【ハッカーとその種類】
●ハッカー(HACKER)
C-アクシスへの広義の不正アクセス者の総称。好んでバグを発生させたり、ウィルスを侵入させたり、他の冒険者をデリートしたりする悪質な連中の他、改造プログラムでゲームを開始する者やマチュパーをも指す。管理側でも対策を講じてはいるが、残念ながらその数は減っていない。
●マチュパー(MACHUPER)
マチュピチュクラッシュの際に脱出に成功した冒険者達の事。珍しい例として特別にマチュパーと呼ばれている。バグを発生させる危険があるため、彼らの大半は以前の登録を削除し新規ゲームを開始したが、中にはまだ他の大陸内を冒険している者もおり、指名手配扱いにされている。
●アドベンチャラーキラー(ADVENTURER KILLER)
ハッカーのうち、ウイルスや違法アプリケーションを用いて他の冒険者のデリートを好む悪質な連中のこと。
●ラスカル(RASCAL)
ハッカーのうち、害の少ない愉快犯的なものを指す。
【不正道具アプリケーション】
●消去壁(DELETOR)
クトファーが使用するデリート用の違法道具アプリケーション。起動させると、使用者の周囲に赤い壁が発生、そこから赤い波動状に広がっていく(有効範囲は使用者を中心として半径15メートル、対比不可能範囲は半径5メートル)。使用者以外の冒険者、住民、クリーチャーがそれに接触すると、焼却の形でデリートされる。使用者から離れたところで接触した場合、一部が焼け残る可能性が多少出てくるが、回復処置が遅れたらどのみちデリートされてしまう。なお、その他の物体データへの影響は焦げる程度。使用者の設定がきわめて困難で、下手をすれば自身が大ダメージを受けてしまう。
●ピエロ(PIERROT)
ルネリオが着用している赤い帽子。武器ととけ込むことによってそれを強化することが出来る。強化された武器は持ち主の意志による変形・データレベル(分子レベル)までの分解と瞬時の再構築が可能。しかし、操作は非常に困難で、ルネリオ自身がが剣に使われているような感じになっている。ちなみに彼はピエロが不正アプリケーションであることを知らない。
●ストロー杖(STRAW WAND)
気泡の多い魔法金属・バダックス銅で出来た杖。各元素のエッセンスを抽出し武器などに変換する。セピアがトートから買った。
●七宝刀
サナリが所持している、冒険者・住民・クリーチャー以外のあらゆる物理的抵抗を無視する刀。例えば、炎が燃えている場合、その燃えている空気そのものを切断できる。つまり、魔法ですら切断する事が出来るのである。ただし、冒険者等に対しては、通常の刀となんら代わりがない(刺客と戦った場合、相手はデリートされることなく戦闘不能となる)。また、稀に違法アプリに反応して共鳴することもある。サナリはこの刀を絶対にハッカー以外には抜かず、仲間が危機に瀕しているとき、あるいは自分の身が危険にさらされたときのみに使用する。なお、七宝刀という名前はサナリが命名したと思われる。
【不正魔法アプリケーション】
●ラグナレク(RAGNAROK)
アレイクが使用するデリート用違法魔法圧縮ソフトの。全ての物体の構成データを瞬時に16進数の乱数に分解して消滅させる。アレイクの聖書に格納されているらしい。
●サイケデリックモールド(PSYCHEDELIC MOLD)
発動と同時に虹色のカビが発生、周囲の人工生命及び人工知能のシステムを一時的にダウンさせる違法魔法アプリケーション。効果時間は約1分だが、カロン等から逃げるには十分なので、アールセキンなどハッカーが好んで使用する。
●ブックワーム(BOOK WORM)
アールセキンの違法魔法アプリケーション。発動するとその直前に魔法を解凍した人の書庫に侵入し、発動している魔法プログラムを食いつぶす。ただし、書庫を破壊するわけではないので使用された側はもう一度解凍しなおせばその魔法を使用する事が可能。基本的には、魔法を打ち消す為にしか使えない。
●HI-テンション(HI-TENSION)
とあるプログラマーが作り出した最悪のオプションキット。キャラクター制作時にあらゆるステータスと好きなように制御できる。ちなみに、現在はこのキットによってキャラを作成する事は不可能なのでこのキットによって作られた違法キャラクターは年々減少している。アールセキンはコレによって素早さと攻撃力を相当強化している(作成は不可能だが、使用は可能と言うことらしい)。
●インプラントオペレーション
マイナの使用する違法改造アプリケーション。召還士の身体データに組み込まれており、ローダで読み込んだクリーチャーデータを自分の形状に反映する――すなわちそのクリーチャーに「変身」する事が出来る。ただし、変身できるのは実在動物型クリーチャーと、使用者が倒したことがあるモンスター型クリーチャーにに限られる。効果は約10分。また、クリーチャーの姿で倒されると、煙玉程度の爆発と同時に元の姿に戻り、しばらく動く事が出来なくなる。発動宣言文は「インプラントオペレーション! データ「○○」・復元(ラン)!」
●ログクラッシュ(LOG CRASHI)
その名の通り、冒険者の最新記憶ログを約4〜5分破壊する魔法。短期間に頻繁にこれを掛けられると、最悪全てのログが初期化されてしまう。
●インスパィア(INSPIRE)
対象を洗脳してロボット化する魔法。恐らく、時間制限か何かがあると思われる。
【ウイルス】
●サイバネゴキブリ(CYBERNETIC COCKROACH)
ハッカーの作成する代表的なウィルスの一種。その名の通りゴキブリ型の形状をしている。主に食料データの一部分を損壊するだけで、あまり実害は無い。
●レセプター・ターム(RECEPTOR TERM)
通称「コピーウイルス」。冒険者や住民、クリーチャーに至るまで、C-AXIS内のありとあらゆるデータの外見・内面情報をコピーし、対象に成り済ますことができるウイルス。ただし、完璧なコピーは不可能で、何処か必ずオリジナルと違う箇所を持っている。ウイルスだが知性も持ち合わせているのが特徴。
【謎の組織】
ハッカー達が創り上げたC-アクシス最大の犯罪組織。主な活動内容は、バグが残った粗悪な魔法アプリやウイルス付きアプリを市場に流通させること、世界を滅ぼしかねないレベルの危険すぎる魔法アプリの裏取引、冒険初心者の誘拐及びそのデータの悪用。組織そのものの大ボス(社長【プレジデント】)を頂点として、その下に取締役会(幹部会【エグゼクティブ】)があり、更に下には各大陸単位の支部(ただし、各個で名称・制服が異なる)が存在。各支部の組織構成は任意.。組織の本体は会社形式を取っている。
●社長(PRESIDENT)
組織の大ボス。正体、年齢は不詳。変装の名人。しかも変装した対象の力もそのまま真似られる。違法魔法か違法アプリの能力かと思われる。。正体、年齢は全く不詳。
●ダビデ(DAVID)/プロメテウス(Prometheus)
大ボスの側近達。秘書(SECRETARY)の立場におり、取締役会よりも実力は上と噂される。ダビデが男、プロメテウスが女だという以外何も判っていない。
●取締役会(EXECUTIVE)
組織のメンバーは普段は一般人に紛れて生活するため普通の格好をしている。当然、各自の能力は非常に高い。
●暮石(KUREISHI)&力(RIKI)
組織の大ボス専属の用心棒達。。風貌は太い眉にスキンヘッド。ぶっちゃけて言うと○クソン・グ○イシ―みたいな人達。――この人達の存在どうなるんだろ。
●龍尾(DRAGON TAIL)
謎の組織の、C-アトランティスに於ける下部組織。制服は人民服。
【組織の目的〜「覚醒」と「A-10」】
●「覚醒」("PEP PILL")
使用すれば、脳髄を突き抜けるような快感と共に、急激にパラメーターが増加する。バーチャル世界なので、苦痛を伴う肉体的中毒の危険性は薄いが、却って精神依存性の高い中毒に陥る危険性がある。中毒者がやめる時は、無論、禁断症状も出る。下手をすれば、プレーヤーに後遺症が出る恐れもある。ハッカーの間では既に常用者もいる(まさかロッキーも!?)。
●レセプターリミット(RECEPTOR LIMIT)
サイアドはあくまで全年齢対象のゲームである。そのため青少年のプレーヤーを考慮して、ゲーム内でおきる苦痛などの、プレーヤーの人体ないし精神衛生上悪影響を及ぼすものと思われる感覚、腕が千切れたり血が大量に迸るなどの暴力的表現を押さえている。これらの制限を総称した呼称のこと。
●「A-10」
レセプターリミットを解除し、よりリアルな危険、スリル、傷みを味わうためのキット。これによって150%のバーチャルリアリティ状態――つまり、現実世界よりも現実らしい、極めて実感の籠もったプレイができる。だが当然、ダメージを受けたときは痛みもより激しいものとなり、そのショックで死の危険すらある。「覚醒」の快楽性を増加させる働きもあるので、隠れて「A-10」を使用している者も少なくない(組織はこれを餌に冒険者を勧誘することもある)。サイアド史上、凶悪な発明であり、プレジデントの目的の1つに、このキットの蔓延があることは確かである。サイアド世界を現実よりも現実らしくさせるこのキットは、プレーヤーをそのままゲームの世界に引きこもらせ、現実社会を放棄させてしまう現象を誘発させる危険性があり、このキットの存在が世に広まれば、サイアドという作品そのものの存亡に関わってくる。
【ハッカー取り締まり】
●カロン(CARON)
ウィルスやバグの発生した人工知能などをデリートするための、人工知能型デバッグシステム。犯罪を犯した冒険者の捕獲・転送、指名手配されたハッカーの強制登録削除も行う。ホバークラフトの形状をしており、常にC-アクシス内を巡回している。その作成や管理はアクシス・ムンディが一括して行っている。
●裁判所(COURT)
冒険者がやむを得ない事情で他の冒険者をデリートした場合(例:正当防衛)や、住民をデリートした場合などのケースについて、その審議をする機関。カロンに捕らえられた冒険者は即座にここに転送されることになる。