけたものだろう。人の目には直わかるような雑な仕掛け方だ。
ガルデュンは落とし穴を迂回…
ドスッ!
しかけた時、突然目の前に何かが落ちてきた。
「魔法使いの杖やんけ?なんでこんなもんが…」
ゆっくり杖が落ちてきた頭上を見上げる。
そこには木にロープで片足を吊り上げられたエルフの少女がいた。
落ちてきた杖は彼女のものだろう。
「何してんねん」
「うぅぅぅぅっ…助けてくださーい」
おそらく地面の落とし穴と2段構えの罠だったのだろう。
「しかしこのゲーム、表情の処理がようできてるわ…ほんまに」
彼女の涙を浮かべた顔をみて新めて実感する。
仕掛けたプレーヤーには悪いが、縄を解いて下に下ろしてやる。
「ありがとうございました」
もう笑顔に変わって礼を言うエルフの少女。
「ほな、20Gに負けといたるわ」
「へっ?」
「助け賃に決まってるやろ。世の中タダで助けてもらえるほど甘くないで」
しぶしぶ、所持金を操作して20Gをガルデュンの所持金に移す。
「毎度♪」
更に収入を増やしたことに花歌を歌いながら進むガルデュン。
ドスッ!
再び何かが落ちる音に後ろを振り返る。
その光景に思わず笑いをこらえられなくなるのだった。

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参加 投稿者:ムサシ 投稿日:2000/03/10(Fri) 23:18

「毎度〜♪」
さらに20G手に入れたガルデュンは、うれしそうに先に進んで
行こうとし、立ち止まった。
気配がする。
「どうしたんです……」
「し、黙ってろ」
少女を右手で制し、気配を殺す。
たかがゲームとはいえ、油断は出来ない。
がさ……
音がして、正面の草が揺れる。
ガルデュンは無言で剣を構える。
少女もそれにならい、杖を両手で持ち前に突き出す。
草むらから出てきたのは―人間だった。
「和服……侍か?」
ガルデュンが呟くが、初心者の少女には上級職がわからずぽかん
としている。
その男は和風ないでたちをし、腰の両側に刀を差していた。
「おや?人間だったのかぃ……せっかくご飯にありつけると思っ
たのに……」
男は残念そうに呟き、不精髭が目立つ顎をさする。
「あ……あなたが犯人ですか!」
少女が怒りを露にして叫ぶ。
「そうだけど?」
「わたし、二回も引っかかったんですよ!」
「それはご愁傷様」
「おかげで40Gの出費です!まだはじめたばかりでお金も少な
いのに……どうしてくれるんですか!」
侍は困ったように肩を竦めて。
「さぁ?」と呟いた。
少女の顔が真っ赤になっていく。
そのやり取りをガルデュンは笑いながら見ていた。
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ムサシとうじょー

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ごはん! 投稿者:シリン=ダー 投稿日:2000/03/10(Fri) 23:44

「お嬢ちゃん、俺に何をしてほしいんだい?」
少女の様子のあまりのおかしさに、侍の方でも笑いをこらえきれない様子だった。多分少女は侍に40G払えと言うのだろうか。それなら侍の方は彼女をからかいながらのらりくらりと怒りをかわすつもりだったし、ガルデュンの方では二人の面白そうなやりとりを高みの見物させていただくつもりだった。
少女はびしぃっ!と侍を指さした。そして次の台詞が――
「御飯が出来たらあたしにも食べさせてください!」
ズドォォォォォッ!!
侍とガルデュンは盛大な音を立ててずっこけた。

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永遠なる逃走 投稿者:トート 投稿日:2000/03/11(Sat) 00:38

砂地には隠れるところがない.荒れた砂地に幾筋もの砂埃がたち、炎天下の下に模様を織り上げる.先頭を走るのは埃で薄汚れた布服を巻きつけた男だ.背中に背負った大剣が太陽の光を反射して鈍く光る.背後から追従するのは実に近代的なホバークラフト、この世界ではよく知られたデバッグシステム”カロン”だ.
三台のカロンが男の後を追っている.時折オレンジ色の光線が男を目掛けて打ち込まれるが、この太陽光で照準があわせにくいらしく、見事なまでに当たらない。
男が飛ぶ.カロンのうち一台が飛んだ影に対して照準を合わせ、デバッグ弾を打ち込むがその刹那、銀の一閃とともに三台のカロンはあえなく大爆発を起こす.
『・・・・・ワンパターン』
自分の身長もあろうかという銀の大剣を背中の鞘に収めると、男はまた歩き始める.
歩く先には、灰色に褪せる遺跡が聳え立っていた.
****************************
今回はアウトロー.どう絡ますかなー.

二人目の犠牲者?! 投稿者:ステファン=ノティス 投稿日:2000/03/11(Sat) 04:04

「ステフ、今日はどこ行くの?」
少し高めの男の声。しかし、声の主は人間ではなかった。真っ白な毛並みに翡翠のような瞳を持つ。雪豹だ。この世界では数が少なく、滅多に見ることのできない動物である。彼は、背中の少年を振り返り、答えを求める。
「そうだなぁ。あっちがいいな」
少年は、目の前の街道ではなく、暗く茂った森のほうを指差している。
「?!ここは危険だよ!クリーチャーに襲われるかもしれないし、街道に沿って歩こうよ。街で仲間を探さなきゃいけないしさ。ね?そうしようよ」
だが、少年は激しく首を振った。
「冗談じゃない!パーティなんか組んでなんになる?!前の奴らなんか、足手まとい以外の何者でもなかったじゃないか!うっとうしいだけさっ!!」
それでも彼は、なんとか説得しようとする。
「仲間は多いほうがいいよ。何かあった時に助け合えるような人を探すべきだよ。一人じゃできないことは沢山あるんだから。」
けれど、少年はやっぱり首を振る。
「いやだね。仲間なんていらない。ジンクさえいてくれれば何もいらない。仲間なんてすぐに・・・いなくなっちまうんだから。クトファー兄貴のように・・・」
少年はジンクの首に腕を回し、顔をうずめた。小さな肩が微かに震えている。
「・・・マスターは必ず生きてますよ。あの人があんな簡単にハッカーにやられるはずないじゃないですか。仮にもあなたの師匠でしょう?信じて待っていれば、必ず帰ってきますよ。何食わぬ顔して。ね?心配しないで」
「・・・心配なんかしてない。いくぞ!」
「まったく。素直じゃないんだから…」
そして、一人と一匹は森の中へ消えた。

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こんなんしか書けないよ。やっぱ。
だれかあとよろしく。

和やかに自己紹介 投稿者:シリン=ダー 投稿日:2000/03/11(Sat) 15:48

「ぶわっはっはっは!!」
起きあがった二人は、ほぼ同時にはじかれたように笑い出した。
「へっ?」
「お嬢ちゃん、いいっ!あんた最高なやっちゃな!」
「俺も、長いことこのゲームをプレイしてきたが、君みたいなのは初めてだよ」
「そぉなんですか?有り難うございますー♪」
何を勘違いしているのか、にこにこと頭を下げて礼を言う少女に、ガルデュンと侍は更に笑いのツボを押されてしまった。
「ひひひひひ、ひー、苦しー!」
「あはははははははは――よし、思い切り笑わせてくれた事に感謝して、御飯をおごってやろう。俺はムサシ、見ての通り侍やってる。お嬢ちゃんは?」
「あたしですか?えっと、確かシリン=ダーって言います!魔法使いです!」
「『確か』、って、もしかして君はゲームを始めたばかりなのかい?」
「そうですー」
「おいおい〜」
ムサシとシリンの会話を横で聞いていたガルデュンは頭を抱えた。
「うにゅっ?」
「普通、初プレイではまず街を目指すもんやろ!?――あ、ついでに俺はガルデュン=サークエルっちゅーもんで、仕事は遺跡荒しをやっとるんや」
「ほうほう」
「あのー……街ってどこにあるんですか?あたし、多分あっちから来たんですけど」
シリンが指さした方向を見て、ガルデュンは更に「信じられない」という顔をした。
「……お前、めっちゃ反対方向に進んどるやんけ」
いくらシリンが初心者とはいえ、これは限度を超えている。人ごとながらガルデュンはシリンのことが心配になってしまった。
「シリンちゃん、君、なかなか面白いね」
ガルデュンとは正反対に、ムサシの方は全く動揺していない。そう言う問題じゃないやろ、とガルデュンは言おうとしたが――
「んっ?」
「どうした、ガルデュンさんとやら」
「ガルでかまわへんよ、呼びにくいやろ。さっき向こうの方で、また何か落ちる音がしたんや」
「そうですかー?あたし何も聞こえませんでしたけど」
「遺跡荒し、って事はあんた盗賊系だな。シリンちゃん、ガルのような盗賊系は他の連中より耳や目が良いんだ」
「ほえ〜」
感心して頷くシリン。こいつちゃんと説明書読んだのか、とガルデュンは更に暗鬱な気分になった。
「もしかして今度こそメシになる獲物がかかったかな?」

*凰、全然大丈夫、ちゃんと書けてるでないの。これでステフはシリン達と合流かな?

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休息(暫定的に) 投稿者:トート 投稿日:2000/03/12(Sun) 02:01

遺跡にたどり着くと急に体感温度がさがる。
オンライン上とはいえしたたる汗が布服の中で篭るが、直射日光に差されるよりも数千倍マシであることは経験済みだった.先ほどのカロンの撃墜で安心して良いというわけではもちろんないわけだが、身体から熱を逃がさないと精神上にも悪いのはわかりきったことだ.臆面もなく遺跡の中に吹き込んだ砂に転がる.直射日光の影響のない砂は冷えている.トートが砂に埋もれる.
はるか遠くを砂上船が横切るのが見えた.

***************************
合流出来るのかー?

教訓:足元に気をつけよう。 投稿者:ステファン=ノティス 投稿日:2000/03/12(Sun) 05:21

かれこれ一時間ほど歩いたのだろうか。雪豹の背の少年は、地図を片手に考え込んでいる。
「どう?現在位置わかる?」
ジンクは足を止めることなく歩き続ける。
「たぶん・・・あと一時間も歩けば遺跡に着くと思う」
地図から目を離さずに少年が答える。
「そっか。じゃあ、方角はこのままでいいかい?」
「うん。このままで平気みた・・・うわっ!まぶしっ」
暗く茂っていた木々が途切れ、小さな広場のような場所に出る。
「そうだ!ここで休憩しよう。疲れただろ、ジンク?」
そう言って少年はジンクの背から飛び降り、草の上に横になった。しかし、ジンクは森のほうを見つめ、動かない。
「・・・ジンク?どうしたんだ?」
ジンクの全身の毛が見る間に逆立ってゆく。少年もジンクの様子に気付き、鋭い目つきで周りを見まわす。
「・・・囲まれた・・・」
「・・・数、わかるか?」
呟くようなジンクの言葉に、少年が小声で聞く。少年にも何が起こったのか理解できたようだ。地面には、下草を踏み分けた複数の足跡がある。どうやら何かの巣に踏み込んでしまったらしい。
 ガサガサ・・・
下草が揺れ、敵が姿をあらわした。
現れたのは、頭に角を生やし、体長70センチもある野ウサギだった。数はざっと30ほど。
「・・・一角ウサギか。縄張りを荒らされて殺気立ってやがる。まぁ、数匹殺せば逃げるだろ。」
少年が杖を構える。それと同時にウサギ達が動いた。角を突き出し突進してくる。
「ジンク!蹴散らしてやれっ!!」
咆哮とともにジンクが走り、鋭い爪でウサギを2,3匹跳ね飛ばす。それを見てウサギ達は、後ずさり始めた。しかし、数匹のウサギはステフに向かった。目標変更、といったところか。だが、ウサギ達の角が刺さる寸前で、少年が飛んだ。マントをはためかせ、空中で一回転して着地する---はずだった。
 ボコッ!!!
「あでっ?!」
間抜けな声を残し、少年の姿が消える。
「?!ステフッ!」
ジンクがステフの消えたあたりに駆け寄る。その隙にウサギ達は撤退を始めた。
ジンクがステフの消えたあたりまで来ると、そこには幅1メートル程の穴があいていた。中からステフのうめき声が聞こえる。
「ステフー!大丈夫‐?」
ジンクが穴の中に向かって叫ぶ。
「いちち・・・なんだよこれ?」
どうやら無事のようだ。ジンクの口から安堵のため息が漏れる。
「上がって来れそうかい?」
「・・・やってみる」
ステフは立とうとしたが、右足に力が入らない。そこでステフは初めて状況のまずさに気付いた。
「なにかあったの?」
ジンクが上から不思議そうな顔で眺めている。
「・・・やべぇ。足くじいた・・・」
「た、大変だ!どうしよう!僕じゃ、この穴には入れないよ?!」
ジンクが穴の外をくるくると回り出す。
「・・・どうしよっか・・・?」
穴の中でステフが呟く。冷や汗が一筋、頬を伝って落ちた。

**********************************************************
こんなもんでどうですか?
ああ、疲れた。ただでさえバイト延びたのに・・・(;_;)
これだけで何時間かかったことか・・・

俺の罠は人間専用か!?(爆) 投稿者:ムサシ 投稿日:2000/03/12(Sun) 11:58

からん……
遠くでなにか鳴っている。
「ん?」
「おや?」
ガルとムサシが同時に声をあげる。
シリンはまったく気づいてないようだ。
「どうしたんですかぁ?」
「お前エルフだろ……聴力は人間よりいいんだぜ……」
ガルが嘆息とともに言う。
「そうなんですかぁ!すごいんですね、エルフって♪」
ガルは頭を抱えてその場にうずくまる。
「獲物がかかったみたいだよ、ちょっと行ってくる」
言うが早いかムサシは二人を置いて、走り出す。
「あ……ちょっとー」
シリンが止める暇も無くムサシは森の中に消えていった。

「だいじょうぶー?ステフー!」
ジンクが心配そうに叫んでいる。
「とりあえずはな、でもこのままだとやばいな……」
右足はどんどん痛くなってくる。
真っ赤になり、倍くらいに膨れ上がっていた。
「ジンク、ロープを探してきてくれ!」
「わかった!」
ジンクの足音がどんどん遠ざかっていく。
それに比例して不安がステフの心に広がっていく。

足音がする。
「ジンク、早かったな!」
安堵のためか、ステフの声が少し弾む。
しかし、帰ってきた声はジンクの物ではなかった。
「ありゃー、またかー」
「誰だ!」
ナイフに手を忍ばせながら、ステフが叫ぶ。
「ごめんなー、ちょっとまっててくれよー」
一瞬後、音も無く男が着地する。
無精髭を生やした袴をきた男だ。
「てめえ!変な罠仕掛けるんじゃねえ!」
「だからごめんって言ってるだろー」
軽い口調でいったあと、ステフの前にしゃがみこむ。
「な……なにするんだ!……っ痛!」
男がステフの右足を掴む。
「挫いてるな……ちょっと痛いががまんしてくれ……よっと!」
「ぐあ!」
いきなり足に激痛がはしり、思わず声をだす。
「これで矯正はできたよ、とりあえずうえに上がってシップを……」
ステフの右ストレートが男の顔面に炸裂する。
その目には痛みのためか、涙が浮かんでいる。
「いきなりなにしやらがる!」
「いたいじゃないか……」
さして気にした様子も無く、ステフを抱きかかえる。
「ん?」
男は違和感を覚え、首を傾げる。
「いいかげんにしろよ!なにしやがるんだ!」
「救出〜♪」
男はステフを抱きかかえたまま、数回壁を蹴って穴から出る。
「よっと」
「ステフを離せ!」
外に出たら、正面に一匹の白い獣が毛を逆立てていた。
「おお、すまないねー」
男は抵抗もせず、ステフを下に置き――
ジンクが跳んだ。怒りで我を忘れているようだ。
「おっと……」
ジンクの不意打ちを、数ミリのところで見切り、避ける。
「ジンク、待て!」
ステフの声でジンクは動きを止める。
「お、許してくれるのかい?」
「お前、名前は?」
「俺かい?俺の名前はムサシ。よろしくなー」
「じゃあ墓にはそう書いてやるよ」
「え?」
ムサシが疑問符を頭に浮かべているその隙に――
「行け!ジンク!」
再び咆哮をあげ、ジンクが跳び、鋭い爪の斬撃がムサシを襲う。
「ニ天一流……一寸の見切り……」
ムサシはその攻撃のことごとくを見切り、寸でのところで避けている。
そのとき、ムサシの後方から新たな人の気配がした。
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ってわけで、いきなり喧嘩になっちゃいました。(^^:

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森の守護者〈嘘〉 投稿者:アールセキン(宗一郎) 投稿日:2000/03/12(Sun) 19:59

「いけませんよ、喧嘩は」
「ヘ、あんた誰?」
ムサシが振り向くと、そこには冒険者とは思えないような黒のスーツに身を包んだ金髪の男が立っていた。
「ああ、私ですか?私、リチャード・アールセキンと申しまして、この森の妖精です」
アールセキンはさらりとそう言ってのけると薄っぺらな笑みを浮かべた。
「妖精って……。そりゃあ、嘘だろ?」
「ええ、嘘です」
今まで、ステフの攻撃を避けていたのよりも、数倍多い疲れがムサシに圧し掛かった。
(なんだか、良くわからん奴だなあ。プレイヤーの顔が見てみたいぞ)
武蔵は心の中で一人ごちる。
「あのさあ、妖精だかなんだか知らないけど、人の邪魔すんなよな」
そこにステフが不満そうに割って入った。
今まで、無視されていたのが気に食わないらしい。
「ははは、なんなら私がお相手しましょうか」
アールセキンが口元を歪めて、ゾクリとするような笑みを浮かべた。
「さっき、喧嘩はいけないとか言ってなかったっけ?」
「ははは、嘘も方便と申しますから」
----------------------------------------
うむ、まさにアールセキン。いきなり出現。
そして、意味不明台詞。さてと、どうなることやら

ある一日 投稿者:ルフィー・ミリアム 投稿日:2000/03/12(Sun) 20:14

北と東には大きな川が流れ、南には山脈が広がる小
さな町。ルフィーはこの街が好きだった。冒険を初
めて以来、冒険に区切りがつくと彼女は必ずこの町、
そして町の中央にある宿を訪れていた。
 ある日の朝、宿の1階にある酒場で朝食を食べてい
るルフィーに店の主人が話しかけてきた。

「やあ、ルフィーちゃん。久しぶりだね。」
「まあね。今回の冒険は今までにないくらい長かった
からね。」
「で、どうだったんだい?」
「まあ、それなりね。今回はちょっといろいろあった
んだけど・・・。」

そういったルフィーの表情が微妙に曇ったのを店の主
人は見逃さなかった。主人も長年の経験からこういう
ときはそれ以上聞かないことにしている。きっと、仲
間とかになにがあったのであろう。すかさず主人は話
題を変えた。

「ところで、ルフィーちゃんはこの後どうするの。」
「うーん。まだ決めてないんだけどーーーー。」

そういうとルフィーは周りを見回した。ふつうなら今
の時間は朝食を食べる客でにぎわうはずだが、店に客
はまばらだった。そういえば昨日も4人部屋に寝たが、
ほかには誰もいなかったなぁ・・・。などと思いなが
らルフィーは話を続けた。

「ねぇ。最近この町に仲間が少ない気がするんだけど
何かあったの?」
「え。ルフィーちゃん。ゼフィロス祭って知ってるよ
ね。」
「ゼフィロス祭。名前くらいはしっているけど・・・
18年も前のことでしょ?そのころのことなんて言
われても・・・・。」

ゼフィロス祭。この町から東へ10日ほど歩いたこの
大陸最大の街で9年に一度行われる、巨大な祭りのこ
とである。この祭りになると、いつもでもにぎわう、
ゼフィロスの街にはたくさんの冒険者に加え、普段は
旅とは無縁の一般人まで集まるという祭りである。
しかし、9年前は行われていない。その理由をルフィ
ーは知らなかった。

「みんな、ゼフィロス祭に行ってるよ。あと1ヶ月も
ないからね。」
「そうなの・・・。」

そしてしばらくの後・・・・
「決めたっ!私も行ってみーよっと」

食事を済ませると、足早に荷物を整えて、ルフィーは
町外れに向かった。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 この町はどこら辺なんでしょうか?
 ステフやシリン達のいる場所との絡みは・・・?

 謎多きスタートとなった。ルフィーの旅。
 ファンタジー世界書くの久しぶりなんで・・・・

一角ウサギ……懐かしいねぇ。 投稿者:シリン=ダー(みねの) 投稿日:2000/03/12(Sun) 21:57

「あわわ、ムサシさん、いっちゃった〜!」
その場にガルと取り残されたシリンは泡を食った。
「おちつけや、シリン。あいつはメシを取りに行っただけやろ。すぐ帰ってきてうまいもん食べさせてくれるやろ」
「ガルさん、何げに一緒に食べるつもりですね?」
「当たり前や。フレンドリーな態度で相手に接して、何食わぬ顔で利益供与してもらうのがええんや」
「へー、そうなんですかー」
その時、ムサシの去った方向からガサガサという音がしたかと思うと、草むらから数匹のクリーチャーが飛び出してきた。
「きゃあっ!?」
「おっ、一角ウサギや」
実はウサギたちはステフのところから逃げてきたのだが、彼らにはそれを知る由もない。
「な、何なんですかあれ〜」
「ちぃと凶暴でけったいな格好しとるが、ただの野ウサギや。あれは美味いで。そや、シリン。肩慣らしにあいつらを仕留めてみぃや。向こうの方でも俺達をどつくつもりらしいからな」
「えー?嫌です〜。ガルさんお願いしますー」
「一匹につき50Gならええで」
「うー」
シリンは観念して、アプリケーション倉庫から数枚のカードを取り出した。これがC-アクセス内における魔法圧縮ソフトの姿なのである。これを杖の先端に付いたアプリで解凍することにより初めて魔法を使うことが出来るのだ。
「どっ、どれが良いのかな〜、いいや、これにしよーっと!」
彼女は束の中から炎のイラストの描かれたカードを選択した。そしてそれを、杖の先端の宝石部分に突きつけると、カードは何の抵抗もなく中に入った。
「書庫解凍!」
シリンのかけ声と同時に、カードが球体の内部で光り輝く。それをめがけて一頭の一角ウサギがシリンに飛びかかってきた。
「ファイア・実行(ラン)!!」
シリンの杖から炎が迸り、一角ウサギに直撃する。ウサギは地面に落ちもんどり打った。
「やったぁ!」
「ええぞシリン、その調子や」
魔法の成功に勢いづき、シリンは彼女たちに攻撃してこようとする一角ウサギたちを全部退治してしまった。
『シリン=ダー、魔法使用五回、一角ウサギ五匹退治。経験値と金銭が振り込まれます』
シリンの手首に取り付けられた、冒険者登録コードの埋め込まれたブレスレットから機械音声のアナウンスがした。
「これでメシの材料ができたな」
「ねー、ガルさん、ムサシさんのとこに行きましょう」

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遺跡にて 投稿者:アレイク=ハードラ(うなぎ) 投稿日:2000/03/12(Sun) 23:57

「大丈夫ですか?クトファーさん」
「ああ、なんとか‥な」
遺跡の石壁に穿たれた窓から光が差し込んで来る。その光に照ら
されるクトファーの体は上半身しかない。下半身はまだ乱数が渦を
巻いており、体を再生している最中であった。ミクロのポリゴンと
テクスチャーがワイヤーフレームに一枚一枚張り付いてゆく。
「まったく、俺とした事がハッカーなんぞにやられるとはな」
「最近多いですからね。もっとカロンの性能アップしてもらわない
と、安心してプレイも出来ませんよ」
クトファーの傍らで彼の体の再生を手伝っている男がそう言う。
神父の風体で回復系魔法の圧縮ソフトを使いこなすその姿に対し
て、ただならぬ光を宿した目、そして鍛え抜かれた肉体はあまりに
も似つかわしくなかった。
「死んだら死んだで葬式あげますから、ご心配なく」
「あんたみたいな怪しげな神父なんかに葬式あげて欲しくねぇな、
アレイク」
「ハハハ、言いますね」
カタン‥
「‥!」
遺跡の入り口付近から聞こえた物音に、神父姿の男、アレイクは
身構えた。
「誰だ!」
そこには自分の伸長ほどもある大剣を背負った男が立っていた。
トートである。
「ほぅ。この遺跡に俺以外に人がいたとはな」
-------------------------------------------------
だめっす。やっぱおいらには、こう言うRPG的ノリの話って書け
ませんです。(^^;

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つながった(涙) 投稿者:トート 投稿日:2000/03/13(Mon) 00:19

トートは体を起こして二人の人間をじっと見据えている.
『どこのもんだ?』
「・・・砂漠を渡ってきた」
『殊勝なもんだな』
「・・・船に乗れる身分じゃないものでな。」
管理のために砂上船などの大量の人を乗せる乗り物には、所属などのパーソナルデータの提示が必要となる.C−マチュパーであるトートは一応はすでにサイアドを辞めた人間の登録プログラムをハッキングして使っているが、危険なものは極力使わないに限る.第一、金銭的な余裕もない.
『ハッカーじゃないのか?』
クトファーが再生をももどかしげにたずねる.
「・・・・・・」
沈黙がハードラを動かし、身構えさせる.
『さっきのハッカーの仲間か?』
「他に、人がいるのか?」
トートが初めて口をきいた.
『さあな』
「・・・・・・」
トートがぺたん、と床に尻をつける.
「やめとこうぜ、話になりゃあしねえ。」
クトファーが怪訝な顔をした.
『殺意はない、と.』
ハードラがほっとした顔で再生を待っている。
「余計に人間を殺したくないだけよ.」
トートはそういって背中の大剣をおろした.
クトファーは少しむっとした顔をした.

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
平和路線ってのもどうかと思ったので.....

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